相棒3 第1話「双頭の悪魔」感想
OP曲がお馴染みのになった〜！！！
Season3突入！！
縦軸は"亀山×美和子×鹿手袋の三角関係"
スタートは『相棒』屈指の政治劇である「双頭の悪魔」三部作。
ぶっちゃけ初見時の高校生時代は政府とか出向とか諸々の意味が分からず地味な殺人事件を複雑に面倒くさくしているって印象で面白いと捉えられなかった。
長いし複雑だから気軽な再視聴には向いておらず、見直す事はあったけどながら見だったり全然腰を据えては見なかった。
でも10年の月日が経ち真剣に見たら、前編時点ではかなり面白い。
犯人とかは覚えてるんだけど動機とか諸々は忘却の彼方だったので全編見てどう感じるかを自分に期待してる。
あと"花の里"が見慣れたセットになった！！
【あらすじ】
首相補佐官・沢村の遺体が事務所で発見された。
第一発見者の官房長官・朱雀は、沢村から自殺をほのめかす連絡を受けて現場に向かったところ、すでに絶命していたと証言。
ところが、前法務大臣の瀬戸内が沢村を殺害したと自首してくる。
右京は瀬戸内に面会。
大臣時代、死刑執行を拒んでいた瀬戸内が人殺しをするはずがないと感じた右京は、瀬戸内の意図をくみ、捜査に乗り出す。
一方、所轄勤務となった亀山は、政治紙の記者・鹿手袋が暴漢に刺された事件を追っていた。
脚本：輿水泰弘
監督：和泉聖治
【ゲスト】
『相棒』ラスボス候補筆頭
ここから今日まで特命係との因縁が始まる。
とりあえず当時28歳の木村佳乃さん超可愛い。
『相棒』初代内閣官房長官
後の鶴田や武智にも影響を与えた官房長官。
S20でも再登場するけど雰囲気変わらなくて凄い。
警察庁から出向した首相秘書官
「呪殺したい」という社みたいな事を言い出してるが、飄々とした雰囲気は好き。
佐戸井さんはS22「トレードオフ」の政治学者がめっちゃ雰囲気あって好き。
というか輿水脚本と佐戸井さんの親和性が高いんだよなぁ…。
美和子の浮気(本気)相手
前期の永井と同じく再登場して欲しいキャラクター上位。
クソ記者だけど亀山君に重要情報を話すのは、贖罪の気持ちを感じられて良き。
麹町東署に所属している亀山の上司
前編だとネタキャラ以上の存在価値は無いんだけど、S3「女優」で少しは深みが出た…ような気がするのでそこは追って解説。
S2「私刑」から再登場
法務大臣を更迭されて衆議院議員として活躍中。
多分前回で朱雀に噛み付いたのでマジで朱雀と仲が悪いんだと思ってる。
【感想】
《伏魔殿》
•機密費を使い秘密を潰そうとする朱雀
•出世の為に首相補佐官が邪魔な加賀谷達
•盗聴をしてまで上に噛みつこうとした沢村
•全てを白日に晒す為に捨て身に出た瀬戸内
•朱雀のスパイとして暗躍している雛子
•手段を問わず官邸の秘密を探っていた鹿手袋
•瀬戸内の為に右京を差し向ける小野田
•権力に媚びず殺人事件を追い続ける杉下右京
登場人物が全員妖怪
沢村首相補佐官が官邸に大量の盗聴器を仕掛け、朱雀内閣官房長官や加賀谷秘書官達に発見される。
だが沢村は逆に得た情報を使って彼等を脅迫する。
その後沢村は自殺し、事件は闇に葬られようとするが瀬戸内は警察に本気で捜査させる為に殺人犯と嘘を付き逮捕される。
その結果、杉下右京が事件の捜査に乗り出す。
まぁややこしい。
しかも政治界隈の登場人物は全員腹芸が上手いので台詞一つとっても意味深過ぎて見るのに真剣に観れば観るほどカロリーが高い。
秘書官達の数も多いし、どの役職が偉いとかどこと連携してるとかがイマイチ分からない。
でもそこに楔を打ってくるのが瀬戸内米蔵。
この人は腹芸は上手いが根っこは熱い人情家なので、考え方が腑に落ちやすい。
やってもいない殺人で自首し、世間の注目を集めると共に公式な再捜査をさせる事に成功する。
この手法は「虚偽申告罪」は自身には適応されず、「犯人隠避」は元々自殺の案件を殺人に切り替えさせただけで適応されないという法律のエラーを付いてて非常に好み。
やっぱりこういったルールの穴を見つけて物語に活かすのが輿水脚本や櫻井脚本の妙なんだよなぁ。
とはいえ振り回される捜査一課達は堪ったもんじゃないが、右京が関心を持ったという意味合いでは最高の結果を出せた。
多分官房長も非公式な裏取りレベルなら右京には頼まず形だけの捜査で終わらせたはず。
でも瀬戸内の覚悟を知ったからこそ公式の手段と切り札である右京を動かしたんだから最高よ。
まさに大海を渡る為の舟を用意してくれた。
間違いなく前編だけだと瀬戸内はMVP。
［杉下右京］
そろそろ行きますか…
でも特に面白いのは杉下右京の存在。
全員が政治的な思惑に振り回されて事件の本質から離れていくのに対して、そんなの関係なく真摯に事件解決やトリックを暴こうっていう姿勢が本当にカッコいい。
朱雀に直接証言を確認して、加賀谷を追及するのはスカッとする。
また雛子から
「お前ミスらずに解決できるんか？」
と煽られても"勿論"と即答するのもカッコいい。
しかもこれでまだ亀山と再結成という激アツイベントを控えていると考えたらどれだけ面白くなるんだと期待も高まる。
支援している官房長もマジで良い。
右京からお願いは可能な限り聞いて、その結果自分が閑職に飛ばされても
「本命の杉下は、まだ野放し状態のままです」と言える最高の信頼関係。
いや〜中編後編も楽しみだなぁ！
《恋敵》
亀山君が可哀想
Season3のキモは「亀山×美和子×鹿手袋」の三角関係。
亀山という恋人がいながら先輩記者の鹿手袋と半年前に恋に落ちた美和子。
この3人がどうなっていくのか…みたいなトレンディドラマ要素が組み込まれている。
重苦しく複雑な「双頭の悪魔」編とは違い、この三角関係が感情移入ができる横軸として展開されているのはドラマとして良いカンフル剤的な役目を果たしている。
正直鹿手袋よりも亀山君の方がルックスも人間的魅力も高いので、何で美和子が鹿手袋なんかに掘れたのかも分からない。
刺されたのも記者として突っ込み過ぎとかじゃなく、風俗嬢に手を出したのもゴミofゴミだし完全に論外よ。(まぁこれには裏があったけど…
また仕事の仕方も腹芸が得意で自分の本心を悟らせないタイプなのでストレートな亀山君の方が圧倒的に好み。
強いていうなら皆に優しい直情型の亀山と長くいすぎて、自分にだけ優しいミステリアス型の鹿手袋に惹かれたって感じかな…。
とはいえ鹿手袋が弱りきってる時に浮気を告白する美和子は言語道断。
亀山薫って人間を知り尽くして、この場面で絶対に薫ちゃんは鹿手袋を殴ったりしないって確信がある時にこんな伝えるっていうのは卑怯この上ない。
S2「私刑」で浅倉に共に悲しみ支え合ったのはなんだったんだ…。
美和子にはガッカリよ…。
そんな鹿手袋&美和子に対しても筋を通す亀山がこれまたカッコいい。
鹿手袋が目を覚ましたと知れば美和子に報告を入れ、弱ってる鹿手袋に感情的に怒鳴ったりはせず淡々と仕事をこなす。
人間が出来てる。
まぁ麹町東署では落ち込んでボイコットしたり遅刻したりで海音寺に大迷惑かけてるから、良い大人だから仕事とプライベートは切り離して欲しいとは思うけどね。
あとおまけに亀山君が可哀想なのは右京さんの塩対応。
異動が寂しくて悲しくて堪らないって感情の中で報告をしたら軽くスカされ
「まぁ頑張って下さい」の一言で済ませられる。
序盤で異動を喜び右京の悪口も言う姿に違和感あったけど、こんな風にされたら愚痴の一つも言いたくなるよ。
更に美和子の件で傷心の中、久々に会いに言ったら今度は無自覚煽りをされるという哀れさ。
そりゃ亀山もブチギレるし、電話にマトモに応対しなくなる。
たまきさんは右京が寂しがってるのを理解してるし、17年後はストレートに冠城を特命係に引き留めようとするけど、まだまだこの頃の杉下右京じゃ素直になれないよな…。
【小ネタ&雑感】
•紙拾うより先に窓を閉めろ鹿手袋
•メリーさんみたいな事するヤクザだな
•亀山君の貴重な入浴シーン笑
•加賀谷は落語が好き(良い趣味してる
•首相官邸のロケ地は他のパターンでも使われてる
•大八木は外務省の事務次官になるの！？(法務省だと日下部さんポジション
•足掛け7年も特命係にいない件
•普段は能面、笑ったら不気味な右京さん
•大賀宗次郎総理大臣って誰だよ
•秘密の盗聴地探査にこんな人数いるか？
•同じ役者だし照山じゃなく照本では？
•鶴田と武智の部屋は豪華だったな
•平成未来派って後の「New World Order」かな？
•盗聴しててもしてなくても沢村の勝ちか…
•機密費は年間16億
•雛子はタバコ吸うのね
•雛子に男関連聞くのは愚問よ(S13「苦い水」
•杉下夫婦の離婚理由知りたい！！
•海音寺「亀薫！」
•このピアノBGMあんまり聞かないな
•トリオも嫌な取調べ担当する事になったな
•瀬戸内の担当押し付けられる芹沢可哀想
•亀山と再開できそうでwktkの伊丹良き(なお会えない模様
•島根出身の芹沢(警視庁の方が名前がカッコいいから入庁w
•芹沢の両親は健在
•沢村は1958年生まれの山形出身で東大法学部卒って事は右京の後輩か
•瀬戸内は防衛省の政務次官だった
•官房長何度目かの特命係訪問
•竹中直人何で細かく首振るんだ…
•ハレンチ学園のリカコちゃんww
•"飲み屋かなんか"の"なんか"の方って表現好き
•あんな沢村と仲良い瀬戸内の株下降中
•忘れ物じゃなく右京さんに会いたかった亀山
•怒った時は右京を"アナタ"呼びする亀山君
•官房長と瀬戸内の掛け合い最高かよ
•雛子の父である片山擁一は5年前に死んだ
•今後鶴田とかにはアポ無しで会ってないっけ？
•悪い癖の自覚はあるけど治さない右京さん
•小野田は長官官房の教養課へ異動
【次回】
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