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あなたを喜ばせたくて

またまた本屋ルヌガンガへ

香川県高松市8日目(21/02/07)

前日の深夜急遽パフォーマンスをする事にしてジャズ奏者の國井類さんにOKをもらい、パフォーマンス場所として考えている本屋ルヌガンガの開店と同時に店長に事情を話す。
店長あっさりOK。
相変わらず懐が深いなぁ、だって当日だよ(笑

今考えればルヌガンガが使わせてくれなかったらどうしていたんだろう…全くその方向考えていなかったというのが怖すぎる…その証拠として一番伝えたい相手桐子カヲルさんにはルヌガンガに行く前にルヌガンガでパフォーマンスをやる事を伝えている…怖いわ~

このパフォーマンスの目的

今回のは桐子カヲルさんに対しての恩返しみたいなものだから表現者である彼女がパフォーマンスしたくなる空間をつくるのが自分の最大の目的。

如何にしてその空間を作るか?

類さんとセッションというのは浮かんだがそこからどうしたものか…いろいろ考えても分からないので

その空間で類さんの力を借りながら即興的に自分の身体表現で存在そのものをぶつけるしかない

と思い立つ。
そこからはめちゃくちゃドキドキしてきて、こんなに緊張するの久しぶりだ。

あまり覚えていないパフォーマンス

ソワソワしながら香川で会ったいろんな人にパフォーマンスの告知したり、公園でひたすら身体動かしたり、開始時間少し前に類さんと合流してなんとなく話したりしても全然落ち着かなかった。

そして開始時間になりパフォーマンスは始まった。

類さんの音を感じながら身体を動かし始めていくけど…あまり覚えていない。
ところどころの瞬間は頭に浮かぶけど断片的な記憶だけ。
パフォーマンスのことは大抵なんとなく覚えているんだけどこの時は本当にあまり覚えていない。

桐子カヲルさん登場

一番鮮明に覚えているのは桐子カヲルさんがパフォーマンスにはいって来てくれた瞬間。
もうこの時点でおれのパフォーマンスは終わっていたんだなぁとも思う。

彼女は様々な小道具を持参して楽しそうにやっているように見えた。

もうこれだけで急遽やった甲斐があったなぁと。

お客さんに向ける必要性

終わって見に来てくれた人と話している時にふと気づく。今回の自分のパフォーマンスはお客さんに一切向けてなかったということに。おれの向けている相手は桐子さんただ一人だけだった。

これってどうなんだろう?

だったらそもそもお客さん呼ばないで桐子さん一人だけのためにやればよかったのでは…

ただこうも考えられる。

一人の相手に向けているパフォーマンスから見ている人達がそれぞれの想像力で何かを感じとることもできるのではないかと。

見に来てくれた与力さんとちゃっぴーさんが次の日長文の感想をくれた。これはめちゃくちゃ嬉しかった。彼らの真摯な人間性が表れていて胸が熱くなった。

そしてこの感想を見ていてもそれぞれの見方があり、その見方がその人の表現をする上で大切にしているところなのかもなぁとか思った。

最後の夜はやはりこの人達

香川県最後の夜は桐子さんと島岡さんというここで一番時間を共有した二人とだった。
二人といろいろ話して楽しんだ。

桐子さんは言わずもなが島岡さんもけっこうな頻度で夜会っていて、いろんなところに連れていってもらい楽しい場所、人を紹介してくれていた。

この日も急遽仕事が変更になり駆けつけてくれた島岡さん。
実は前日の深夜島岡さんにも連絡してパフォーマンスを一緒にやりたいと伝えたけど仕事があって無理だった。

¨いや~ジャズりましたわ¨

「寺越君のはジャズじゃない」

こんなよく分からないやりとりを暖かい笑顔で包みこんでくれる島岡さん。

この空間がおれは好きだった。
いい1週間の締めだった。

始めての土地で1週間滞在制作して

だいぶ時間がたってあの当時を振り返ると…はっきりいって今とそんなにやってる事は変わらない(笑)

でもこの企画の一発目が香川県でよかった気がする。この企画の指針みたいなものはここでできたと思ってる。それはここで出会った人達が導いてくれたんだろう。

特に初日の桐子さんの言葉はいまだに胸に残ってる。もうあれから何度もこの企画をやっているが(22年7月現在 第6弾まで)「作れなくてもいいんだよね」みたいな発想にはそもそもならないようになった。

かといって「絶対作らなきゃ!」みたいな発想でもなく、自然と頭の片隅で作る材料を探すようになった。

そういう基盤はここで培われた。

本当に楽しいだけでなく苦しくもある充実過ぎる1週間だった。


四国の場合はこれが連続してあと三週あるから今思えばよくもったなぁ…




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