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醜いあひるの子

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瓶底メガネで地味な女の子、屋嘉比智風。苛められていた過去がある為、人と上手く付き合えなかった。しかし、高校2年生になりクラス長を無理やり押し付けられた上、クラスメイトの鮎川匠馬に…
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2024年5月の記事一覧

【小説】醜いあひるの子 13話🔞

 1月3日。 朝食を摂ると先日、匠馬のお婆さんに貸して頂いた青地の拗梅柄の着物を着させて…

仙堂りえい
4か月前
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【小説】醜いあひるの子 14話

『じゃあ、学校でね』 匠馬は額にキスを残すとアパートを出た。 彼が出て行くのを見送ると、…

仙堂りえい
4か月前
4

【小説】醜いあひるの子 15話

「知ってた?貞子が波瀬辺さんに友達になろうって言われたの、あれって担任にお願いされたんだ…

仙堂りえい
4か月前
6

【小説】醜いあひるの子 16話

※聖也視点の回想です。虐め表現有。 ある日、兄と遊んでいる最中に呼ばれた俺は、家の前の公…

仙堂りえい
4か月前
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【小説】醜いあひるの子 17話

「ショッピングモールで逢った時、俺はすぐに分かったんだけど、智風ちゃんかなり体調悪そうだ…

仙堂りえい
4か月前
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【小説】醜いあひるの子 18話

ーーー2月14日。 「ね、鮎川君にあげる?チョコ。私買って来たんだけど、これ、色気無さす…

仙堂りえい
4か月前
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【小説】醜いあひるの子 19話🔞

あれから何も言われる事も無く、何事も無かったように何時もと変わらない日々が過ぎて行き、春休みに入った。 そして、塾に入る為の新しい試験問題を作って欲しい、と美弥子に頼まれ、鮎川宅に連日泊まり込みで製作していた。 なんせ、幼稚園児から大学生の各学年をひとりで作る為、流石に時間が掛かる。 この日は新中学2・3年生用の問題を作り上げた。 「終わった〜〜〜!」 思いっきり背伸びをすると、畳に倒れ込む。 雲一つない良い天気だったので、暖房を弱にしていて丁度だ。 夕日が部屋に差し込み

【小説】醜いあひるの子 20話

「ーーー!・・・から!!」 と美弥子の荒げた声で目が覚め、メガネを掛け時計を確認すると、…

仙堂りえい
4か月前
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【小説】醜いあひるの子 21話

居心地が良かったり心地好かったのは恋をしていたからなのか、と匠馬の横顔をチラ見して、顔を…

仙堂りえい
4か月前
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【小説】醜いあひるの子 22話

※聖也視点。高校生の夜間徘徊行為がありますが推奨するものではありません。 普通、春休みっ…

仙堂りえい
4か月前
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【小説】醜いあひるの子 23話

4月末から1年生は修学旅行、ゴールデンウィーク明から2年生が課外授業がある為、3年生はそ…

仙堂りえい
4か月前
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【小説】醜いあひるの子 24話

※性行為をするシーンがありますが、軽めなので※印は付けていません。少し短めです。 ーーー…

仙堂りえい
4か月前
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【小説】醜いあひるの子 25話

『登校前に病院に寄って来い』と担任から連絡があり、1日休んで学校へ行った。 考えても何が…

仙堂りえい
4か月前
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【小説】醜いあひるの子 26話

※暴力・犯罪表現があります。 ピンポーン。 「…ん、…あ、今、何時?」 泣きすぎて眠ってしまっていた智風は、その音に慌てて躰を起こした。 時計を見れば11時を少し過ぎた処。 本当に来たんだ、と思わずため息が出る。 しかし、曖昧なままでいい訳が無い。 美弥子から貰ったシュシュで髪を纏め、恐る恐る玄関に向かっていく。 どんな切り出し方をされるのか。 泣かずに話が聞けるのか。 最後は笑顔で別れが出来るのか。 ぎゅっと目を瞑って一呼吸置く。 そして、ゆっくりと玄関を