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詩   秘密の…


『君を連れていきたい
秘密の場所があるんだ…』
そう言って
君が連れ出した 初夏の高原


ひとりになりたい時に
よく訪れていたと… 

大切な包みをゆっくりと
開くかのように
君は話してくれたね

雄大な原生林のなかを進むと
木漏れ陽が
白い車のボンネットの上に
覆い被さり…

それは ゆらゆらとゆれて
レース模様を
辺り一帯にひろげていた

道路に沿うように
アクアマリンの色をした清流は
端正な絵のようで
それでいて あるがままの
自然の美しさを 流れていた

心洗われる 異空間

君の秘密の場所は
あれから

君だけのものではなくなったね



清流の神秘色や水の秋


澄みきった雑木林と赤い蕎麦













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