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【高卒支援会PTAだより】vol.07

PTAの皆さま

こんにちは。1月20日に開かれたオンライン保護者会は、所用のため半分を過ぎてからの途中参加となってしまい申し訳ありませんでした。ゆえに今回のPTAだよりでは保護者会で話された内容に触れることができませんがご了承ください。

また、今回初めてお目にかかる方もいらっしゃいました。ご挨拶はできませんでしたが、今後ともよろしくお願いいたします。

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【高卒支援会PTAだより】vol.06

①正月明けの不登校

不登校の子どもにとって、夏休みや冬休みが明けずに延々と続いてしまうという事例が多いと聞きます。

年末年始をステイホームで過ごし、家の雰囲気は穏やか。しかし子どものゲーム時間が日に日に長くなっていることに一抹の不安も。親は年が明け仕事が始まってしまえば、ついつい子どもへの目も行き届かなくなりがちです。

そして初登校日…やはり起きないのです。次の日も、そのまた次の日も起きません。声を掛ければ掛けるほど布団をかぶってしまう。これじゃ亀だ。こうなると親の手に余る状況です。

上記は他でもない現在の我が家の状況です。先生方と連携を取り、なんとか本人が復帰できるようにがんばっています。

②ゲーム依存という「現実」

不登校とゲームは切っても切れないのが現実です。ゲーム依存、ゲーム脳。様々な言葉や概念がつくられ認知行動療法などの対象となっています。

私は以前、ゲームをやめられない子どもを持つ親として久里浜医療センターのワークショップに参加したことがあります。久里浜医療センターは依存症治療において歴史と実績のある全国的に有名な医療施設です。

久里浜医療センターでは、一貫してゲーム依存をアルコール依存などと同等に位置づけ、「ゲーム絶ち」をするための入院が一定の治療効果を上げているようでした。今はどうかわかりませんが診察や入院は「何ヶ月待ち」状態だったと記憶しています。

職員の方は「自分ではやる時間がない」と断りつつも、患者と話を合わせられる程度にいくつかのオンラインゲームの知識を持っています。完全な治療者ではなく共感者という立場も大切にしているようでした。

③いまだにわからないこと

一方で、ゲームは子どもの居場所なんだから、それを取り上げちゃだめだよと諭してくれたのが杉浦会長(当時理事長)率いる高卒支援会でした。順番なんか回ってきそうにない「入院」を待ち続けて時間を無駄にするより、まずは相談に行ってみようと、著書を読んで門戸を叩いたのが2019年11月でした。

我が子のゲーム依存を「病気」とみなし、治療の対象にしていくのか、それとも本人が気づくまで「居場所」として余地を残し、自律した生活との両立を目指すのか。

実際には、その狭間で多くの親御さんが迷ったり、葛藤したり、方針がブレたりしてきた経験を持っているのではないでしょうか。私にもいまだに答えがわかりません。

前号でも書きましたが「子供がかわいくない親なんていない」のです。この気持ちがあるからこそ我が家は子どもを信じて後者を選びました。

支援会に入会して1年がたち、友だちもできて、日常生活との両立ができてきていました。家では相変わらずほとんど話さないけれど、学校にはちゃんと通えるようになったことに、支援会の職員・インターンの皆さまには本当に感謝しています。

しかしホッと一息つけたのも束の間、今までで最も芳しくない状況に現在は陥ってしまいました。誤解しないでいただきたいのは、これを誰かのせいと言いたいのではもちろんありません。

私は「子ども達が規則正しい生活をし自信を持ち自律し社会に貢献する未来を実現します」という支援会のミッションが大好きです。

ただ、いまだにわからないことは、結局ゲームは取り上げるべき「悪者」なのか、それとも共感を示し認めてあげるべき「居場所」なのかということです。

私自身はいわゆるファミコン世代のど真ん中。ゲームウォッチに始まり、親に隠れてゲームセンターに行き、学生時代はゲームで夜を明かしたこともあります。だから「一定の理解」どころか、元ゲーマーとして共感することはたくさんあるのです。

これでも当時はかなりハマっていたほうなのですが…生活が破綻し、意識がおぼつかなくなるような遊び方はしませんでした。終わりのないオンラインゲームやソーシャルゲームが誕生する以前の話。『ドラクエ4』の10分間ある壮大なエンディング曲を何度も聴きすぎていまだにフルコーラスで歌えます。閑話休題。

今回は個人的な事情を含め、長文となってしまいました。今後これを読むかもしれない多くの岐路に立たされた親御さんに少しでも共感をいただければと思い、書いてしまったことをお許しください。

2020年度 PTA会長
池田 愛

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