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【Works 158号】キャリア・仕事・経営、3つの「オーナーシップ」について考える

人事から広報に異動しても継続して定期購読している「Works」(発行:リクルートワークス研究所)。2020年2月発売の158号は、キャリア・仕事・経営のオーナーシップについて解説しています。

「オーナーシップ」とは何か。私も今回の特集を読むまで3つに分解して考えたことはありませんでした。非常に良い特集でしたので、概要をまとめながら私なりの解説や所感を書いてみました。

「オーナーシップ」ってなに?

そもそも「オーナーシップ」とは何か。考えてみましょう。まず、人事の皆さんが大好きな「BizHint」に聞いてみました。

オーナーシップとは、個人が目の前に存在している課題やミッションに対して当事者意識を持って向き合う姿勢のことです。ビジネスシーンでは、『個々の従業員が自らに与えられた仕事や役割、自身が属する組織と向き合う際の姿勢や関係性』という意味で扱われています。

課題を自分事化して当事者意識を持つこと、役割を理解してミッションを主体的に実現させること。

仕事をしていて、上司からも先輩からもよく言われるフレーズですね。私もまるでお決まりのフレーズのごとく、よく使う。でもオーナーシップを持つって本質的にはどういうことを指すんだろう。抽象的で概念的で、とても難しい。

「Works」では、オーナーシップ当事者意識と言い換えながらも、企業が社員に求めるオーナーシップは自らのキャリアを主体的に構築する行動を指すことが多く、長期雇用の前提で働く日本企業の文化では、キャリアを会社に預ける感覚が強い傾向があると述べています。ただそれは少し昔の話で、最近は、キャリアのオーナーシップは個人も企業も高い関心を寄せていると言います。

そして、自分のキャリアを主体的に考えるだけでなく、真のオーナーシップは仕事や経営に対しても発揮されるべきだと語っています。

キャリアへのオーナーシップ

自分の人生です。会社にキャリアを預けっぱなしにせず、自分で切り開きたいものです。

キャリアの自立とは「自分のキャリアに主体的・継続的に関わって、満足度の高いキャリアをつくること」と定義され、キャリアへのオーナーシップと同義。長期雇用慣行のもとではキャリアは会社に預けることが一般的だったが、バブル崩壊後はその前提が崩れた。高齢化による個人のキャリアの長期化が進み、終身雇用が崩れ、テクノロジーの進化で仕事に必要とされるスキル・能力も高度化している。今の仕事の延長線にキャリアが描けるとは限らない。だからこそ今、キャリアの自立が必要である。※「Works」158号、P6・P7 内容を要約しています。

会社から仕事をもらい、必要に応じて育成・教育してもらう。このように、キャリアを受け身で形成する時代は終わりつつあると思います。長期的に、自分らしく、(お給料も稼ぎながら)生活して、自己実現するためには、自分のキャリアを磨き続けないといけない。

突然の人事異動や配置転換で自分の思う通りの仕事に就けないこともあるかもしれない。(私だって、ずっと人事だと思ってけど、気づいたら広報に異動していた)

そうした偶然も、積み重ねて、スキルを身に着ければ、キャリアになります。結果的には計画された偶発性になるはず。自分らしいキャリアだと、後から思えるはずです。そのためには、主体的にジョブデザインして、人脈などのネットワーキング活動に勤しみ、同時にスキル向上に励まないといけません。こうした行動を常に習慣化できる方が、持続的な自立したキャリアを形成できるんだと思います。(私も実践中です!)

仕事へのオーナーシップ

仕事への責務として、自分に与えられた職務の意味や意義を理解して、責任感を持って高い成果を収める。会社からお給料を頂いていますもん。義務ですよね!「Works」には、仕事へのオーナーシップとは、プロフェッショナルであることと書いてありました。

テクノロジーの進化で「人」の役割がどんどん変わっていきます。会社や事業、組織から期待される役割を的確に理解して、プロフェッショナルの意識をもって高い成果を収める。高い成果を収めるというのは、期待役割に応えるという責任でもあります。

また、「決裁権がないから…」「上が決めることだから…」と言い訳して、できる方法を探さないのも責任の放棄しているのと一緒。自分の役割の範囲はなく、「なぜそれが必要なのか」を全社・全体の広い視野、かつ長期的な目線を持って考え、実行し、成果を収めることが真のオーナーシップだと言います。

よくエイチームでも「一人ひとりが経営視点で~」「全社目線で~」という言葉が用いられるのは、そういうことなんだと思います。

経営へのオーナーシップ

経営への…。あまりピンとこないかも知れないですね。「経営って社長とかがするんじゃないの…?」と。詳しくは本誌を読んでもらえればわかりますが、私の解釈では、キャリアへのオーナーシップ仕事へのオーナーシップの実現に近づけば自ずと経営へのオーナーシップは意識できるんじゃないかなと思います。営業やマーケター、エンジニア、人事や広報、役割は違えど、目指す先は会社のビジョンや経営理念の実現であって、会社の持続的な成長であるわけだから。自分の役割の範囲を越して、広い視野で物事を考える機会が増えたとしたら、それは経営へのオーナーシップを持ちつつある‥と言えるのではないでしょうか。(持論ですよ、持論!)

3つのオーナーシップで自分らしい人生・仕事を

一介の広報に過ぎず、マネージメント経験も部下を持った経験もない私が偉そうなことを書きました。ですが、自分らしく働いて、自分らしい人生を送るためにも、自分に関わる範疇のことにはオーナーシップが必要だと思うんです。誰かに「この道をずっと歩いてね」と敷かれたレールを歩く人生や仕事は面白くないですよね。自分で考えて、自分で選択して、自分で結果を出せると、とても楽しい。その実現ほど自由で楽しいことはないと思います。

キャリアへのオーナーシップ、仕事へのオーナーシップ、経営へのオーナーシップ。一度、みなさんの心の中でも、考えてみてはいかがでしょうか。

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