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プロジェクト計画&要件定義フェーズにUXのプロをアサインしたほうがめちゃくちゃ捗る説

ちょっと前は情報処理系の書物を読んでいて、最近はマーケティングやUXについて書物や記事を読んでいます。単なるカブレであることは否めませんが、この視点もっと浸透してほしいって思ってます。

この話はスタートアップや自社開発している会社より、他社に丸投げしている意識低い下層の話をメインにしています。

要件定義失敗しがち問題

☑ 顧客が社内で要件を纏めてこない
☑ 社内の課題をキャッチアップできていない
☑ 要件定義が失敗して開発終盤に燃える

業界的に下層のシステム開発だと、旧来のシステムをそのまま新システムに移行します、みたいなアホみたいな企画がわんさかあると思うんですけど、正直5年も経ったら一昔前でしょみたいな世界で、そのまま載せ替えるとか正気ではないと思います。この時点で顧客は自分たちが片付けるべき問題なんてさらさら考えてないことを意味してます。結果的にシステムとしては全然進歩してない金ドブ状態。しかも各部署でニーズが違うことが後で発覚して揉めるんでしょ?(失敗事例沢山読んだからわかるぞ!)

要件定義の不備ってプロジェクト全体に禍根を残すし、それはめちゃくちゃ難しい作業で、顧客との力関係が対等じゃないと推し負けて、結局何の改善もしてない言語が違うだけのシステムが出来るとかよくある話だと思うんですよね。特に請負の場合。

要件定義前に課題を纏めている客は少数派

☑ 客は要件定義を自分たちで考える必要性を認識してない
☑ 現状に問題がある認識がない
☑ 顧客の話を鵜呑みにしてはいけない

そもそも要件定義の前に自社システムの方向性すら纏めてこない顧客とかザラにあると思ってます。もしかしたら日本企業は大半それでは?自分は何にも考えてないけど、いつの間にか魔法の馬車的なサムシングがデリバリーされると信じて疑わないシンデレラが蔓延っているのでは?

社内向けのサービスにしても、新しいWEBサイトにしてもそうですけど、結局本来片付けたかった課題に対して正確な答え持っている層はめちゃくちゃ少ないのですよね。
システム開発や要件定義って顧客の自己満足に従ってあげることを意味する単語ではないので、実際にはニーズより深いジョブについて掘り起こしていく必要があるはず。

という訳で、要件定義に関わる技術者は、これを読んでみるとめちゃくちゃ良いと思いました。

正しい問いって難しい!って心底思いました。この正しい問いを繰り出せるようにならないと要件定義の質って上がらないのでは。
特にシステムを入れ替える場合、「どうしてその機能・UIだったの?」が見えないと、これから先の機能・UIも見えないと思うんですよね。

何でもかんでもSE任せは無理

☑ SEはあくまでもシステムのプロでしかない
☑ 問題の発見と解決方法はUXの分野

しかしスタートアップや自社サービスを展開している企業ならまだしも、請負メインのSEがマーケティングとかUI・UXまで踏み込めることは早々ないです。そもそも要件定義が出来るSEになるまでのプロセスや、取得スキルでマーケティングに触れることがあんまりないので、本人のモチベーションや興味の範囲に左右されます。

そもそもシステム開発はチームプレイが基本だから、絶対専門家をアサインするべき。ここでアサインするべき専門家とは、ずばりUXデザイナーだと思います。UXデザイナーをいれて、「実際システムを使う側(ユーザー)が解決したいジョブは何なのか」に基づいて、機能やUIを設計していこうよってことです。
SEだって要件定義の基本として勉強してなきゃおかしいっていう意見はわかりますが、やっぱりUXの世界は奥が深いので専門家を入れたほうがスムーズじゃないですかね。

要件とはUXデザインの集大成

☑ 理想のUXを追い求めるとシステム要件も決まるはず
☑ 「システムのプロ」と「業務のプロ」をUXデザイナーがつなぐ

UXという概念自体が割と新しい?と思うので、情報処理のプロより圧倒的に数が少ないのはわかりきっているのですが、もしUXのプロをアサインすることが出来れば、もっと踏み込んだ要件定義が出来るはず。
(ただし、他社に唆されて安易なパッケージ選定をした場合は救いきれませんが!)

UXデザイナーって、UIよりもっと幅広く横断的に情報を集めたり方向性を模索したり啓蒙したりする職業なので、システムを作るときには序盤で絶対関わってほしい職業だと思っています。もし数少ない良質なUXデザイナーと繋がれるプロマネがいたとしたら、もっと質の高い要件が抽出できるはず。

今までの要件定義って「業務はわかるけどシステムは素人」、「システムはわかるけど業務は素人」の寄せ集めで何とか無難で見れる形の要件を決めてきたと思うのですが、ここにUXデザイナーを入れて双方を橋渡しして具体的な要件とUIを錬成していくと幸せになれる気がしました。

また、ここでアサインしてほしいのは、偉い人の妄言を受け止めつつ説得できるタイプの人です。これはプロジェクト上層部全般に言えることですが。偉い人はどうしても俺が正しいマンになりがちです。うっかり否定から入るとお怒りでプロジェクトをキャバクラ代わりにしてしまうパターンありますし、人間否定から入られると反発するのは心理的にあるあるなので、アサインされる人も気を付けたほうが良いです。

まとめ

☑ 要件定義前のプロジェクト計画から問題の本質に切り込める客はほとんどいない
☑ プロジェクト計画・要件定義の段階でUXデザイナーをいれる必要がある

もし上流SEとして頭打ちを感じたら、その先はUXやマーケティング系の分野も齧って、SEとしてのスキルにガンガン味付けして各分野のプロと人脈を広げていくのが良いのかなあ、と思いました。

もっとUXを考える人が増えて、一社に一人・プロジェクトに一人以上UX担当がいたら、色んなプロジェクトはもっとハッピーになれるんじゃないか。(そもそも要件定義が纏まってないのにプロジェクトを進行させようとする鬼門パターンは今回の話題から外します。)

UXと名前はつかなくても、どうしたらもっと便利で楽になれるのか、っていう思いは誰しもがあってシステムが出来上がるはずなので、常日頃から分析して正解を考えたり、調査方法や分析方法を提示してくれるお仕事は尊いです。

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