【開催レポ】Agri/Food Tech Startup Showcase2021:第2回 スタートアップが、"発酵"を変える
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【開催レポ】Agri/Food Tech Startup Showcase2021:第2回 スタートアップが、"発酵"を変える

皆さんこんにちは!Beyond Next Venturesの有馬です。

前回に引き続き、活躍されているスタートアップさん10社以上と共に開催中の「Agri/Food Tech Startup Showcase2021」のレポートをお届けします!

「Agri/Food Tech Startup Showcase2021」は、次世代の食・農をテクノロジーでリードするスタートアップ×VCの対談企画です。4週にわたり、「農業」「水産」「発酵」「代替肉」などのテーマに関連するスタートアップ経営陣をお迎えしています。

今回は、約200名の方にご参加いただいた、2021年8月24日開催「第2回:スタートアップが、"発酵"を変える」のイベントレポートです。

発酵スタートアップ3社と共に、各社の事業紹介や海外進出における優位性、事業を進める上での苦労、日々の喜びなど、ここでしか聞けない貴重なお話を通じて、発酵の魅力をお届けします!

第一部:日本で発酵産業が発展した背景

有馬:発酵とは、微生物が行なう有益な行為のことで、麹、酵母、乳酸菌を用いた発酵食は、私たちの身近に広く存在しています。

ではなぜ今、”発酵”なのか。

現代の発酵は発酵科学として衣料品、和紙、漆器、土壁、さらに農業、エネルギーといった様々な分野にまで広がっています。

元々日本は海に囲まれ、昔から魚を保存するために塩を使い、発酵に適していました。また温暖が気候で有用なカビが繁殖しやすく、この環境が発酵大国としての成長を支えてきた、という背景があります。こういった古来から培われた発酵の技術が、日本の文化として世界に発信され始めています。

本日は、発酵に関わる魅力的な会社様にご登壇いただき、発酵の魅力について色々お話していきます!

第二部:パネル「スタートアップが発酵を変える」

★ パネルディスカッション前に行った各社の10分ピッチ動画はこちら★
エシカル・スピリッツ
ミートエポック
ファーメンステーション

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<登壇者様>
エシカル・スピリッツ株式会社 代表取締役CEO 山本 祐也氏

1985年生、石川県出身。2014年より日本酒産業での取り組みをスタート。一次産業である酒米生産(佐渡島)、二次産業である委託醸造(11銘柄)、三次産業である日本酒小売専門店経営に取り組み、2018年に6次産業化推進事業者として認定を受ける。2020年にエシカル・スピリッツ株式会社を創業。

株式会社ミートエポック 代表取締役 跡部 美樹雄氏
1993年3月 服部栄養専門学校 卒業
1993年4月 株式会社入船 入社
1995年7月 寿司処 蛇の新 入店
1998年11月 株式会社大作 入社
2001年4月 株式会社3CS 入社
2004年10月 株式会社オーズインターナショナル 入社
2006年8月 株式会社コスミックダイニング 入社
2009年12月 立吉餃子出店 個人事業
2011年4月 株式会社フードイズム設立 代表取締役 就任         2015年10月 株式会社フードイズムラボ設立 代表取締役 就任   2016年7月 株式会社ミートエポック設立 代表取締役 就任

株式会社ファーメンステーション 取締役COO 北畠 勝太氏
アクセンチュア株式会社、株式会社ICMGにてコンサルティングを経験後、エムスリー株式会社で製薬企業向けデータ事業の事業責任者として事業開発全般に従事。その後、株式会社ニューロスペースにて取締役COOとして経営業務全般を担い、2021年より株式会社ファーメンステーションに参画し、取締役COOとして経営業務全般および事業開発に従事。大阪府立大学工学部卒

発酵技術の海外進出・グローバル化

有馬:海外市場で戦っていくにあたり、自社の強み、優位性、戦略はどのようにお考えですか?

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山本:やはりクオリティの高い製品をちゃんと作るというところですね。戦略としては、スピリッツのように既存の市場に挑む部分と、新しい市場を作っていく2つのケースがあります。

前者は国によって、「サステナブル」か、「味」か、消費者の嗜好が異なる中で、我々は独自の素材を使うことで、色々表現ができる、引き出しが多いといった部分で優位性があると考えています。
後者はマーケットにおける最初のプレイヤーなので、それ自体が差別化になるので、ベンチマークはあまりいないです。

北畠:サステナビリティへの理解は、ヨーロッパを中心に先行している部分があるので、日本と同時並行で展開する。場合によっては、ヨーロッパで先行し、逆輸入という選択肢も必要なのかと考えています。

跡部:日本において、質の高い食材(の確保)に困っている人は少ないと考えています。一方、海外では物流のレベルが低い傾向にあるので、当社のシートを活用することで、美味しい食材を末端まで届けることができます。実際に海外の方と取引する中でもこういうニーズを感じています。

有馬さんのおっしゃる通り、海外で発酵はあまりないんです。そこで逆に日本の菌を持っていき、活用する方法もあり、今後海外での発酵市場でも挑戦できるのではと思っています。

発酵の魅力と事業化への道のり

山本:私は元々、日本酒を作る立場で発酵に関わっていました。蒸留と違う点、そして私たちが扱っている発酵の良い点は、再現性が高すぎないことだと思います。気候や生産者ごとに味に違いが出て、良さがある

一方、蒸留酒はコントロールしやすさがあり、目指すクオリティにピタっとはまる部分が楽しい。それぞれ楽しさがある中で、嗜好性商品としては完成度に幅があるところに消費者が面白いと感じてくれている部分もあり、面白いです。エシカル・スピリッツのローンチまでは、事前に構想を持っていたこともあり、杜氏(※)とのミーティングから3か月後に登記とプロダクトができましたね。

※ 杜氏:とうじ。日本酒の醸造工程を行う職人集団をさす。(Wikipedia

北畠:これまで技術の積み重ねに時間をかけてきましたが、今後事業を進めていく上では、未利用資源をアップサイクルした商品に、どう付加価値をつけてマーケットを作っていくかという点がチャレンジです。
汎用的な商品は、製造コストの点から価格勝負で苦労しやすい。高い付加価値をつけようすると市場が限られスケールしづらい。どちらに進んでも茨の道という状況に陥りやすく、スタートアップとしてのチャレンジですね。

有馬:跡部さんはいかがですか?

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跡部:元々私は飲食業で生きてきましたが、熟成肉の店をオープンし、美味しい食材を提供しようとしたとき、菌が関係しているんじゃないかと思ったんですね。そこで、菌に詳しい方を探したときに村上教授(※)との引き合わせがあり、共同研究がスタートしました。
※ 現取締役、明治大学教授 村上周一郎氏

それまで自然浮遊している菌を使って塾生をしていたので、良い菌だけでなく悪い菌も付いている可能性がありました。そこでこの(良い菌のみを活用する)エイジングシートを開発しました。

開発後も、産地が異なる肉、種の違う肉でも同じように仕上げるための技術、シートを使いこなす方法についてひたすら知見を集めるのに苦労しました。シート開発から7年経つのですが、最近穀物等にも使えるのが分かったのが、ここ1年くらいでした。

有馬:7年ってすごいですね。発酵は時間かかりますね。


今までで嬉しかったこと、辛かったこと

山本:うれしかったのは、消費者からの評価ですね。コンペティションでの評価もそうなんですけど、最終的には買って飲んでくれた方の評価、あと生産者の方の評価、「捨てるはずだったものがこんなに美味しいの?」って。

辛いことは今のところあまりなく、やらないといけないハードルの高さはありますが、社内でもあまり辛いと感じる人がいないというのはありますね。

有馬:それが一番良いことですね。

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北畠:私たちのユニークなところは、米の生産者さんから大企業の方々までバリューチェーンが長いところです。当然商品を買っていただけると嬉しいですが、同時に生産者さんにもスポットライトがあたるのも嬉しい。我々だけじゃなく関係者全体として、前に進んでいくのが楽しいところですかね。

苦労は、苦労というよりも、スタートアップとしてのチャレンジは数多くありますね。そういう課題がないとスタートアップやる意味ないですから(笑)

跡部:嬉しかったことは、使用していただいた方が「シートがあって良かった」と言ってくださる時や喜んでくれた時ですかね。

苦労については、飲食の人ほど菌に対して疎いんです。発酵と腐敗が同じラインなんですよね。そこの違いをいかに理解してもらうかというところで頭を悩ませました。

有馬:ご登壇者の皆様、貴重なお話をありがとうございました!そして、ご参加くださった皆様、最後までお聞きくださりありがとうございます!ご参加者には、事業会社、政府・自治体、農家、個人の方々など多くの方がおられますが、皆さまとの連携が重要な領域だと思っています。今後、アグリフードテック領域の未来に向けてご一緒できるとうれしいです。

運営者: Beyond Next Ventures より
私たちは、研究・技術領域を対象とする国内最大級のアクセラレーター、リードVCです。1号・2号ファンド総額220億円を運用し、国内外のディープテックスタートアップ約60社へ投資を実行しています。

これまで大手企業内R&Dから生まれた技術のスタートアップ化にも取り組んでおり、事業会社におられる意欲ある皆様の挑戦を心から応援しています。

皆さまの次のステップをご一緒できることを願っております。下記に合致される方は、お気軽にこちらのページのフォームからお気軽にご連絡くださいませ。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました!「Agri/Food Tech Startup Showcase2021」は、9/7まで毎週開催中です!ぜひイベントにお立ち寄りください。詳細は公式ページから。

■ 公式ページ
https://talent.beyondnextventures.com/agrifood-showcase


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