見出し画像

犬山の喫茶店「$1,000,000」の過激モーニング

こんにちはRYUです。唐突ですが「モーニング」ってご存知ですか?もちろん英語の「朝」の事ではなく、名古屋周辺の喫茶店で午前中に提供されるサービスの総称です。一宮市が発祥と言われているのですが、コーヒーなどのドリンクの値段だけで、トーストやゆで卵など、お店独自のサービスが追加されます。

普通に考えたら赤字に思えるサービスがなぜ提供されるのか?その理由は・・・

画像1

喫茶店が多くて過当競争になっているから。

・・・というのが最大の理由のようです。H28年経産省「経済センサス」によると(上図)、愛知県の喫茶店の店舗数は東京より多い7,784店。1店舗あたりの人口は東京の半分です。特に郊外の住宅地では競合が厳しい上、客層のほとんどが固定客なので、リピーターになってもらう為のサービスが必須になるわけですね。その他、「自宅兼店舗が多く家賃不要」「家族営業なので人件費が軽微」「喫茶店好きなライフスタイルのため、来店頻度が高い」など、多彩なサービスを可能にする環境要因もあると思われます。ちなみに愛知より喫茶店密度が高い?和歌山や高知でも、やはり独自のモーニング文化があるようです。

愛知県内に「モーニング」の有名店は数々あるのですが、今回は先日の「犬山城」観光の帰りに、地元の有名店「$1,000,000」(100万ドル)に寄ってみることにしました。名鉄犬山遊園駅のすぐ近くにある、店舗の外観がこちら。

画像2

ドン引きの外観(汗)

店舗のオーナーが「アーティスト」でもあるため??店舗の外側も、手の届く範囲は作品化しているようです。

画像3

普通は入れませんね(笑)

昭和歌謡の歌詞や、取材されたTV番組のOAの情報のほか、オーナーのインスピレーションがランダムに書き連ねられています。もはや曼荼羅です。新興宗教の集会場では無いことは調査済みなので、入店してみることに。

画像4

店内もド派手(汗)

まあ外観とのバランスは取れていますね。来店した方の写真や、オーナーの作品である油彩画で埋め尽くされ、壁は見えません。正直言って落ち着きませんでした。最初は(笑)。

しかしサービスはいたって普通で、気のいい奥さんがメニューを持ってきてくれました。そこで気になったんですが・・・。

画像5

既に「みたらし団子」が降臨。

注文していないのですが、これもサービスだそうです。メニューはこちらなんですが、コーヒーもお酒も値段に大差なし。そこで・・・

画像6

チューハイ✕2をオーダー。

すると奥さん、「モーニングが付きますので~♪」とにこやかに教えてくれました。お断りしておくと、この日は15:30ごろの入店だったのですが、17時の閉店まで常に「モーニング」が付くようです。5分ほどでドリンクより先に「モーニング」が運ばれてきました。

画像7

ハ・・・ハア?(;゚Д゚) 

到着したモーニング2人分がこちら。直径30cmはありそうな大皿に満載で届きました。ハムサンドはオーナーのお手製で、この時期まだ高価なイチゴ様もいます。後からドリンクが到着しました。

画像8

食べきれませんよ??(;゚Д゚)

妻と相談した結果、持ち帰り可能な食材は後に回し、それ以外を先に食べる戦略を取ることにします。これだけ出てきて、支払った金額は、チューハイ550円×2名=1,100円(税込)のみ。一宮~稲沢あたりには過激なサービスの有名店は多数ありますが、このインパクトは強烈です。しかもお手製ハムサンド、めちゃ美味しいです♫

ちなみに客層は、カラオケを歌いに来ている地元の常連シニアと、TVなどの情報を見てやってきた若者の2つに分かれます。店内には来店したお客さんが書き残したノートがあるのですが、東京・大阪など遠方から「このために来た」という方が多くいらしゃいました。

画像9

オーナーさんと記念撮影(笑)

お話スキな方で、昭和42年にお店を建てた頃からの経緯やら、会ったことがあるタレントさんの話やら、楽しい話を延々と強い名古屋弁で聞かせて頂きました。たぶんこのお店、人好きのオーナーさんがお客さんに会う手段として営業しているのではないかと思えます。儲けるのが目的なら、こんな大盤振る舞いできませんからね。

画像10

結局カラオケで「天城超え」も歌い、2時間ちかく滞在。途中からはむしろ「居心地のよい店」になっていました(笑)。最後はお見送りまでして頂き終了。外見はドン引きですが、オーナーさんの人柄が伝わる、優しくも楽しいお店でした。犬山に行く際は、またお邪魔したいと思います。チャレンジャーな方!はトライしてみてくださいね。ではまた~  (RYU)

※モーニングはあくまで店舗側のサービスです。内容や量は画像の例と異なる場合がありますので、事前に了承ください。