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PR投稿で失敗した話と「本当のファン」に出会うまでの地道な日々

どんなブランドでも、一度は通る道といえば、インフルエンサーによるPR投稿。そして、一番頭を悩ませているのも、このPR投稿ではないでしょうか。

もちろんPR投稿であっても、しっかり製品を体験してくれているという事実は変わらないこと。ただ、消費者にとってはどこまでが本音なのか疑ってしまう側面もあります。

実はアジャイルコスメティクスプロジェクト(以下ACP)も、立ち上げた初期のPR投稿で、ありがちな壁にぶつかるという経験しています。

今日はそんなACP初期のPR投稿にまつわる失敗談と、その先にたどり着いた「本当のブランドファンを醸成する方法」について、特にその本質をしっかり見極める方法とアプローチ書いてみたいと思います。

(ちなみにこの記事での「PR投稿」とは、お金をお支払いして、PR表記つけた上で投稿を依頼する広告手法を指しているという前提でお読みください)

PR投稿の失敗で知ったSNSの本質

ブランド立ち上げ当初、私たちが今よりも全く無名のブランドだったころ、SNSでの認知やそこからの購入を促すため、PR投稿を少額ですが試してみることに。この時にインフルエンサーをフォロワー数の多さを重視していたのが大きな失敗でした。

もちろんそのインフルエンサーが雰囲気がブランドに合うか判断し、製品をしっかり使っていただくことはマストとして依頼していたのですが、数字的には期待できそうなのに全く結果は出ず。

ブランドに合いそうなインフルエンサーに見えても、フォロワーを深掘りしてみると、女性向けの投稿が多いにもかかわらず、フォロワーは男性中心だったり、謎の外国人が大半を占めていたりということがありました。

インフルエンサーの内面や発信内容を、本当に支持しているフォロワーがいるのかまで吟味しないと、本当に届けたいターゲットに見られないということに気づけたの大きな学びでした。

投稿内容についてもPR投稿特有の“割り切り感”を甘くみていたかもしれません。どれだけ自然に見えるように意識しても、ブランドが用意した定型文や、商品を持ってにっこり笑ってもらう定番ショット、いわゆる“ニコパチ”ショットでは「仕事として投稿している」という印象は消せず。

そんな失敗を突き詰めると、SNSでユーザーが求めている本質の変化を捉えきれていなかったように思います。

今まで「これを使っている私を見て欲しい」というLook at me 要素が強かったインスタグラムですら、「本当に感動した使用体験や自分の本質を見せたい・見たい」というツールに変わりつつあり、本当に思いのこもった投稿が支持される傾向に変わってきているのです。

当然、閲覧ユーザーも、投稿からその人のパーソナリティや意図を感じとる感覚が研ぎ澄まされているので、PR表記をみるまでもなく宣伝と通常の投稿のテンションの違いに気づけるのが、今のインスタグラムの実像なのです。

そんなわけで、PR投稿でのありがちな失敗をしっかり踏んでしまった私たちですが、その経験を踏まえてチャレンジしたのが、ACPスタッフの「本当のファンを見つける力パワーアップ作戦」

リアルに使ってもらいたい人に意見を聞く

PR投稿をお願いするインフルエンサーの方も、もちろんブランドへの共感や製品への信頼・効果などを感じて投稿してくださるのですが、そこにコストが発生してしまうと、どうしても本音が見えない部分が出てきてしまう。

そう感じた私たちは、製品を使って感じたことをPR投稿という形で表現してもらうのではなく、本当にACPを好きになり、使い続けてくれそうな方々を見つけ、地道にアプローチすることで本当にACPのファンになってもらえたら、その人たち自身の言葉で語られた説得力のあるストーリーが生まれるのでは?と考えたのです。

そんな仮説のもと、ACPを知ってもらいたい人たちと出会い、地道にブランドのことを伝えていくためには、スタッフの「本質を見抜く力」を磨くことが必要だと動き始めました。

会いたいのは、熱量のある語り手

最初にトライしたのは「どんな人なら本当のファンになりうるのか」の検証を地道に声かけをしていく中で見つけること。

試行錯誤の中で
「良いものはよい、よくないと思ったらよくないと正直に書いてくれる人」
「良いと思ったことを自分なりに噛み砕いて自分なりの言葉にできる人」

に、ACPのファンになってもらえることが多いとわかりました。

製品に対してなぜ良かったのか、悪かったのかを突き詰め、左脳的に伝えられる方たちと、イメージではなく効果を追求するACPは相性が良く、その結果その方たちがおすすめする熱量がそのままフォロワーにも伝わっている実感がありました。

また発信の影響力は、必ずしもフォロワー数に依存しないことがPR投稿の失敗からわかっていたので、発信の内容やどんな人がフォローしてるのかをじっくり見て、ブランドとのマッチングもさることながら、どんな肌質をしていそうか、どんなライフスタイルを送っているのかなど、様々な角度からACPとの相性を検証していました。

ちなみに、こういった言語化力に長けた人はTwitterをメインにしていることが多く、ACPはスキンケアブランドとしてはめずらしくインスタグラムよりもTwitter発の口コミが話題になりやすいです。

DMを送り続ける日々、その結果

そんなリアルにACPを使っていただきたい方たちに、地道にDMを送り続ける日々。

そのDMでも、自分たちの思いを伝えるのと同時に、誰にでも送っているのではなく、その人だからこそ送りたかった理由を、定型文は使わずに一人ひとりコミュニケーションをとりました。

もちろん、立ち上げ当初はACPを知る人もおらず、DMへの反応率はよくはありませんでした。そんな無名時代に反応し、ACPを知って投稿してくださった方々には今でも感謝しかありません。

こうして地道に声かけを続けた結果、ACPを使ってハマってくださった多くの方と引き続き良好な関係を持てています。

そんな皆さんが自ら薦めたいと思い投稿してくださるものは説得力があり、フォロワーにもその熱量が伝わり、彼らからもポジティブな連鎖が自然発生するという流れができました。おかげさまで売上の8割以上がその嬉しい連鎖から生まれているという月もあり、着実に成果にもつながっています。

こうしてあらためて、ブランドとSNSの関係を振り返ってみて感じるのは「使用者が自分の言葉で語ること」の強さ。ブランドの広がりを考える時、ついフォロワー数のような定量的な安心材料を求めてしまいがちですが、結局のところユーザーの心に響くのは、投稿者の「本当に良いから伝えたい!」という熱意なのだと思います。

こうして「本当のブランドファン」を地道な方法で醸成し、その方々の熱意ある投稿でより多くの人に知ってもらうことができたACPですが、さらに来週は、「なぜACPユーザーの投稿のクオリティーが高いのか」について深掘りしてお話したいと思います。

アジャイル コスメティクス プロジェクトとは
アジャイル コスメティクス プロジェクトは「天然由来成分」の持つ「豊かな有効性」を最大限引き出しながら、製品の「官能性」を追求するスキンケアブランドであり、購入者の意見を取り入れ、製品を迅速に進化させていくプロジェクトです。
このnoteでは私たちのプロダクトに込められたストーリーや、自分の肌が心地よくあるためのヒントをお届けしていきます。

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