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【文章は技術じゃなくて好みで選んでよ】

とある歌のオーディションがあった。出場した友人は最終選考まで進んだのだけど、選ばれたのは別の女性だった。

最終まで進めるだけで本当にすごい。私は本心でそう思ったけど、友人は納得がいかなかったらしい。というのも、審査員の一人が最後に言った言葉が引っかかったそうだ。

「みなさん全員歌が上手い。優劣つけられないから好みで選びました」

友人は哀しそうに声を漏らした。徹底的に優劣をつけてほしかったと。好みで選ばれると、選ばれなかった側は心の落としどころが見つからないと。



文章はどうだろう、なんてことを考える。

もちろん文章に上手い下手はあるけれど、私たちは好きな作家だってnoteの記事だって好みで選んでいる。

私生活が充実しているのが見える文章が好きだったり、有益な情報が詰め込まれた文章が好きだったり、ポエムのような文章が好きだったり。
毎日変化がある文章が好きな人もいれば、毎日変わり映えのしない文章に安心を覚える人もいる。

もし、文章の上手い下手で残酷なほどに優劣をつけられたなら、私なんて一瞬で埋もれてしまうのだ。
そんな私が他人に読まれるためには、それはその人の「好み」にすがるしかない。



読みやすい文章にはリズムがある。

個人的な意見だけど、文章の好みはこのリズムに起因していると思う。

そしてリズムに優劣はない。私の書く言葉のリズムが心地よい人もいれば、性分にそぐわない人もいるだろうから。

話し方もそう。リズムが合えばいい。声質だって、あなたの好みならなおいい。

つまり誰かに合わせることはせず、このままの私でここにいて、私を選んでくれる人を大切にしたらいい。

歌を技術で優劣つけてほしかった彼女も、そうは言っても劣っているなんて言われたらそれこそ救いがない。
「好みで選びました」という言葉はもしかすると、選ばれなかった人達のための言葉なのかもしれないな、なんて。

基本的に私たちは優劣をつけられて生きている。見知らぬ誰かによって順番にされている。偏差値も顔立ちも。

それでも自分のリズムは変えられないんだから、今持つそのままを信じて、書くしかない。

だから文章は好みで選んでしまってよ。

自分のリズムだけを頼りに、色付けもせずテクニックも身につけず、相も変わらず毎日30分書いている、そんな私を選んでよ。

2019.06.23    ちゃこ

今日の一曲/ズータンス「スワニー」


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銀行員がnote描いてたらライターになりました。読みやすさがモットーの微炭酸エッセイ。恋愛の物語が好き。小説も書きます。一般人に聞くインタビュー【そのへんの一般人】連載してます。あなたの朝の日課になりたい。あなたの夜を食べちゃいたい。

コメント17件

翠乃さん
嬉しい!書く勇気がわいてきます!
リズムが心地いいんです!
貴方のリズムが私には心地よく、すーっと入ってきます。
ちゃこさん、先日ラジオでお声を初めてお聴きしました。
完全に好み!!ド・タイプ!の声でした😍
聴覚優位な私は、ことばのリズムが好き!って思った方は、やっぱり声も素敵なんだなぁと実感して、思わずここへ来ちゃいました。
コメント欄開いてるのがまた嬉しいー!!ちゃこさんのことが、めっちゃ好きです♡♡♡
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