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老人の生活を守れるか。異常行動を検知するAI

高齢者のストレスをテクノロジーで解決

仕事を引退したあとはどんな生活を送るだろうか。人によっては悠々自適を叶えるかもしれないが、高齢ならではのストレスもある。子供家族と生活することや介護付き有料老人ホームに住むことはその1つだ。これらはシニア世代に心的ストレスを生み出し、健康へ悪影響をもたらすことが懸念されている。

そこで、シニア世代が自分の家で快適に生活できるよう、最新技術を活用するAssisted Living Technologiesという考えが普及している。たとえば、生活をモニタリングし、脱水や食事を摂らないなどの普段とは違う行動を監視することが、一つの解決策になる。

イタリアにあるミラノ大学のMarcoら研究者は、人の行動を監視するモニタリングシステムの構築に向けて、ディープラーニングによる人の行動の分類を試みた。

結果はどうだったのだろうか?続きを読んでみよう。

ディープラーニングによる人の行動・ポーズの同時推定

Marcoらの研究における「ミッション・手法・結果」は以下の通りだ。

✔️ミッション
モニタリングシステムが人の行動を自動で推定できるようにする。

✔️解決手法
ディープラーニングを用いて、3つの観点からの行動パターンを同時に予測した。

✔️結果
人のポーズの推定は9割以上、異常な行動の推定は8割以上、普段の行動パターンの推定は7割以上の精度で、それぞれ行うことができた。この結果を用いたモニタリングのシステムも同時に開発した。

研究の詳細を以下で述べる。

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