愛果桃世

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初恋は春の嵐のように 第1話 震える手が意味すること

翼の初恋は、まるで春の嵐のようだった。  自分だけの初恋ならば、甘くて淡い記憶だったのかもしれない。しかし、翼が初めて恋をした日、彼も初めて恋をした。  そして…

灼熱の、恋は二度目に花開く。 第95話 祝福の朝日

朝の光が窓から差し込んでいる。ぼんやりとした翼の視界に入ってきたのは、真琴の顔だった。翼がみじろぎをすると、真琴もまばたきをしてゆっくりと目を開ける。 「おはよ…

灼熱の、恋は二度目に花開く。 第94話 結ばれる夜 神々の行為

【15歳以上の閲覧を推奨/性描写あり】  翼と真琴がやってきたのは、シティホテルだった。白を基調とした部屋の中は、明るい光に照らされている。  翼は荷物を椅子に置…

灼熱の、恋は二度目に花開く。 第93話 そして迎える日

仏間の窓からは、オレンジ色の夕日が差し込んでいる。  八月十三日。今日は、亡くなった祖父の初盆だ。先祖の霊は夕方に帰ってくると言われている。 (おじいちゃん、帰…

灼熱の、恋は二度目に花開く。 第92話 あなたを見送る日(2)

一月はあっという間に過ぎ去り、二月になった。翼は祖父のことで頭がいっぱいになり、平日も精神的に疲弊している。  そんなある朝、自宅でカレンダーを見た翼は青ざめた…

灼熱の、恋は二度目に花開く。 第91話 あなたを見送る日(1)

「そんな……」  翼は茫然としながら呟いた。祖父の余命が、もう一か月単位? つまり、一か月持つかどうかも保証がないということだろうか。 「どうしたの? 槙本さん…