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IPOの基礎〜株式上場とは〜

株式上場とは、同族や一部の特定株主により保有されていた会社の株式を、いつでも誰でも自由に売買可能な状態にすることです。
英語で「Initial Public Offering」と訳されるため、一般にその頭文字を取って「IPO」と言われます。



上場は株式の金融商品化を意味する

株式上場についてもう少し詳しく説明すると、下記のような流れになります。

株式の発行会社が証券取引所に上場申請

証券取引所が定めた規則や金融商品取引法、投資者保護の観点から審査を実施

上場承認

証券取引所で株式を誰もが公正で円滑に売買できる状況
つまり、会社の株式を金融商品として売買することになります。


上場会社として守るべきこと

金融商品が魅力的であるかどうかは、以下のような事柄で左右されます。

・キャピタルゲイン獲得の可能性(成長性)や配当利回りの高さ(収益性)
・企業経営の健全性、コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の有効性
・企業内容等の情報開示の適正性

当然、法令や証券取引所などの諸規則(会社法や税法、労働関係法、業法の各種法令、諸規則、社会的な倫理、金融商品取引法が定める企業内容開示規制)を守らなければなりません。
また、会社及びそのグループの役員が適正な職務を執行するための体制などを維持し、向上するためのコーポレート・ガバナンスの充実も求められます(証券取引所の規則より)。

株式上場のメリット

上場への準備は、ほかの上場会社と同じか、もしくはそれ以上の“会社としての体制”を整えることです。この作業によって、以下のような株式上場のメリットが得られます。

・信用力の向上
・知名度の獲得
・資金調達力の多様化

ただし、不特定多数の投資者や未知の株主などといった、多くのステークホルダーへの対応が求められます。


どの証券取引所への上場を目指すか

日本には株式の現物市場として、以下の4つの証券取引所があります。


東京

グローバル企業向けのプライム市場、中堅企業向けのスタンダード市場、新興企業向けのグロース市場の3つの市場区分があります。

名古屋

プレミア市場、メイン市場、新興企業向けのネクスト市場の3つの市場区分があります。

福岡

本則市場と新興企業向け市場のQボードがあります。

札幌

本則市場と新興企業向け市場のアンビシャスがあります。


証券取引所の上場市場区分には多様性があります。
なかでも東京証券取引所のプライム市場、スタンダード市場は、ほかの市場と比べ、上場への道のりが厳しいと言われています。他の市場よりも、形式審査基準と実質審査基準が高いことから、より大きな会社規模と、より整備された内部管理体制が求められるからです。

どの市場への上場を目指すかは、活動地域や会社規模、戦略などから総合的に判断することが重要です。



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