【小説】醜いあひるの子 13話🔞
1月3日。
朝食を摂ると先日、匠馬のお婆さんに貸して頂いた青地の拗梅柄の着物を着させてもらって毎年行くらしい神社へ初詣に行く事に。
初詣、といっても近所の小さな神社に行く程度で、これといった思い出はない。
正月といっても両親共、貧乏暇なしで家にいない事の方が多かった。
そんな少しだけ悲しい思い出を振り返りながら、着物に袖を通した。
着慣れない着物と化粧は少し、疲れるけど匠馬が行くのを楽しみにしてくれているので、頑張ろうと顔を上げた。
着替えをすまし、車を見て智風は固まる。