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健康のまま働くのに必要なことは何か

はじめに

こんにちは。
DXコンサルティング本部 DXサービス推進2部の 大西 宜史(Yoshifumi Ohnishi)です。

本記事では、IT業界に携わってきた今までの実体験を元にした、チーム全体が健全に働いていくために大切なことを紹介していきたいと思います。

いつも自分だけ仕事が終わらない人、フォローに追われて自分の仕事に手が付けられない人、他の人に渡せない仕事のせいで思うように休みが取れない人など、心当たりのある方の参考になれば嬉しいです。

この記事でお話ししたいこと

  1. 働きすぎ、ダメ、絶対

  2. 悩みも仕事も抱え込まない

  3. 情報も仕事も共有する

  4. 教育は未来の自分を救う

1. 働きすぎ、ダメ、絶対

働き方について

みなさんは月80時間の残業と聞いてどう感じるでしょうか?

多い?少ない?

1年にすると960時間にもなります。1週間だと、月4週あるとしたら20時間です。営業日が週5日だとすると、1日あたり4時間です。

1日の業務時間が8時間、業務開始が朝9時、休憩1時間を挟んで定時が18時だとしましょう。

この条件で月80時間の残業を達成するにはどうしたら良いでしょうか?
それは営業日に下記の時間働くことで達成されます。この時、土日祝日のような休日出勤や、深夜残業、徹夜などをする必要はありません。

業務開始:朝9時
業務終了:夜10時

さらに前提が月4週、28日なので30日、31日の月であれば1日当たりの残業時間はもっと少なくなります。
だとすると家に帰って睡眠時間を確保でき、土日はしっかり休みを取れる…

ここで80時間は少ないと思ったあなた!

仕事の働き方に関する感覚が「麻痺」しています。
国は、この月80時間の残業時間を過労死ラインとしています。
たとえ目に見えてなくても、心や身体が弱っており、病気になる可能性が高いです。

実際、私も無理な働き方を10年以上続けて心を病んでしまい、休職せざるを得ない状況に陥った経験があります。

2. 悩みも仕事も抱え込まない

健全に働こう!

では健康な状態で、例えば月20時間以内の残業で働き続けるには、どうすれば良いでしょうか?
それには以下のことを続ければ良いだけです。

  • 仕事を定時で終わらせて帰る

  • 夜はしっかりと寝る

  • 休みの日はしっかりと休む

当たり前のことじゃないか、と思ったあなた!

はい。これは当たり前のことなんです。
でも世の中には、その当たり前のことが出来ない状態の人たちが多数存在しています。

それはなぜでしょうか?

なんで当たり前のことができないの?

自分なりになぜなぜ分析をしてみました。


Q1. なぜ当たり前のことが出来ないのか?
A1. 仕事が終わらないから

Q2. なぜ仕事が終わらないのか?
A2. やらなきゃいけない仕事がたくさんあるから

Q3. なぜ仕事がたくさんあるのか?
A3. その仕事は自分じゃないと出来ないから

Q4. なぜ自分じゃないと出来ないのか?
A4. 業務に一番詳しいのが自分だから


・・・これだ!

3. 情報も仕事も共有する

共有しよう!

前章でも出てきた、終わらない仕事を終わらせるためには、どのようにすれば良いでしょうか?
その一例として、先ほどのなぜなぜ分析を図にしてみました。

なぜなぜ分析の結果
図3-1. なぜなぜ分析の結果

これを見ると、1つの「なぜ」ごとに解決策がありそうです。でも、その解決を行うためには1つ下の「なぜ」を解決しなければなりません。

とりあえず、1つの「なぜ」が解決できた時の状態を書き込んでいきましょう。

図3-2. あるべき状態の追記結果

それぞれの問題に対して、あるべき状態が出そろいました。

  • 「仕事が終わらない」は「仕事が終わる」

  • 「(自分の)仕事が沢山ある」は「(他の人に)仕事が渡せる」

  • 「自分しかできない」は「みんなができる」

  • 「自分しか知らない」は「みんなが知っている」

では、あるべき姿にするにはどうすれば良いでしょうか?
次はHowにどうすれば良いかを書き込んでいきましょう。

図3-3. 解決方法を書き込んだ結果

図のように、「~ sharing(共有)」することで問題を解決できそうです。

  • 「自分しか知らない」に対しては知識を共有する

  • 「自分しかできない」に対しては技術を共有する

  • 「(自分の)仕事が沢山ある」場合は仕事を共有する

  • 「仕事が終わらない」ことは、結果を共有する

では、どうすれば共有することができるのでしょうか?

共有って難しい

チーム内で1人だけ仕事が忙しい人は、Bさんのような状態になっていないでしょうか?

図3-4. スキルの偏りで属人性は発生する

Bさんのように業務に適したスキルがありそのレベルが充分な場合、1人でこなせる量のうちは問題ありません。ですがチーム作業、特に他メンバのスキルレベルが業務水準に達していない場合に問題が発生します。

この場合、知識や技術を共有して他のメンバに仕事を任せるより自分で作業した方が速く、結果Bさん1人の作業が爆発的に増えてしまいます。

図3-5. 任せることができる環境

もし図3-5のように他メンバのスキルが業務水準に達していなくても、ある程度の基準まで達していれば、知識や技術を共有して少しフォローすることで仕事を任せることが出来るようになります。

これにより属人性が無くなり、Bさんは1人で頑張る必要はなくなるのです。

図3-4から図3-5の状態に持っていくために、どうすれば良いでしょうか?

4. 教育は未来の自分を救う

「教育」って何だろう?

結論から言うと、必要なのは「教育」です。
ですが、教育と言っても教育を受ける人のスキルレベルに応じて「Teaching(伝授)」、「Training(訓練)」、「Coaching(指導)」と種類が変わります。

図4-1. 教育の種類

また、メンバーがどのような状態にあるかによって教育すべき内容も異なります。

図4-2. 教えるべき知識の種類(IT業界)

例えば、社会人になりたての人にいきなり専門知識を教えるよりも、それより前に知っておくべきことは下記のように沢山あるからです。

  • 就業規則など会社のルール

  • コンプライアンス

  • 業界の基礎知識など

図4-3. 教えるべき場所について

ですが、いつ、だれが、どこで教育するかはとても難しい問題です。

大企業で、資金も人材も教育期間も充分に確保できるのなら別ですが、そうでない場合は、いきなり現場に入り、働きながら覚えなければならないケースは色んな現場で行われていることでしょう。

あるべき姿とは

ですが、難しいからと教育をしないと、同じ状況が延々と続くことになります。

その状態を放置し続けると、自分の力で成長できなかった人は取り残されて社内ニートに。要領よく自分で成長できる人はどんどん成長して、キャリアアップ目的で他の会社に転職など…

その結果待ち受けるのは、相も変わらず属人性に縛られて1人忙しく働き続けるしかない自分なのです。

図4-4. 教育によるスキルの底上げ

そんな状態から脱却するためにも、しっかりと教育を行い、チーム全体で仕事が出来るような状態に持っていくことが重要だと考えています。

おわりに

ここまで、自分の身に起きた悲惨な出来事と、経験に基づいた考えを理想論で書いてきました。

自分自身、具体的な方法論も、根本的な解決策もまだ見いだせておらず、みなさんに共有できないのは大変申し訳なく思います。

ですが仕事をするとき、知識や技術、ノウハウを共有することでチームの効率や品質があがるのは間違いありません。

スキルを持っている人が沢山の人を育てることで、1人ではできなかった沢山の仕事を出来るようになります。

チームで仕事を共有することで属人性が無くなり、みんなの業務負担が減り、休みたいときに休むことができるようになります。

そのうえで言えることはただ一つ。

人材を育てることは、未来の自分とチームの可能性を広げます!



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