見出し画像

「店員にだって人生あり」 New York, Brooklyn

21:59
  

あと一分

あとちょっと

 

 

閉店まで

 

あと

 

ちょっと、、

 

 

 

ウィンと扉が開いて

 

お客様がご来店。

 

 

 あぁぁ

これで早く帰れなくなった。

 

 

と心の片隅で思っていたのは

昔のことから言える事だけど。

 

学生の時のバイトで、

ラストのシフトに入る時の一幕。

 

 

 

これはこっちでは起きない。

 

なぜなら

 

"Sorry we are closing"

 

とドアを閉められて多分絶対入れてもらえないからだ。

 

しかもごめんなさいな顔はしない。

 

だめだよーもう入れないよーの顔をする。

 

 

 

 

 

閉店時間が近くなると

平気で床掃除をしたり

ゴミを出したりする。

 

図書館の貸し出しのおばさんも

隣の人とお喋りしながら

私の借りる本にバーコードを当てる。

 

そうだ思い出した。

JFK空港の入国審査官は

入国者が長蛇の列で今か今かと並ぶ中で

ブースを閉めてお昼ごはんに行った。

 

  

閉店作業は

基本お客様の目の前ではあまりやらない。

床掃除はお客様が帰ってから。

 

どんなにお話したいことがあっても

お客様が入ってきたら

もうお話は一旦終わり。

 

シフト中私達のお昼ご飯(休憩)は

お店の込み具合=お客様の数

で時間帯がずれる

 

 

 

 

お客様一番主義の日本の接客

 

 

 

 

似ても似つかない接客だ。

 

 

彼らの接客は

私には私のペースがあるんで。

今話したい事があるんで。

話したい相手が居るんで。

 

大きく言って

私には私の人生があるんで。

 

と言わんばかり。

 

 

 

 

接客する側と接客される側は

同等。

 

 

 

彼らの接客は

 

お客様目線だと

特に日本の接客に慣れてる私なんかは、

おーい聞いてる?とか見えてる?とか

無愛想だなとか適当だなとか

言いたくなる。

 

店員目線だと

お客様と自分は同じ人間。社会的地位の持ち主。

たぶん気楽だし

公私混同してるし

オンとオフがはっきりしなくていい。

 

 

 

 

日本で接客をしていると

自分がサーブをする側に立っている事を

身に染みて感じる。

 

店員にため口を使うお客様もいる。

(個人的に私は反対派)

客>店員

のヒエラルキーがかなり具体化されてる。

 

 

 

私たちの接客は

お客様目線だと

丁寧、綺麗、早い

(もちろん日本人の私は日本の接客すき。)

 

店員目線だと

正直なところ

なんでこんなに下側に立たなきゃなのかしら

なんて思ったりするときもある。

 

 

 

 

 

でもやっぱり

 

接客という仕事をしてるからには

お客様に

満足だな

優しい店員だったな

サービスよかったな

って

商品以外の付加価値を

持って帰ってもらう

 

そんな接客の方が私は好きかも。

 

 

 

 

 

それから

 

 

 

 

レジの人が今接客してるおばちゃんと

ずっとお喋りしてて

私がレジに行けない。

手に持ってるアイスが溶けちゃいそう。

 

カフェテリアのレジのおばさんは

一人の生徒と話が弾むと

例え後ろがどれだけ並んでいようと話してる。

 

 

なんてときもある。

 

 

   

回転率重視の日本の接客

 

 

  

ここでもまた違う。

 

  

私は

列が並んできたら

早くそれを解消させなきゃって

焦るタイプ。

 

今対応してるお客様に対して

早口になっちゃうし

こっちが素早く行動してるから

相手をせかしてるかのよう。

 

 

 彼らの接客は

確かにものすごく回転率は悪いし

並んでる側からすれば

そわそわしてくるくらい

早くしてほしいと思ったりする。

 

 

でもその一人、

目の前の一人を大切にしてる。

繋がりたいって思ってる。

今日来た何十人分の一人じゃなくて

いや何十人分の一人なんだけど

お客様からしたら

その店員が一人の店員なのと一緒で

そのお客さんをちゃんと

「一人」にカウントしようとしてる

 

なんかほっこりする。

 

 

 

 

 

日本の接客と

アメリカの接客

いいとこ取り出来れば

一番いい感じ。

 

そう簡単じゃないってね。

 

 

 

ちなみに今日読んだ社会学の教科書によると

ドイツの店員は一切笑わないらしい。

アメリカのチェーン店がドイツに出店した時に

アメリカ式に店員に笑顔で接客させたら

 

お客から苦情があったんだって。

 

軽くて嫌だって。

 

 

ほんとかな。教科書ってどこまでほんとかな。

 

文化による接客の違い

 

ふむふむ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?