上司を納得させるために退職理由を本気で考えた話
はじめに
こんな記事を書いて誰が読むのかと思ってはいますが、会社の同僚や後輩に退職理由を毎回説明するのも面倒なので、これを読んでね!ということで残しておきたいと思います。
高専を卒業して某ソフトウェア会社に入社してから16年、遂に転職することを決意しました。
上司に退職の相談をすると必ず解決策を提示してきたり反論してくるので、事前に複数の理由を用意しておき反論に備えていたのですが、その甲斐もあって無事論破することができました。
これは会社の研修で受けていたクリティカル・シンキングの考え方がとても役に立ち、会社には本当に感謝しています。
本当に退職する必要があったの?
仕事に対する不満というのは多かれ少なかれ必ずあるものであり、退職する程の理由が本当にあるのかというのはずっと自問自答して来ました。
もし退職の理由がひとつだけなど考えが浅い場合は理由付けもはっきりせず言いくるめられてズルズル会社に居続ける事になるでしょうが、複数の理由を用意して固い意志を示せば上司も必ず納得してくれるでしょう。
逆に退職理由を考えた際に理由が見つからない、もしくは不満が大した話ではない場合は安易に退職すべきではありません。
少し前置きが長くなってしまいましたが、以降は私が考えた退職理由を記載します。
■退職を考え始めたきっかけ
現職の会社は携帯電話の開発がやりたくて入社したのですが、長年お仕事を頂いていたメーカー様の業績が振るわず、担当していた機能の業務も終了したことをきっかけに転職を考え始めました。
また、給与面や部所業績に対する不信感、今後の見通しの暗さを考えるとこのまま仕事を続ける事に意義を見いだせず、現職のまま仕事を続けても自分自身の成長に繋がらないと判断しました。
■職場環境についての不満
○体制について
・業務の山谷があるのは仕方ないとして、求人を掛けても人が集まらないため慢性的な人手不足となっています。(その原因について具体的な対策が取られているようにも思えず、一向に改善されません)
・特定のお客様に向けた開発体制に起因していると思われますが、正社員数が少なすぎます。(社内業務などを分担するにも限度があり、正社員に対する負荷が常に高いです)
○教育について
・仕事で必要なスキルに対する投資が成されていません。(基本的にスキルの習得が個人の学習意欲に委ねられており、業務に必要な知識をその都度覚えながら作業をしているという状況、これでは生産性が上がらない上に仕事の品質を一定以上にする事はできません)
○業務内容について
・広島は地場のお客様を中心に業務を行っていますが、それ故に必要なスキルが案件毎にバラバラで過去の知見が活かせません。(幅広い業務経験ができるという意味では良いかもしれませんが、生産性が上がらず高稼働体質が慢性化しています)
■将来性についての不満
○給与について
・昇給率が低く、現職としての年収に限界を感じました。(年に月4,000円しか基本給が上がらないようでは長く会社を続けるのは厳しいです)
○キャリアについて
・上司や先輩に魅力的な人が居らず、将来の目標が見当たりません。(このまま会社に残っても自身の成長に繋がらないと感じています)
・技術課長に魅力がありません。(PM/PLとしての色が強く、業務過多になりやすい傾向にあります)
・スペシャリストとしての活躍の場が不安定です。(これは広島だけの問題であるかもしれませんが、得意とする分野の仕事が常にある訳ではないため、スペシャリストとしての力が発揮されるかどうかはその時出会ったお客様次第ということになってしまいます)
さいごに
当たり前ですが、ここに記載した不満に対して全てを解決してくれる会社はありません。
不満の中のどこが一番の問題で、そこが今勤めている会社において本当に解消されないのかは上司と良く相談して考えるべきですが、相談しても全く改善されないようであればどこかで見切りを付けるというのも手ではあると思います。
会社に対して何を期待しているのか、それが実現されるのかは非常に重要な事であり、自身の人生設計に関わる事ですので真剣に考えるべきです。
私は退職という選択を行いましたが、同僚や後輩は私と事情が違うはずなので安易に同調して退職する事はしないでください。
考えるポイントについてはこの記事を読むことで何となく掴めたのでは無いかと思うので、自身が退職する際の参考にしてみてください。
ではまた。
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