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スタバのバイトを、1か月でクビになった話

私がスタバのアルバイトをクビになったのは、大学1年の6月のことだ。

つまり、生まれてはじめてのバイトを、約1か月ちょっとで、2度と来るな宣告されたのである。

大学生でスタバのバイトをしている人は無数にいるが、1か月でクビになったのは私くらいしかいないのではないか。

そう思ったので今回は、当時のことを思い返しながら綴っていきたい。

スタバのバイトというと、みなさんはどのようなイメージをお持ちだろうか。

美人がおおい。
ステータス高そう。
倍率高そう。
オシャンティー

とかではないだろうか。おおわく、私もそんな理由で応募をした。

知り合いがスタバの面接にバタバタ落ちる中で自分が受かったらマウントをとれるとか、モテそうとか、不純な動機ばかり抱えて面接にむかった。

面接はとてもシンプルなものだった。
聞かれたのは、志望動機と長所短所だけだった。

私は志望動機について、こう答えたのを覚えている。

はじめて行ったスタバで、店員さんの接客がとても丁寧で印象に残っていること。
コーヒーを受け渡しするときにちょっとした雑談をしてくれて店員さんのファンになったこと。
今度は自分がサービスする側に立ってファンを増やしたいということ。

とにかく、スタバに入ってどんな接客をしたいかという点について語りまくった。

すると店長さんの反応は上々で、その日のうちに合格が決まった。
家に帰ってニヤニヤが止まらなかった。

私が勤めていた店舗は、私ともう1人以外は女性という、女子大みたいな店舗だった。しかも漏れなく全員美人。絵に描いたような楽園だった。

しかし仕事をしていると美人と一緒にいることは忘れてしまった。先輩たちはみな厳しかった。ビシバシしごかれた。恋愛感情とか一ミリも湧かなかった。バイトがある日は前日の夜から憂鬱になった。ストレスがお腹にくる私は、バイト中何度もトイレに行った。

大学に入学したばかりで、それまでほとんど勉強しかしてこなかった私は、知らなかった。

自分が絶望的に接客業に向いていないと言うことを。

お客さんに対してペコペコするのが苦手。
相手からどのような印象を抱かれてるか、全く気にしない。
そもそも人見知りだ。
そして1番問題なのは、、、
人に言われた通りになにかをやるのがなんか嫌だ、
ということだ。


スタバの店員は名札のところに、その日おすすめのコーヒーの名前を書く。
出勤したときに日替わりコーヒーを一杯ずつ飲んで、おすすめを決めるのだ。

これを私は、徹底的にやらなかった。
なぜなのか。
「どうせ名札に書いてあるコーヒーの名前なんて誰も見ていない」
と思ったからだ。

コーヒーを飲むのもめんどくさかったし、好きなのを選んで名札に書くのもめんどくさかった。大して意味もないことのためにめんどくさいことはしたくないと思ってしまった。
このことをクビになるとき、ひどくせめられた。

もう一つは、身だしなみである。
私は当時イキリ大学生の例に漏れず、髪の毛を染めていた。真っ赤だった。合格したとき、バイトをするにあたって髪は黒じゃなくていいのか伺ったところ、問題ないと言われた。

に~も~か~か~わ~ら~ず~

入ってからは黒に染めろコール。
それからスタバでは爪や髪の長さにも厳しい。
詳述はしないが、私はとにかく身だしなみの指示も受け入れようとしなかった。たかがバイトでそんな細かいところまでやる必要はないと思ってしまった。

ここまで読んでお分かりの通り、だいたいの非は私にある。まともな人はスタバに染まり、スタバのことが大好きになる。

スタバの店員は「人間出来ている」人が多いと思う。常にお客様のことを考え、自分が思う最高の接客をしている。スタバでバイトをしていると就活に強いという話も頷ける。人間として成長できるとても良いバイト環境だと思う。

だから、要はスタバが私に合っていなかったというだけの話である。

私は一応、コピーライターなので志望動機を考えるのは得意だ。
私の志望動機を聞いた店長は喜んで私に内定をだした。
それが仇となり、いちばん向いていない職種に就いてしまったのだと今では思っている。

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