見出し画像

【サッカー経験者が語る!】サッカー観戦がもっと楽しくなる知っておくべきポイント(パート①)

はじめに

こんにちは!私は「ただのヴァンフォーレサポ」という名前でTwitterをしています。今回は「サッカー観戦が楽しくなる知っておくべきポイント(パート①)」について書きたいと思います。

突然ですが、最近の私が大切にしているテーマは「自分の知識をアウトプットすること」なので、その一環としてサッカーや愛するクラブのヴァンフォーレ甲府についてTwitterで発信しています。

そんな私ですが、Noteでもサッカーについて色々と発信しようと思い、今回は「もっと観戦が楽しくなる知っておくべきポイント」について書きたいと思います。

Twitterでフォローしてくださっている方やNoteでたまたま見てくださる方にお役立ちできれる情報が提供できればと思います。

自己紹介

私は8歳からサッカーをプレーしており、かれこれ20年以上のサッカー歴を持っています。またジュニアユース時代は地域の選抜選手に選ばれ、「○○のベッカム」と呼ばれるサイドハーフでした。(ウソです。しかし泥臭く走り、質の良いクロスを入れるところは似ていたかもしれません。)

もともとトップ下の位置でファンタジスタとしてプレーしていましたが、上のレベルに行くとそのポジションは「ハンパない才能を持つ選手」が集中するので、トップ下を諦めてサイドハーフにポジションを移しました。

私の最もストロングな点は「(学生にしては)サッカーを理解していた」ことだったと思います。私は高校・大学とわりと偏差値が高い学校に進学することができました。そんな資質があったので、サッカーをプレーすること以上に「考える」ことがとても好きな選手でした。「上手にボールが蹴れる。足が速い。」というわかりやすい長所は持ち合わせていませんでしたが、「試合の流れが分かる、どうすれば相手に勝てるかが分かる」という感覚がありました。そのため、自分よりはスキルが高い選手たちに対してポジショニングの指示をバンバン出して、ピッチ上で存在感を出すというような選手でした。(今の個人フットサルに行くと、参加者のポジショニングがめちゃめちゃなので、マイルドにオーガナイズすることがあります。)

そんな私が今回はサッカー観戦がもっと楽しくなるポイントという観点で「プレッシング」について書きたいと思います。

プレッシングとは

サッカーを見ていて「プレッシング」という言葉をよく聞くと思います。英語で書くと"pressing"となり、日本語訳は「押す」です。これはサッカーでいうと「ボールを持っている相手に対して圧力をかける」ということになります。

例えば、あなたがセンターバックでボールを保持しているとします。すると相手のフォワードがあなたのボールを奪おうと近づいてきます。これが「プレスをかけられている状態」です。相手の目線ではプレッシングをしている状態です。

サッカーには2つのシチュエーションがあります。「①ボールを保持しているとき。②ボールを持っていない(相手に保持されている)とき」です。②のシチュエーションではボールを奪う必要があるので、プレッシングを行うことになります。相手のボールを奪うことが攻撃の第一歩になります。

このプレッシングは単純に見えて、チームによって考え方が違います。その点について今回は具体的に説明したいと思います。

プレッシングの位置

サッカーを観戦するときのポイントとして「プレッシングの位置」を意識することが挙げられます。これが分かるだけで、玄人っぽく試合を見ることができます。

一緒に観戦している仲間に「今日はプレッシングの位置が高いな・・・」とつぶやいたら「この人サッカー詳しい!」と思われるので、ぜひ真剣な顔でつぶやいてください。

相手のセンターバック・ゴールキーパーの位置でプレス

画像1

※矢印をスマホで指にて書いたので、ぐちゃぐちゃになり恐れ入ります!

まずは積極的(攻撃的)なプレッシングについて説明したいと思います。これはセンターバックやゴールキーパーの位置で相手フォワードがプレスにいく形です。

最近のヴァンフォーレ甲府(北九州に勝利したとき)は前からプレッシングをするようになりました。

一般的には積極的にボールを持っている相手に対してプレスをするのは、「攻撃的な守備のスタイル」になります。もし相手のディフェンダーからボールを奪えた場合、ボールを奪った位置が相手のゴールと近いので、すぐに決定的な攻撃ができる可能性が高まります。

例えば前線からのプレッシングをするリバプールでは、前からマネ・フィルミーノ・サラーの3人のフォワードが圧をがんがんかけるスタイルで、ボールを奪ってからも素早い攻撃で得点をします。

「ボールを奪ってからゴールできる確率が高いのなら、どんどん前からプレッシングをした方がいいじゃないか?」と思う人もいるかもしれません。しかし、前から積極的にプレッシングすることのデメリットもあります。

デメリットは、守備をする際にどんどん前に選手が行ってしまうので、自分たちの後ろのスペースが開いてしまうことです。プレッシャーに行っても、相手が華麗なパスやドリブルでそのプレスを外された場合、後ろに空いたスペースに攻め込まれるので、失点するリスクが高まります。

そのため、この前からプレッシングをかけるのは「強い方のチーム」であることが多いです。強いチームは「個の力」が優れています。そのため相手にプレスをかけても、パスでかわされてボールを自陣の背後に運ばれる可能性が低いのです。だから自信をもって前からのプレスにいけます。

逆に格下のチームが格上のチームに対して、思いっきりプレッシングをすると後ろに空いたスペースを上手に使われてしまい、失点をする可能性が高まるので基本的にはこのスタイルを取ることはありません。

J1で戦っていたころのヴァンフォーレ甲府は個の力では勝てないので、前から積極的にボールを奪うことはしていませんでした。これには上記のような背景があるのです。

自分たちのゴールに近づいてきた位置でプレス

画像2

もうひとつの方法が「自分たちのゴールに近づいてきた位置でプレス」をかけるという形です。この方法はボクシングで例えると「グローブを顔の前にかまえてパンチを受ける」形になります。

「ディフェンスライン」という言葉があるように、上の図のように守備をするさいには3〜5人のディフェンダーが横一列になって守ります。(ディフェンダーが横1列になり、オフサイドラインを形成します。)

※日韓W杯のときに「フラット3」という言葉が流行りましたが、ディフェンスの最終ラインは「フラットな線」を形成します。

そしてよくピッチを見てみると、「最終ライン」の前にもう「ひとつのライン」が作られている光景が目に見えるはずです。ここでは仮に4人でそのラインを形成しているとします。

ディフェンスの5人で1つのライン、その前に4人で1つのラインができています。「5−4」のブロックを敷くと言います。このブロックを敷いて、相手のボールがこの5–4のラインに近づいてきたらプレッシングをするというスタイルがあります。

このケースでは相手が自陣のゴールに迫ってきたら、プレスをかけます。相手が自陣に攻め込むパスやドリブルに対して、リアクションのようにプレスをかけるのがこのディフェンスの特徴です。

メリットは後ろのスペースを人が埋めているので、スルーパスなどで決定的な場面を比較的作られにくいこと。人が密集しているので、相手に自由にプレーさせる余裕を与えないことがあります。

一方でデメリットとしては、ボールを奪っても相手ゴールから遠いので、パスをつないで陣地を回復するのか、ロングボールで大きく蹴り出して陣地を回復するなど、攻撃に転じるのに苦労します。

パスをつないでいる時、ボールを大きく蹴り出したときに、相手に取られてしまえば、新たな攻撃の機会を相手に与えてしまうことになり、連続して攻撃をうける可能性もあります。

選手の配置としてはピッチの後ろに多くの人数をかけるため、守備的なプレッシングの仕方になります。相手の方が格上の試合のときは、このような守り方をするケースが多いです。相手にプレーするスペースを与えずに密集した場所で、数的優位な形を作り出して、ボールを奪います。

一方で強いチームがあえて守備的なプレッシングをするケースもあります。相手に攻めさせておいて、ボールを奪った瞬間に相手の後ろのスペースを一気に攻めることができるからです。

ボクシングで例えるなら「弱い相手にパンチをさせておいて、スキが見えた瞬間に必殺のパンチを打ちこむ」というような形になります。モウリーニョという有名な監督がいますが、彼がかつてチェルシーやインテルでやっていたサッカーでは「守備的なディフェンスラインを形成して、相手のミスしたところでカウンターをしかける」という現実的な戦術を採用していました。(そのため「アンチ・フットボール」と呼ばれていました。サッカーを創るのではなく、相手のサッカーを壊すことに主眼を置いた戦い方だったためです。)

最後に

これでプレッシングの話は終わりになります。

最近の世界のトレンドとしては、前から積極的にプレスをかけることが流行っているようです。今年のチャンピオンズリーグ決勝のPSG対バイエルンミュンヘンの試合はお互いに前から積極的にボールを奪いに行くような、激しい試合になっていました。

Jリーグでも鹿島アントラーズが守備的なプレッシングから積極的なプレッシングに方向転換をするためにザーゴ監督を連れてきたという話もあり、Jリーグのトレンドも積極的なプレッシングなのかもしれません。

どちらが良い・悪いという話ではなく、選手の力量と相手との力関係により、採用する戦術は変わります。試合を見るさいには「どこでプレッシングをするのか」を見てみると、チームや監督の意図が分かるようになり、より観戦が面白くなるかもしれません。

以上、ご一読いただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?