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⑤ルルドの泉⑵沐浴体験

昨日の到着が遅かったし日曜だったしで、沐浴が何時から並ぶのかとか詳細確認できなかったので、とりあえず朝イチのミサに行ってみる。
7時はまだ暗くて寒い。

こんな朝早くから歌ったりして熱心なひとたち

沐浴会場前にスケジュールが張り出してあった。
朝は9時から、午後は14時から。

誰かのブログに、コロナ前は裸になってバスタブに浸かる儀式だったのが、コロナ後は着衣のまま簡略化されたと書いてあった。
ちょっと残念だけど、バスタブの水は朝一回入れ替えるのみの使い回しで、どんなに早く行ったとて、まず重病の人が優先されるらしかったから、ちょっとホッとした。

一回ホテルに戻って朝食

一見修道院か老人施設のような朝食会場


外でハンバーガー食べたら13〜15€だから、これで7€は良心的。
ハムチーズサンド作ってパンオショコラとキウイをナプキンで包んでランチ用にお持ち帰り。

白いワンピースに着替え、気分を上げて沐浴会場へ。もう結構並んでた。
ここではボランティアの人たちがお手伝いをしているらしいんだけど(誰かのブログに書いてあった)、みんな愛に溢れちゃって、誰かのお手伝いをしたくてしたくて仕方ないって感じの人たちで、まぁ、簡単に言うと、すっごくいい感じ。

並んでる最中に何語話者か確認されるんだけど、私の前の夫婦がスペイン語。私は日本語だけど日本語未対応なので英語。私の後ろの5人組(ちょっと若目)が英語。で、この5人組がすごい緊張してて、ずっとソワソワしてる。

だんだん近づいてきて、ついにスペイン語夫婦が呼ばれ、次は私って時に、ボランティアのおばさんが「じゃあ、次の英語の方」って5人組に言っちゃって、ソワソワマックスの5人組が鉄砲玉のように飛び出て行ったので、「え?私は?」と聞いたら「あ、一緒に行って!」と言われたのでついて行ったのよ。言語ごとのシステムなのかな、と思って。

中に入ると青と白のストライプのカーテンに仕切られた小部屋がたくさんあって、そこに5人組と一緒に通されたんだけど、「あなたたち、同じグループ?」って聞かれて、5人組が私を見て「ノー!」って言うから、私だって
「ノー!」って言ったわけ。

そしたらボランティアのお姉さんが「あら、ごめんなさい。間違えて案内しちゃったのね。悪いけどあなたここで待っててくれるかしら」って囁き声でそう言って、部屋の隅の椅子に座らされたので、5人組の儀式を一部始終観察して予習することができた。

儀式は囁き声で執り行われてるので、何言ってるのかわからないんだけど、終わった途端全員ボロボロ泣いて、アイラブユーとか言いながらお互い抱き合って超絶盛り上がってた。

次は私の番で、完全プライベート。
まずその部屋の正面にマリア様の絵?があって、その下の低いところに備え付けっぽいバスタブがあるんだけど、そこには降りず、マリア様の絵を見て、マリア様に意識を合わせるよう囁かれる。そして準備が整ったと思ったら十字を切ってください、それを合図に次の段階に進みます。って言われる。

私もテンションぶち上がってたのでマリア様に意識合わせるとか全然だったけど、早く次の段階に進みたくて不慣れな十字を切ってみる。
するとお姉さんがピッチャーに入った水を持ってきて、その水を両手に注がれ、「手を洗ってください」次に「顔を洗ってください」最後に「飲んでください」と計3回注がれる。
そのあと「では、なんでも自分の方法でマリア様と繋がって、お祈りしてください」みたいなこと言われて終了。

始まる前にパーカーを脱いだので、それを着るのを手伝ってくれるのだけど、その時「どちらから?韓国?」ってウィスパーヴォイスで聞かれたので「いいえ、日本です」とウィスパーで答え、「そうなの。気をつけて帰ってね」とウィスパー。私がパーカー羽織っただけでさっさと帰ろうとすると、「ファスナーも閉めて。外寒いですから」と囁かれる。全てがウィスパーヴォイスで執り行われるここはウィスパー天国での貴重な沐浴体験だった。

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