結局、インターネット広告って何?ADWAYSのデザイナーがかみ砕いて解説!
こんにちは。ADWAYS(アドウェイズ)のデザイナーの近藤です。
今回は、ADWAYSのクリエイターチームで私が担当している「インターネット広告」についてかみ砕いて解説していきたいと思います。
数年前、就活中の学生だった私は「インターネット広告ってインターネットで流す広告だよね?」と漠然としたことしか知らず、その仕組み・種類などについては詳しく分かっていませんでした。
実際に調べてみても、ASP? CTA? imp?......。
謎の単語があちこちに散らばっており、もはやお手上げ状態......。
そこで、「私と同じように頭を抱えている人がいるのではないか?」と思い記事を書かせていただきました。
1. 広告業界全体の情勢
インターネット広告を知っていただく前に、まずは日本の広告全体の情勢を見てみましょう。
以下の図は、株式会社 電通 様『2020年日本の広告費(1)日本の総広告費と名目国内総生産(GDP)』より引用
日本の広告費は、2012年から2019年までは右肩上がりで成長を続けてきましたが、2020年になり前年比88.8%と縮小していることがわかります。
これは、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるものといえるでしょう。
全体的に見ると落ち込んでいる広告費ですが、その中でも前年より成長している広告のジャンルがあります。
それは、インターネット広告です。
以下の図は、株式会社 電通 様 『2020年 日本の広告費|媒体別広告費 2020年 日本の広告費—媒体別広告費』より引用
インターネット広告は広告費2兆2,290億円(前年比105.9%)と1996年の推定以来一貫して成長を続けており(赤枠内)、特に今年はマス4媒体(テレビ / 雑誌 / ラジオ / 新聞)の広告費2兆2,536億円(前年比86.4%)とほぼ肩を並べる結果となっています。(青枠内)
コロナ禍による巣ごもり需要が高まりインターネットのテクノロジーが発達した点や、大手広告主が広告予算をインターネットへシフトしている点からも、これからさらに成長が期待される広告のジャンルになります。
2. インターネット広告とは?
インターネット広告という言葉はほとんどの人が聞いたことがあると思います。しかし、一体どこからどこまでがインターネット広告なのか、どんな種類の広告があるのか、よく分かっていない人もいるのではないでしょうか。
インターネット広告とは、
インターネット上に表示される広告で、みなさんが日ごろ利用しているGoogle、Yahoo! JAPAN、Twitter、InstagramといったWebサイトやスマートフォンのアプリ、PC/モバイル端末問わず表示されている広告の総称。
です。
つまり、PCやスマートフォンを触っているときにWebサイトやアプリに流れてくる広告は全てインターネット広告ということになります!
ですが、PCやスマートフォン上に流れている広告が全てインターネット広告だとしたところで、その仕組みや種類は多岐にわたり、全貌を掴むのは非常に難しいです。
なので、今回はみなさんに要点だけを押さえてもらいたいと思います。
3. インターネット広告の種類
インターネット広告にはさまざまな種類が存在しますが、その中でも下記の7種類が現在の主流になっています。
・ディスプレイ広告
・リスティング広告
・アフィリエイト広告
・リターゲティング広告
・ネイティブ広告
・SNS広告
・動画広告
ここでは、広告の種類と広告の配信システム/プラットフォームをいくつか解説していきます。まずは、広告の種類から見ていきましょう。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、検索エンジンやあらゆるWebサイト、アプリなどの広告枠に表示される広告のことを指します。
比較的目に付きやすい場所に広告枠があるため、視覚的なインパクトが大きくユーザーへの認知拡大が期待できます。
また、ディスプレイ広告には以下の種類があります。
・純広告
・アドネットワーク
・DSP
純広告
ある一定期間、特定の広告枠に掲載する広告のことを指します。
この場合の「純」とは純粋の意味で、マス4媒体と同じように広告枠を買付けて掲載をする広告です。
普段よく目にするところでいうと、検索エンジン「Yahoo! JAPAN」の検索欄右下にある広告などが純広告の枠になります。
以下の図は、ヤフー株式会社 様『YAHOO!JAPAN広告 PCブランドパネル(静止画・動画)について PCブランドパネルの広告掲載位置』より引用
特徴
掲載期間中はWebページを開くと広告が表示されるので、多くの人に広告を見てもらうことができ、ブランディング効果が大きいです。
費用形態
一定期間の掲載により広告費が発生し、掲載期間によって広告費は変動します。
リスティング広告
検索エンジンの検索結果ページに、検索キーワードと連動して表示される広告のことを指し、検索連動型広告とも言われています。
特徴
ユーザーの検索内容と連動させるキーワードを選んで広告を配信することができるため、商品やサービスを購入する直前のユーザーのみを効率的に集客することが期待できます。
費用形態
主に、実際に広告がクリックされたときにのみ広告費が発生する「CPC(クリック課金)」の形態などがあります。
リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、ユーザーが訪問した先のWebページの内容と関連した広告を別のWebページへユーザーが訪れた際に表示する仕組みのことです。
例えば、キャンプに興味のあるユーザーがとあるWebページでキャンプ用品を調べていたとします。そのユーザーがページを離脱し、別の関係ないWebページを見ている際にキャンプ用品に関する広告を表示する仕組みがリターゲティング広告になります。
特徴
ユーザーが訪問したサイトの情報などに基づいて、ピンポイントで関連した広告を表示するのでユーザーが興味関心を引きやすく、成果を出しやすい広告形態になっています。
費用形態
主に、クリックされるごとに広告費を支払う「CPC(クリック課金)」と、広告が表示されるごとに広告費を支払う「CPM(インプレッション課金)」が主流になっています。
ネイティブ広告
ネイティブ広告とは、SNSやキュレーションアプリなどで頻繁に見られる広告で、コンテンツに同化させることで広告らしさを緩和し自然にユーザーへアプローチできる広告形態のことを指します。
特徴
コンテンツと同化しているので、良い意味で広告感を緩和させるためユーザーが受け入れやすくなります。また、1ユーザーの投稿として扱われることが多いので、広告がシェアされやすいです。
費用形態
CPC(クリック課金)/ CPM(インプレッション課金)/ CPE(エンゲージメント課金)(※)など、さまざまな費用形態が存在します。
※:CPE(エンゲージメント課金)
「フォロー」「シェア」「クリック」「いいね」などの行動をユーザーが起こすたびに広告費が発生する費用形態です。
参考:インフィード広告の費用相場と21媒体の掲載費用一覧【最新2021年版】
SNS広告
独自のソーシャルメディアに配信される広告です。
InstagramのストーリーズやLINEのタイムラインなどに流れてくる広告がSNS広告になります。
特徴
利用者を細かくターゲティングすることが可能です。
加えて学歴や交際状態、特定ユーザーのフォロワーなど、ソーシャルメディア独自のターゲティングによる配信が可能です。
費用形態
インフィード広告同様、CPC(クリック課金) / CPM(インプレッション課金)/ CPE(エンゲージメント課金)などが存在します。
動画広告
その名の通り、動画を活用した広告形態になります。
頻繁に目にするところでいうと、YouTubeで動画を視聴する際に、冒頭や合間に流れてくる広告が動画広告になります。
YouTubeのような動画プラットフォームだけではなく、WebサイトやSNSなどでも動画を活用した広告が近年見られるようになってきています。
特徴
動画なのでストーリー性を持たせる、ドキュメント風に見せるなど、静止画では出来ないさまざまな表現でユーザーにアプローチが可能です。
画面を切り替えることで多くの情報を見せることが出来たり、動くことでユーザーの視界に入りやすいのも特徴です。
費用形態
主に、動画広告では、CPV(広告視聴単価課金)/ CPC(クリック課金) / CPM(インプレッション課金)(※)の3つが利用されています。
※:CPV(広告視聴単価課金)
「Cost Per View課金」の略で、広告が1回視聴されるごとに広告費を支払う形態です。
何秒まで再生されたら視聴にカウントするかは、媒体ごとに違います。
(必ずしも最後まで再生しないと視聴されたことにならない、というわけではないです。)
参考:動画広告の費用と料金相場・単価を徹底解説!【事例あり】
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは広告主が運用しているサイトやブログに広告を掲載させる形態です。
アフィリエイト広告には、
・成果報酬型
・インプレッション型(CPM)
・固定報酬型
などの費用形態があり、各形態で費用や配信方法が異なります。
・成果報酬型
特徴
実際に成果地点に到達しないと広告費が発生することはないので、費用対効果が高い広告形態になっています。
費用形態
どこを成果地点(クリック/契約/etc... )にするかで、課金形態が変わります。
・インプレッション型(CPM)
特徴
広告がブログやサイトに表示された回数に応じて広告費を支払う広告形態です。
費用形態
主に、広告が表示された回数により変動します。
・固定報酬型
特徴
広告主が広告枠を一定期間買い取り、その期間だけ広告を表示する広告形態です。
費用形態
掲載する期間や、掲載する場所によって広告費が変動します。
ここでもう一つ、アフィリエイト広告を理解するためには、ASP(Affiliate Service Provider)とアフィリエイターという存在が不可欠です。
ASP(Affiliate Service Provider)
「媒体主」と「広告主」をつなぐ仲介者で、数いる広告主の商品やサービスの広告を1ヵ所に取りまとめる役割を担っています。
アフィリエイター
実際に広告を掲載するためのメディア(HP/ブログ/etc...)を持っている人達のことで、広告主はこのアフィリエイターが運用しているメディアに広告を掲載することになります。
このASPを取り巻く仕組みがないと、広告主が広告を掲載するメディアを持つアフィリエイターに1人ずつ交渉をしなくてはいけなくなり、とても非効率になってしまいます。
それでは、広告の種類が分かってきたところで、ここからはその広告を配信するための配信システム/プラットフォームの解説をしていきます。
アドネットワーク
多数のWebサイトやブログなどに広告を配信できるネットワークのことをいいます。広告を出稿したい広告主と広告を掲載したい広告枠を適切に結びつけるネットワークを構築しているのがアドネットワークです。
特徴
多種多様な配信面があるため、特定のターゲットをピンポイントで狙うのではなく、とにかく広く配信したい広告主にはアドネットワークが適しています。また、広告タイプが豊富で、テキスト/バナー/レクタングル(※)などさまざまなクリエイティブが掲載可能です。
※:レクタングル
サイズ比6:5の広告枠を指し、300ピクセル×250ピクセルやその倍の600ピクセル×500ピクセルの広告枠のことを指します。
費用形態
主な費用形態は「CPC(クリック課金)」です。
広告掲載の費用相場は、1クリックあたり「10円〜数百円前後」と、競合の入札状況によって異なります。
参考:【まとめ】Web広告の料金相場一覧!費用対効果の高い媒体とは?
DSP(Demand Side Platform)
広告主の広告効果を最適化するプラットフォームのことを指します。
広告枠の買付けや配信、クリエイティブ分析までを自動で行うことができます。DSPはSSP(Supply Side Platform)と呼ばれる媒体側のプラットフォームと連携して初めて機能するので、配信面は保有していません。
上記の図のように、ユーザーがWebページにアクセスすると、ユーザーの情報がSSPに送られます。
SSPがユーザー情報を受け取ると同時にDSPへ入札リクエストを送り、最も入札額が大きい広告が広告枠へ配信されるというシステムです。
このやりとりがWebページの1表示ごとに行われています。
Webページへのリンクをクリックして、広告が表示されるまでの間にこのやり取りをしていると考えると物凄く高速だということが分かると思います。
特徴
アドネットワークは配信面に対してアプローチできるのに対し、DSPは人に対してアプローチできるので、先ほどのアドネットワークの「広く配信したい」という広告主と違い、「個人にターゲットを絞り、運用の手間を減らしたい」という広告主にはDSPが適しています。
費用形態
主なDSPの費用形態は、CPC(クリック課金)(※1)とCPM(インプレッション課金)(※2)いうものがあります。
※1:CPC(クリック課金)
「Cost Per Click課金」の略で、広告がクリックされた回数によって広告費を支払う形態です。
※2:CPM(インプレッション課金)
「Cost Per Mille課金」の略で、広告が1000回表示されるごとに広告費が発生する形態です。
ここまで読んでいて、「アフィリエイトのASPとアドネットワーク、なんだか似ているな?」と思った方もいるのではないでしょうか?
内容を補足しますと、両者は仕組みが違います。
アドネットワークとの違いは「観点、視点」です。アドネットワークの発想の起点は広告依頼主ですが、アフェリエイトはWebメディア側に対しての、上記でいう提携メディアを取りまとめた成果型報酬型広告です。
アフィリエイトのASPはアフィリエイター向けに広告や商材をまとめた仕組み、アドネットワークは広告主向けに広告枠をまとめた仕組みになっています。
参考:アドネットワークの仕組みとメリット - WEB担当者の相談室 -
4. インターネット広告業界頻出ワード9選!!
ここまで、インターネット広告の種類や広告の配信システムがなんとなく分かってきたでしょうか。記事中にもちらほら出てきた広告用語の中でも、インターネット広告業界に関わる人ならマストで覚えておきたいワードがいくつかあります。
学生時代の私のように、広告用語の単語で頭を抱えないためにも、現場で最もよく使われる単語9個をここで押さえておきましょう。
imp/impression
インプ/インプレッション:広告が表示された回数
Click
クリック:広告がクリックされた回数
CTR(Click Through Rate)
クリックスル―レート:表示された広告に対してクリックされた割合
※Click÷imp×100=CTR(%表示)
CPC(Cost Per Click)
コストパークリック:広告が1回クリックされるまでにかかった費用
※COST÷Click=CPC
CV(Conversion)
コンバージョン:広告をクリックしたユーザーが、成果を発生させた回数
※何を成果とするかは案件ごとに変わります。
CVR(Conversion Rate)
コンバージョンレート:クリックに対してCVが発生した割合
※CV÷Click×100=CVR(%表示)
CPA(Cost Per Action)
コストパーアクション:1アクションあたりのコスト。
※COST÷アクション数=CPA
CPI(Cost Per Install)
コストパーインストール:1インストールあたりのコスト。
※COST÷インストール数=CPI
COST
コスト:広告配信にかかった費用
これらの用語は、実務現場で日常的に飛び交っている単語です。
今すぐ覚える必要はないかもしれませんが、知っておくと実務現場の会話が理解しやすくなると思います。
5.アドウェイズの保有するASP、JANet / Smart-C / AppDriver
国内最大級のアフィリエイトサービスを運営するアドウェイズでは、広告主と媒体主の間に立つことで日々お客様の課題解決に取り組んでいます。
最後に、アドウェイズが提供する広告サービスについて解説していきます。
JANet
スマートフォン・PC向け媒体へ広告をご出稿されたい企業様に向けたアフィリエイトサービスです。成果に応じて広告費用が発生する成果報酬型ですので、広告主様のリスクを最小限に抑え、最大の広告効果を生み出します。
JANetはさまざまなジャンルの広告を取り扱っています。その中でも特に、金融に関する広告のお取り扱いが多いASPです。
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記事をご覧のみなさんの中で、マンガアプリ内で会員登録やゲームインストールをすると、無料で読めるポイントやチケットが貰える広告を見たことはないでしょうか?
それらのような、アプリ内のポイント/チケットがもらえる広告を、リワード広告といいます。
リワード広告の例:赤枠内
というわけで、今回はインターネット広告についていろいろご紹介してきましたが、やはりインターネット広告の醍醐味は広告自体の効果が可視化される部分だと私は思います!
この記事でインターネット広告業界に興味を持った方がいましたら、是非ともチャレンジしてみてはいかがでしょうか!
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