ぼくは、大量の不幸の上に立っているけど
11/16。
5:30起床。
天気は晴れ。
*
なんだか、厭な夢ばかり見る。悪夢というほどではないけど、とてもとても厭な夢。どんな夢だったのか、目が覚めたときには忘れてしまうんだけど。
幸せだから、厭な夢を見るのかな。(なんか、こう、バランスというかさ。)それとも、ぼくが蓋をしているもの達が、夢を侵食しているのかな。
「お前の幸せは、誰かの不幸で成り立っている」。それを、忘れないために。
それなら、現実が辛いときに、幸せな夢を見せてくれてもよかったのにね……。あのときも、悪夢しか見せてくれなかったじゃないか。どちらにせよ、夢が逃避になることはありえないんだ。
『悪夢』でも『厭な夢』でも、夢は夢だ。目覚めれば、「何だ、夢だったのか」と胸をなで下ろすことができる。
それに、どんな夢だったのか忘れてしまうんだから、不快感を現実まで持ち込むことはない。……余韻は残るけど。
「夢は現実を反映する」と、誰かがいっていた。
じゃあ、ぼくは幸せなはずなのに、どうして幸せな夢が見れないの。現在の幸せよりも、過去の不幸の方が重いから? 過去のことなんて、夢の中くらい忘れさせてよ。
……ううん。夢は、無意識下に沈むための方法だ。
ぼくは、自分を幸せだと思っているけど、意識のずっとずっと底では、ぎゅっと身を縮めて、怯えているんだ。
ぼくを蝕んできた大量の不幸が溢れ出さないように。また、ぼくが壊れてしまわないように。
じゃあ、ぼくはまだ不幸なの? ぼくを苦しめてきたものから逃げ出して、大切な人だけそばにおいて。充分、幸せなはずだろう? 怖いことなんて、もう何もないはずだろう? ぼくは、もう……。
本当は、わかっている。怖いものから距離を置くことはできても、逃げ切ることなんてできないことを。
だから、ぼくは怯えているんだ。逃げて逃げて、でもいつか追いつかれてしまうんじゃないかって。
ああ、だからなのか。ぼくがいつも、夢の中で逃げ続けているのは。何に追われているのか、ずっとわからなかったけど。そうか。そうだったのか……。
明日も明後日も明々後日も、ぼくはきっと夢を見る。同じ夢を見ることは二度とないけど、同じ”ような”夢を見ることにはなるだろう。
ぼくは、大量の『不幸』の上に立っている。でも、自分が抱えているのは『幸せ』であることは、忘れないでおきたい。
*
「僕だけが、鳴いている」
これは、
ぼくと、ドッペルゲンガーのドッペルさんの話。
連載中。
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