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「仕事を断る人」が評価される訳

働く人の大多数は毎日膨大な依頼に対応しています。それは社内の同僚や取引先に限らず、身内、時には全く知らない人からの要望もあります。規模も大小さまざま、公式なものから非公式のものまで、また依頼方法も電話やメール、チャットなどありとあらゆる手段で舞い込んできます。誰もがそのような依頼の数々に押し潰されそうな状況です。しかし全ての依頼に対してイエスと答え引き受けることは不可能でしょう。引き受けすぎたり、不適切な依頼を受けてしまい身を滅ぼす結果になってしまうこともあります。従って仕事に対して適切なイエスとノーの言うべきタイミングと言い方を身に付けていかなければなりません。今回はそのための3つのポイントについて解説していきます。

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依頼を評価する
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依頼を引き受けたはいいが、思っていたよりも大変な依頼で予定していた自分の業務スケジュールが崩れてしまった、という経験は誰しもがあると思います。これを防ぐには、引き受ける前にその依頼の明確化を行うのが最も効果的でしょう。依頼を受けるということは、自分自身のリソースをそこに投資するということなので慎重に検討する必要があります。評価するにあたって把握しておくべき情報は以下が挙げられます。

・日時(その案件がその後どのような経過を辿ったかを把握するのに役立つ)
・依頼者
・求められる成果
・期日
・必要なリソース
・裁量権の保有者
・得られる利益
・明白なコスト

これらの情報は得た段階で依頼者と共有するべきでしょう。依頼者にはあなたがきちんと対応していると思ってもらえるので、返答がイエスでもノーでも受け入れてもらえる可能性が高まります。大規模で複雑な依頼であればあるほど、これらの情報を収集する必要性は当然高まりますが、些細な依頼に対しても依頼の精査は行うべきです。些細な依頼が大きなものに発展したり、一見不可能だと思われた依頼が実ははるかに簡単なものだとわかったりすることもあります。だからこそこれらの情報の収集は習慣化すべきです。

根拠を示してノーと伝える
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ただ断る場合にも悪いノーと良いノーがあります。
悪いノーとは、依頼者が嫌いだからとか、重要でなさそうな人物だから断る、といった個人的な偏見によって決めた場合などです。こういう返答をしてしまうと、貴重な経験をみすみす逃してしまったり、却下され結局やる羽目になったり、あまり良い結果にならないことが多いです。逆に良いノーとは、以下のような論理的根拠をしっかり伝えることです。

・自分が実行するのを禁ずる規定やガイドラインがある場合
具体的な言い方としては、「私にはこれについての裁量権がありません / この依頼は規則に違反しています。違反にならない範囲で見直していただければ改めて検討します。」といった具合です。

・依頼が実行不可能である場合
具体的な言い方としては、「それは私のスキルの範囲を超えています。勉強するためのお時間をいただければチャレンジしてみます。」などと伝えれば自分の能力の向上にもつながる絶好の機会になるかもしれません。

・バランスを考えてすべきではない場合
その依頼を実行することにメリットがあるかどうか、ということですがこれは判断が最も難しいです。返答の仕方の例としては、「成功する確率が低いので、これは私が引き受けるべき依頼ではないと思います。」や「必要となるリソースが大きすぎます。」などです。

これらの返答を伝えるタイミングで最も重要なのは、依頼に対して全面的に取り組むこと、そして迅速に答えることです。どんな依頼に対してもこのように根拠を示して対応していれば、同僚や上司などの依頼者たちはあなたの返答を尊重し、次第に判断も尊重するようになるはずです。

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効果的なイエスで価値を高める
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効果的なイエスとは、成功する確率が高く、大きな利益を提供しうる何かに向けて、時間やエネルギーなどのリソースを投資できるイエスです。それには明確なコミュニケーションと実行に向けた計画が欠かせません。まず、なぜイエスと答えるのかをはっきり説明しましょう。そのうえで、自分がそれをどう実現するか、計画を明確にすると良いでしょう。

大半の人にとって、やるべき仕事はあまりに多く、時間はあまりにも少ないです。仕事を受ける際に最も重要なことは、依頼者が自分は尊重されていると感じる方法でノーと言えるようになること、そして引き受ける根拠が十分にあり、明確な計画を持っている場合にのみイエスと答えることです。

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