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2021年を振り返る

コロナ禍も2年目になり、世の中が大きく変化したと感じた年でした。
プライベートではさまざまありましたが、毎年恒例のこの振り返りシリーズでは小説家としての活動に焦点をあてて備忘録を残します。
今年度は時系列ではなく、内容別に記載します。お時間ある方はおつきあいください。
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小説すばる掲載

2021年2月号に『さかさまの洗面器』、5月号に『瑞獣と祈り』、7月号に『星は沈まない』、9月号に『幽霊の寿命』、11月号に『海辺の交番は』、2022年1月号『アレロパシー』を掲載していただきました。
あの小説すばるに年6回も掲載!
正直、数年前からしたら信じられないような出来事です。連載陣は池井戸潤さんやあさのあつこさん、北方謙三さん、米澤穂信さんなど錚々たる顔ぶれ、その中に自分の名前があることに未だに慣れることができません(笑)

掲載された6作には秘密の共通点があるのですが、それ以外は登場人物の性別や年齢、職業、置かれた状況もバラバラで、なにより作品ごとにジャンルを変えて物語を描きました。おかげで毎回新鮮な気持ちで取り組めましたし、新たな発見も多くありました。
特に、『星は沈まない』は日本SF大賞にエントリーされるなど、各方面から褒めていただきました。

そういえば、2021年1月号では、小説家で翻訳家のToshiya Kameiさんのエッセイ「日本発インディーSFを世界へ」では、彼が英訳を手がけた小説家の一人として私を紹介してくださり、拙作『ハミングバード』についても触れられました。全然知らされていなかったからエッセイを読んで驚いたけど、すごく嬉しかったなぁ。

英訳関係

6月に『A Night at Ayutthaya(邦題:夜が僕らを試している)』が「Potato Soup Journal's Best of 2020 Anthology」に掲載され、10月には『Hiking(邦題:ハイキング)』が「MONSTER」に掲載されました。
上述のToshiya Kameiさんのおかげで、海外での発表も増えていますが、紙媒体で出版されたのはこの2作が初めてです。本が自宅に届いたときは感激でした。

また、ブリティッシュ・ファンタジー・アワード(英国幻想文学大賞)でベスト・オーディオ賞を受賞し、その他多くの賞でも評価されている朗読サイトPodcastleで、『Hummingbird(邦題:ハミングバード)』が朗読されもしました。(リンクはこちら
ハミングバード』は海外でも高い評価をいただいていて、正直著者本人も驚いています。来年も、この作品絡みで何某か展開があると思いますのでお楽しみに!


その他

惑星と口笛ブックスから刊行されている単著『ハイキング』が新装版になったり、電子音楽家のLIP SERVICEさんが『ハミングバード』のコラボ動画を作成してくださったりと、自分が書くこと以外にもいろいろと動きがありました。
(そういえば、何気ないツイートが激しくバズったりもしました・笑)
来年は、久しぶりにお客様の前でお話をする機会もいただいていて、現在、企画が進行中です。
(コロナの流行がどうなるか心配ですが)


2021年は小説すばるに始まり、小説すばるに終わった1年でした。掲載作を書きつつ、SFやノスタルジックファンタジーなど未発表作も少なくない本数書き上げたので、どこかで発表できればな、と思っています。
素晴らしい経験が積めた1年間ではありましたが、常に目標にしている単著の刊行ができなかったことが心残りです。来年は刊行できるよう頑張ろう、と気持ちを新たにして2021を締めくくろうと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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