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河童についての深い深い考察 かっぱ祭

ちょいと聞いてくれますか
お姉さま、お兄さま方


先日、この私めが船に乗っておりますと、どんぶらこと何やら流れてまいりました。
オールの先でちょんちょんと突っつきますと、顔を出してきたのがどこかで見たことがあるような、ないような顔でございました。
目はパチクリと丸く、そう。円な瞳というやつで、鼻はどこぞで見たことのある開閉式のもの。口はと申しますと上下の唇が皿の縁のように丸く平らな、つまり円盤・・・と申しましても空を飛ぶ類いではございません。
そいつがのそっと私の船の横に出てきたと言うわけで、当然わたくしは慌てふためきました。なにせ私の船はそいつの口にすっぽり入るくらいの大きさだったわけですから・・・
おわかりとは思いますが、そいつは全身緑色をしておりました。
ただ、非常にプライバシーに関わる重要なことをここでは申し上げておりません。そいつの頭の「てっぺつ」と私の地方では申しますが、頂上には、そう本来あるべきものが無かったのであります。
つまりその、あの「なんとかの一夜(名曲)」と申しますか、サザエの父親風と申しますかか、ジェイソン・ステイサム風と申しますか、とにかく欠落していたのでございます。


「だ、だれだ?」
と、尋ねましたら
「しらねぇなら、言ってもわかるめえ」
と自らの名前を隠匿する覚悟でしたので、確認は取れておりません。
そいつに結局一飲みにされました。

それからでございます。一昼夜、暗い洞窟を流されるままに流れておりますと、やがて先に明るい未来が見えたのです。そこがいわゆる菊の穴と申すところでございます。やつらは健康的な食事を心がけているようで、全く臭くはございませんでした。それは天地神明に誓って。

そこで、やった!とばかり飛び出していきますと、そこがいわゆるカッパの国だったと言うわけでして。
わたくしめはデイビッド・カッパー野原という名前を与えられまして、そこの病院で衰弱した体を癒したのでございます。

ゴミの川のカッパという短編は、ただのわたくしの受け売りでございます。かの高名な著述家sanngo女史が感想文などを書いていらっしゃいましたが、そもそも私の体験記。どうぞ私に取材の申し込みをなさいまし。
お安くしておきますよ。


またつまらぬものを切ってしまった
失礼いたしました<(_ _)>

今日までと伺って、参戦させていただきました!


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