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日本に暮らす外国人の、痛みと希望を伝えるWEBマガジン

『ひとりひとりがアーティストとして、自分らしさを体現できる空間を整える。」

ーごあいさつー

日本人の方へ

こんにちは。
アイです。
フリーランスの通訳案内士、ライター、翻訳者、キャリアアドバイザーとして東京を拠点に活動しています。

その中で、たくさんの訪日外国人、在日外国人と出会ってきました。

初めて会って、言葉を交わして。
5分足らずで彼らは言うんです、
“What’s your dream?”

他意なんて微塵もない、純粋な好奇心。
屈託ない笑顔で、聞いてくるんです。

ああ、そうか、
彼らは皆一様に夢を抱き、日本での新しい暮らしに希望を託して、
故郷を離れはるばる日本にやって来たんだ。

もうね、参っちゃいますよ。

私は一体、ここで何をやっているんだろうって。
自分の無力さが、悔しくて堪らなくなりました。

日本に住んでいる外国人の就職率をしっていますか。

およそ希望の3割しか、就職できていないと言われています。
就労ビザが取得できず、帰国を余儀なくされた友人を何人も見てきました。

英語が母国語のネイティブスピーカーやエンジニアであればまだ就職口はありますが
今日では英会話講師も飽和状態、
その他の国の出自は就職そのものが依然として厳しい状況です。

2019年4月から新たなVISA措置が施行されようとしていますが、
その本質は、
人材の慢性的不足という課題を解決するため、
外国人労働者を安価な労働力として
実に都合よく搾取しようとしているようにしか思えません。

または
日本人より高い能力を有しているにも関わらず、
高すぎる日本語能力を採用条件として、外国人を「お断り」するたくさんの企業。


または

採用したとしてもアフターフォローを蔑ろにし、

劣悪な労働環境において忍耐を強要するケースも、残念ながら非常に多いです。


外国人労働者に対しての数々の政策は、
自国経済を守るためにどこの先進国もとっているとはいえ、
なんだかすごく残念な気がしませんか。

わたしは外国人、という言葉自体好きではありません。
なぁんか、やなかんじ。
ついでに言うと、英語バージョンの"Foreigner"とか"Non-Japanese"もいやです。

開国してもう200年も経つのに、あの頃と根本的なところはなんら変わっていない。
島国という地理的条件が大きく作用しているにしても、さみしく思います。

いつから移民は、外国人は、”犯罪を起こしうる人々”というレッテルが貼られてしまうようになったのでしょうか。

今はオリンピックに向け国全体が盛り上がっていますが、その後はまちがいなく、デフレが起こります。
これは、予想ではなく史実です。
他のオリンピック開催国も歩んできた道です。

そこに、今よりもっと進んだ少子高齢化の波が経済になだれ込むと、、
日本は、もう日本人だけではやっていけません。
AI、そして外国人がパートナーとなる時代がついにやってきます。
もう、そこなんです。
もう、彼らは "外国人" ではありません。

訪日外国人から在日外国人に、そして日本経済の一翼を担う立場となった彼らが、
自分らしさを忘れずに、
暮らしやすく、はたらきやすい仕組みを整えてあげることは、
私たちがお互い気持ち良く生きていくうえで、すごく大切なことであると思います。

ここに掲載する外国人の方は、そんな彼らのほんの一部です。

彼らがどんな思いで来日し、
何が楽しくて
何が嫌いで、
毎日どんなことを考え
どんなことで悩み、傷つき、
どんな眼差しでこれからの自分の人生を、日本を、見つめているのか。

彼らの声に、耳を傾けてあげてください。
ちょっぴりで、いいんです。

それだけで、彼らはもう少し、息がしやすくなると思うんです。

数ある国の中で、私たちが生まれ育った日本という国に、興味を抱いてくれた。
わざわざ自ら足を運んで、やって来てくれた。
こんな嬉しいことって、ありますか。

そんな彼らが、身に覚えのない差別や偏見を受け、
表には出さないかもしれないけれど、とっても苦しんでいるんです。
こんな悔しいことって、ありますか。

だから私は、執筆することにしました。

1人でも多くの外国人の痛みと希望が、
1人でも多くの日本人に届きますように。

杉浦 愛
2018年10月2日

#エッセイ #暮らし #マガジン #コラム #外国人 #日本 #社会 

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