土用の丑の日
嬉しいことに、今年の夏の土用丑の日は、2回。
私は鰻が大好きです。
ひるおびの恵さんが「鰻好きの江藤さん」を広めてくれました。
[シャンシャン好きの江藤さんも]
貴重な贅沢品だから、もちろん沢山は行けないし、誰かを誘うのも忍びない。そんな時は、冷凍鰻で幸福を。
今年は外食の気分でもないので、スーパーで鹿児島の鰻を買って、家で鰻丼を作りました。
何でこんなに鰻が好きなのかな?と思い返せば、お客さんが来るときに、決まって祖母が頼む鰻が、最初の記憶。
祖母は、朝から働き者で
まだ暗いうちから、ちゃんとお化粧をして掃除をして、仏様にご飯を供え、味噌汁を作る。
「朝起きたら、仏様にお参りしなさい」
えー面倒臭い〜と思うことは、その意味をちゃんと理解できない子どもにとってはしょうがないことでしょうか?
人が憧れる、丁寧な暮らしとは、季節の手仕事とは、こういうことを言うのかなと、大人になって思う。
ちまき食べ食べ兄さんが〜♪と、歌を歌いながら、ちまきを巻く。
栗の季節には、栗を剥いて、栗ご飯。
決してそれが義務でも、背伸びでもなく、季節が巡る中で、ありのままに生きる祖母でした。
夕方は、お相撲を楽しみに
夜7時前には、明日の天気予報を
水戸黄門と渡鬼は欠かせない。
毎日日記をつける祖母に
10年日記をプレゼントすると
「そんなに長生きせんばい!」と決まって言いました。
姉と喧嘩しては、駆け込む先が祖母の元。
母親がママさんバレーでいないときは、祖母の部屋で渡鬼見ながら寝てしまう。
多分私にとって祖母は、一番の味方で
愛ある厳しさを持つ、尊敬する人。
だけど大好きな祖母は、私がTBSアナウンサーに内定する3週間前に亡くなり、夢を叶えたことも伝えられず、アナウンサーとしての姿を見せることもできませんでした。
「愛ちゃんのその姿を、誰よりも楽しみに観てただろうね」と、家族は言います。
きっと、空から笑顔で見守ってくれている気がする。
そんな祖母は、自分では鰻は食べないの。
いつも誰かのためだけの鰻。
私も、そうなれたらいいな。
土用の丑の日に、祖母のことを思うのでした。