ひとりが好きなのは、ひとりでいたかったからではなくて、ひとりでいるしかなかったからかもしれない。
一人旅を終えて、東京に帰ってきた。
朝起きて、そのまま。
予定よりも、ずっと早く。
慣れないベッドの感触と、いつもよりも響いてくる雨音で朝方まで眠れなかったせいで残っている疲れと、自分にとっての冒険だった旅を終えた達成感が混じり合った気怠い体で、慣れ親しんだ自分の部屋の安心感に身をゆだねながら、これを書いている。
早く帰ってきたのは、朝、起きると、晴れ女の私には珍しく、しとしとと雨が降っていたことも、昨晩、雨の中花火を見に行ったせいで濡れた靴が乾き切ってなかったことも、