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好奇心について

「先生、ウソについてどうお考えでしょうか?」
「うむ」


「ある作家さんが『人は心地よいウソに騙されていたいものだ』ということを著書に記しておられました。一般通念としては、嘘つきは泥棒の始まりだという風に、嘘をつく人というのは道徳的に悪い人だということになっています。一方で、ギリシャ時代のペリクレスやローマ時代のアウグストゥスが得意としていたような『公益に叶う偽善』もあるかと思いますが」
「そうね」


「しかし日本の様子を見ていると、一般的に信じられている社会通念に『ウソ』があるのではないかと思うんです。例えばメディアです。統計的にいうと日本人の死因ナンバーワンはガンですね。原因はストレスと食生活だということですが、食生活というのは個人の趣向によるものもあれど、本人の精神状態に相当左右されるでしょう。したがって、広義では生活ストレスが原因であると言えるかと思います。先天的な要因は別として」
「ふむ」


「先生がおっしゃられるように、人がストレスを感じるのは、やりたくないことをやっている時、気分が悪い時でしょう。そして、それを毎日毎日感じながら、何十年も生きることによって蓄積されるストレスが原因なのでしょう。しかし、人々が相変わらずストレスの多い生活を変えないのは、変えるとひどい目にあうと信じているからではないでしょうか。それこそがメディアのウソでしょう」
「そうかもね」


「ワイドショーやYouTubeでもそうですが、メディアが発信する情報はネガティブなものがほとんどです。政治経済の失態、それに芸能人のスキャンダルや殺人や自殺。一体誰がそれを知ってハッピーになるのか想像もつきません」
「見なきゃいいのさ」


「しかし多くの人は、そういった大手メディア情報を見ているのでしょうし、影響を受けるのだろうと思うんです。先生がおっしゃるような『自己を確立』することができれば、こういったメディアの情報を受動的に受け取り洗脳されるのではなく、主体・能動的に情報と接することができるのではないかと思います」
「ですね。しかし、主体・能動的であるためには、自分がどうしたいかを意識しなければならない。つまり、どういきたいかが明確であることが必要条件だね」


「はい。それはわかります。僕はネットやテレビの情報を極力見ないようにしています。そして、自分が興味ある分野の本や、その分野の専門家の方になるべく直接会ってお話を聞くようにしています。信頼できる方が語り、書いていらっしゃる情報は、そのかたのフィルターによって濾過されているわけですから安心感を感じられるんです」
「ふむ、君のように有能な人は、まずはその段階から入っていくのがよいだろう。しかし、それも卒業してもらいたいと私は思うよ」


「卒業ですか?」
「そう。情報にはいくつか種類がある。君のように世界で活躍する日本人候補に知っていてもらいたいこと。それは原情報に触れることだ。私自身、世界中をまわって自分自身の目で耳で肌で知ったことは、大抵の場合事前にネットや書籍で調べた情報と差異があったよ。 それが極限に感じられたのがイランだった。なぜならイランは悪の枢軸!テロリストの温床!危険で保守的で狂った国!というイメージを大手メディアから知らず知らずのうちに植え付けられていたからだ。しかし実際に訪れたイランは素晴らしい国で、こんなに親切で文化水準の高い国は滅多にないと思ったよ」


「それはおもしろいですね!中東の国々と言うとイスラム教徒たちで、厳格な昔ながらの習慣を守って生きてらっしゃるようなイメージがありますもんね」
「そうそう。イランに渡航する間に母親から『あんた死ぬよ?!人質に取られるばい?!』って本気で心配されちゃったよ。んなわけないんだけどね」


「ありそうですね。。そもそもイランとイラクの違いすら、興味がない人にはわからないでしょうしね」
「そうなんだよ。しかしそれはお互い様で、イランの人からすれば、中国と韓国と台湾と日本の違いなんて見分けようがないんだよ。彼らの日本のイメージっていうとトヨタ・日産の中古車とソニーのテレビとパソコンだ」


「へぇー!なんでですか??」
「日本国内ではあまり知られてないけど、イランにはたくさん日本の中古車が走ってて、イラン人は日本車に乗るのが夢みたいだよ。しかし、統計からすれば、日本の中古車輸出相手国のリストトップ50にはイランの名前はない」


「はぁ、じゃなんでイランで日本車が走ってるんですか?」
「アラブ首長国連邦だよ。ドバイとかアブダビとかある中東の連邦国家。世界中に輸出される中古車だけれど、このUAEがこの10年輸出量トップ。つまり、UAEからイスラム諸国やアフリカ諸国に転売されてるってことよ。 ドバイでビジネスをやっている友人から直接聞いたところによると、ムスリムは日本人を信用するより、ドバイのムスリムの方が安心できるそうだ。だから仲介手数料が上乗せされようとも、ドバイからものを買うわけだね」


「はぁー!そういうことですか!リアルですね!日本人が中国製の商品を嫌がるのと同じですね」
「そうそう。そういうことって世界中にあるし、時代によって絶えず変動しているからね。国際情勢に左右されるし」


「こうやって聞くとなんかおもしろいですね。遠い国の出来事が身近に感じられます」
「うむ。話を戻すと、原情報に触れるということ。君は今、私から中東の話を聞いた。そうだね?」


「はいそうです」
「しかし、今君がえた情報・印象というのは、あくまで私という主観的フィルターを通して濾過されたものだ。だから原情報に触れて、君がどういう印象を受けるかは全くの未知だということになる」


「そうですね」
「地球上に生きる人間のほとんどは原情報に興味がないらしい。だから大手メディアや有名人や権威者の情報を鵜呑みにする。もともとの好奇心がさほどないからだろう。しかしそれはそれで問題意識を喚起したほうがいいことで、なぜなら子供たちって何にでも好奇心を示すからね。赤ちゃんはなんでも口に入れようとする。そうして成長するわけだからね」


「好奇心ですか!そういえば火星に向かって打ち上げられた宇宙船の名前がキュリオシティ、好奇心っていう名前でしたね!」
「そうそう。人類にとっての大切な要素が好奇心。それがなければ世界は闇のままだからね」


「僕は色々と知りたいことがたくさんあります。世界のいろんなところに行ってみたいんです」
「私もそうだったし、今もそうだよ。 さて、で今日の話の根幹は、原情報に触れることによってのみ、人は自分の考え方を確立することができるということ」


「はい。よくわかりました。情報を鵜呑みにせず、自分で直接確かめるということですね。足を使って」
「そうそう。それこそが財産になるよ。愚かな人たちのように、知りもしない人たちのことを無自覚に批判するようなことはしてはならない。人から見聞きした情報を統合して判断すれば正しいというような風潮も間違っている。物事の本質を知る方法は一つだけ。虚心で対象と向き合うことだ。それを忘れてはいけないよ」


あなたは何に興味があるだろうか?

仕事とか義務とか抜きにして。

純粋に興味があることはなんだろうか?

本来の自分を生きるということは、

その純粋に興味があることに、

一瞬一瞬、

触れ続けるということだ。

好奇心。

それが全ての源。

その対象を学ぶこと、知ることがお金になるとか仕事になるとか、

そういう雑念・邪念を挟んではならない。

もしあなたが人の親なら尚更だ。

愚かな人々は、子供に勉強をさせたがる。

そうしてクリエイティビティの塊であったはずの子供を精神的な瀕死状態に追い込む。

その状態から蘇生するのは至難の技だ。

好奇心のおもむくままに行動したら困ったことになる??

ノーノー。

天才はそうやって育つ。

エジソンをみよ。ヘレンケラーをみよ。イーロンマスクをみよ。孫正義をみよ。

あなたが、あなたの子供が天才じゃないと誰が言い切れる??

許してあげたまえ。

好奇心がおもむくままに行動することを。

私が最も興味を引かれたのは、人の声だった。

まさか、声から人生を変えることができるとは・・・

興味がある方は手にとって体感してみていただきたい↓


<<全ての鍵は声だった>>

1日15分人生を変える話し声ヴォイストレーニング

◆01 オープニング
◆02 声が良くなる4つのステップ
◆03 声とは何か
◆04 良い声を出すために重要なこと
◆05 声はどのように増幅されるのか
◆06 図解 声が良くなる4つのステップ
◆07 体の使い方 ボイスワークアウト
◆08 呼吸 ブリッジブレス 
◆09 呼吸 アルマジロブレス

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※国立がん研究センター2020年07月06日の統計による
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html

※中古車輸出統計による
https://planetcars.jp/index.php/ja/export-ranking

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