見出し画像

東京都練馬区 1パーク 5機種

としまえん☆☆☆☆

画像1

初来園:1995? 来園回数:30回以上
Maps:https://drive.google.com/drive/folders/1179syOcqlg4EKZpOlARpGLURVJywMlqZ?usp=sharing

西武グループの運営する遊園地。1926年開園。
練馬区にあるのにとしまえん、という話はあまりにも有名。豊島区 池袋から20分くらいで行ける好立地です。
90年以上の歴史ある遊園地ということもあり、昔ながらの雰囲気、レトロなかわいさが詰まっています。
特に後楽園ゆうえんち(東京ドームシティ)、よみうりランドといった近隣の老舗パークたちが近代的にリニューアルしていったこともあり、貴重な存在と言えました。
ピークと言える90年代には、主にミゼッティ工業からHUSS社などの回転遊具を大量に設置し、国内有数のスリルライドパークでした。
00年代には他のパーク同様、ファミリー向けへシフトしていったこともありその多くは無くなりましたが、外国製ライド特有の煌びやかな電飾に包まれた園内の風景は健在です。
特に園の中央に位置するシンボルともいえる巨大バイキング"フライングパイレーツ"の存在感は偉大であり、規模では勝るナガシマスパーランド ジャンボバイキングよりも象徴的な存在でした。
それ以外も、トロイカ、マジック、ブレイクダンス、イーグル、オートスクーター…etc 2020年現在では日本唯一となった機種が多数あります。

スリルライド以外では、カルーセルエルドラドというメリーゴーラウンドは欠かせません。
ニューヨーク コニーアイランドより移設された歴史あるもので、2010年には機械遺産に認定されました。
コースターは1965年トーゴ製サイクロンを皮切りに、コークスクリュー、シャトルループ、ブラワーエンジンと汎用機を続々投入し、長らく4大コースターとしていました。
2008年、老朽化でシャトルループがダウン、そのまま終了となるも、ミニサイクロンを導入し最後まで4大コースターを守り抜きました。
また、都心部のパークとしては最大規模のプールも名物であり、毎年大変な賑わいを見せていました。
ハイドロポリスと呼ばれる複合ウォータースライドが目玉としてあり、その中の一種、スピードスライダーというレーンが特に私のお気に入りです。
三段落ちになった直線をボディで一気に下るもので、まさにコースターの2段落ち同様、段を越えるときに感じる浮きが最高でした。
2020年2月、8月末をもって閉園という報道がされました。6月12日には、公式にも決定となりました。
大変残念な気持ちと、無気力感でいっぱいですが、残されたわずかな期間に可能な限り足を運びたいと思います。


  サイクロン☆☆☆

画像2

初乗車:2002/8 乗車回数:100回以上
https://photos.app.goo.gl/vRfwn7qwHX1b5eAU8

トーゴ製キャメルバックコースター。
1965年8月5日、東洋最大のコースターという謳い文句でオープンし、半世紀以上稼働を続けてきました。
2020年現在においても、同園内の断トツ人気No1のライドと言えます。これは、凄いことだと思います。

高さこそ18mと、低いと言わざるを得ない数字ながら、ファースト、セカンドドロップは地面より若干低い位置まで落下しています。
65km/hという最高速度以上の迫力を感じます。傾斜は45度とのことですが、最後尾に乗れば心地良い落下感を味わえます。
園内全域を駆け抜けるロングランであり、そもそもの低さもあってか全長822mという数字以上の長さを感じます。
H鋼のような旧型レール(チャンネルレール)でありながら、不自然な揺れや不快な走行音が無いという事も驚くべき点です。
コースは全編を通してクラシックなキャメルバックですが、終盤に、大きく左回りのターンをしながらトンネルを駆け抜ける演出があります。
このトンネルが、いわゆる人工の造形ではない、実際に地下を通るという点がポイントです。
トンネルのあるコースターに夏場に乗車し、熱のこもった蒸し暑さを不快に感じた経験がある方は、多いかと思います。
この地下トンネルに関しては、地下ゆえの涼しさに加えて、完全な漆黒の中を走ることと、体感にしてかなり長く感じること、これらのため、アクセントというよりはむしろ最大の目玉といえる程の優れた効果を生んでいます。

55年間走り続けた国産コースターサイクロンは、2020年8月31日、としまえんの閉園をもって営業終了となる予定です。
機械遺産 カルーセルエルドラドを保存したいという活動はありますが、サイクロンの保存を願う声が上がってこないのが、悔しさと、無力感と…
大阪府 みさき公園のジェットコースター(1957~2020)と並び、日本のコースター史における国宝であったと思います。
残りの開園日のうちに、一人でも多くの方にこの素晴らしいライドを体験してほしい、一人でも多くの人の記憶に残り続けてほしい、それが私の願いです。


  コークスクリュー☆★★

画像3

初乗車:2002/8 乗車回数:30回以上
https://photos.app.goo.gl/pqSkkbcHjEXi1JMM7

アロー社(米)製スタンダードコークスクリュー。
谷津遊園(ルスツリゾートへ移設)、八木山ベニーランド、ナガシマスパーランド、奈良ドリームランドの計5か所に設置されたモデルです。
コースレイアウトはすべて同様ですが、特にとしまえんのものは、木々に絡み合うようなコースと、レールの真下を来園者が歩くことができるような立地が特徴です。
高さ21m、傾斜42,5度というスペックながら、助走をつけて入るためファーストドロップの落下感は強く、最後尾の乗車がおすすめです。
続けて、右カーブを経て目玉と言えるダブルコークスクリューに突入します。
これを回ったらすぐに終了という大変短いコースですが、そのコンパクトさもまた、ヒットの一因になったのではないかと思います。

他園のものと比べた特徴として、1993年に車両リニューアルがあったという事も挙げられます。
流線型のフォルムが美しい黒、黄の2編成はどちらもモダンな雰囲気があり、古臭さを感じさせません。
乗り心地については、ショルダーハーネスがより固くなったようにも感じ、必ずしも良くなったとは言えませんが、
昔ながらのコークスクリューを今も人気アトラクションにするのに一役買っていたと思います。

2008年、シャトルループのクローズに伴い、実質的にサイクロンと二大コースターとなっていました。
同型にこそまだまだ乗ることができる一方で、特に関東から一般的なコークスクリューが失われるという事は、怖さすら感じます。

  ブラワーエンジン☆

画像4

初乗車:2002/8 乗車回数:20回以上
https://photos.app.goo.gl/G5d4oidWZcPiZMR17

独マック社製自走式コースター。
ブラワーエンジンとはドイツの鉄道"青いリンドウ号"とのこと。
自走式という事もあり、駆動方法がエンジンを用いている、と思われがちですが、一般的な自走式同様電動のモーターにより走っています。

各地にあるドラゴンコースターなど、特に国内では子供向けの印象が強い自走式ですが、36km/hという速さはもあり走り自体はなかなか本格的です。
1週も260mと長く、基本3週回るため780mも走ったという事になります。サイクロンの822mと大差ない、という事実に驚いています。

38人乗りという定員の多さ、建物の屋上にある独特のロケーションなども合わさり、単なる自走式コースターに留まらない魅力ある一品です。


  ミニサイクロン

画像5

初乗車:2009/3/28 乗車回数:10回以上
https://photos.app.goo.gl/LU4utbxKHzAmvBcBA

豊永産業製ミニコースター。
2020年現在、としまえんの最新コースターという事になります。2008年のシャトルループクローズとほぼ入れ替わりで導入されました。
類似のモデルとして、関東だけでも東京ドイツ村 ブタ天キッズコースター、よみうりランド わんデットなどがあります。
よみうりランドにおけるバンデットとわんデット同様、同園内のサイクロンの小型版として新設されました。
乗車感としては、固有レイアウトではあるものの同社製の他の機種と大差なく、サイクロンの持つ魅力を表せているか、というと微妙なところです。
(これはわんデットや、パルケエスパーニャ キディモンセラーも同様ですが)

コースター単品としての評価となると難しいですが、丸太を模した車両もしっかり再現されており、嬉しい限りです。
入口付近がウッドデッキ風になっているなど、風景としても素敵だと思います。
サイクロンの最終ストレートとすれ違う瞬間に乗車できたら、激レアにはなりますが最高だと思います。


  シャトルループ☆☆ クローズ

画像6

初乗車:2006/6/12 乗車回数:約10回
https://photos.app.goo.gl/PXUKfijgSgvUrpau5

アントンシュワルツコフ(独)製急発進往復コースター。
1979年、横浜ドリームランドに日本初登場し、ナガシマスパーランド、小山ゆうえんちの計4か所に設置されました。
急発進から即垂直ループ、そして70度の傾斜を登ったと思ったらすぐさま逆走、後ろ向きループ、折り返して前向きでの落下…
たった36秒のライドですが、今考えてもこの短さにとても多くの要素が含まれています。

2008年、最後の日は突然に訪れました。長期間の運休を経て、そのまま営業終了となることが発表されました。
2020年現在、国内で乗ることができるのはナガシマスパーランドのみ、世界でも数を減らしつつあります。
特にとしまえんのものは、近隣への騒音の対策としてコースのほぼ全体にカバーがかかっており、視覚的変化も面白かった印象です。
加速についても、すみません、詳しくは分かっていないのですが、他3か所と少し違うらしく若干速かったという話も聞きます。
コークスクリュー同様量産機で、時代遅れの機種という事実は否めませんが、どこよりも輝いていたシャトルループであったと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?