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【映画感想】SHE SAID その名を暴け【ネタバレなし】

総括

「SHE SAID その名を暴け」観た!
曖昧だった認識と知識が、今作でガッチリ確定され補強されたと実感する程度には勉強になる映画だったね。
特に、ワインスタインの”醜悪”さをきっちり描ききったのが素晴らしかった。
こういう社会派な映画が存在してくれてるおかげで、ただの映画好きでも知識が増える感じ映画って素敵よなぁ(小並感)

感想

今作は、MeToo運動のきっかけのひとつにもなったハーヴェイ・ワインスタイン事件を記事にしたNYタイムスの記者を主人公にした物語。

簡単にハーヴェイ・ワインスタインについて書いておこうかな。
ハリウッドの映画の大手企業「ミラマックス」。
その創業者であり、絶大な権力をもっていたのがハーヴェイ・ワインスタイン。
1990年代から若手女優や従業員の女性をホテルに呼び出して性暴力をし、拒否した人は業界から干すというドクズ。
性暴力された人も、お金と契約書で沈黙を強要するという感じ。
アカデミー賞をロビー活動でとれるものにした印象もあるよね。
詳しくは、メラニーさんの「なぜオスカーはおもしろいのか? 受賞予想で100倍楽しむ「アカデミー賞」」を読むとその権力っぷりを垣間見ることができるよ。

映画が好きな人なら、なんとなくでも知っているこの事件。
そんな事件を、アメリカ国内での時代感や温度感を詰め込んで作ってくれたのが今作。
記者と共に観客もワインスタインの行った事を見ていくことになるんだけど・・・本当に醜悪なのよ。
女性の希望を摘む、鬼畜の所業。
映画でも言っていたけど、スキルや仕事のできる個人として一切観ていなくて、ただ性的に消費される。
自身を矮小化され、そして被害者なのに恥を刻み込まれる。
マジで吐き気を催す。
こういう事件って日本国内でも映画監督や俳優がおこなっていたと話題になったじゃん。
しかも、コメントとかで同意があったんじゃないか!?とかゴミみたいなこと書くやつも多くいる現状、まだまだ認識を変えるために頑張り続ける必要があることを如実に表しているよね。

そんな、いろいろな事を考えさせてくれるぐらい作品にメッセージ性とパワーがあふれている作品でした。
この作品と合わせて2019年公開の「スキャンダル」も観るとよりこの時代感を理解できる感じになるかも。
新年1発目、いい作品をみたな
(76点/100点満点中)


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