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春の和菓子

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#和菓子日記

冬の寒さをパッと明るく「いちご大福」

いつからこんなに人気者になってしまったんだろうか…。 今ではすっかり冬の代名詞になってしまって、やれこしあんだ、白あんだ、おまけに大福の切り口を切ってイチゴを差し込むスタイルなんかも登場して、なんでもありだなぁ、とちょっとびっくりしてしまう。 イチゴのあかはパッと明るく和菓子に花を添えてくれる。それをいい風に生かして、なので和菓子を可愛く見せてあげてほしい。和菓子は和むお菓子。その気持ちを忘れなければいいのだけれど。 あじ福のいちご大福は白あん。 最初にイチゴにあんこ

手のひらで咲いた、小さな春「桜餅」

「あ〜今年も春がきたなぁ」 お店に並ぶ桜餅を見ると、心が暖かくなります。 和菓子は全体を通して、季節を先取りしますが、桜餅に限っては特に、桜が咲く季節の前に食べたいなと思うお菓子。 桜が咲くのは一年の中でもほんの一瞬。 蕾がついたと思えばパッと咲いて、気づいたら葉桜になっていて、今年の桜ももう終わりか、なんて毎年思っている気がします。本物の桜が咲いている、この短い期間だけはせめて本物を見つめていたい。 だから、私は「桜が咲くのはいつかな〜」と、開花を楽しみにしている