多様性の時代、確実に「カフェインレス」を求める人が増える
「僕、お酒は飲むのやめたんですよ。メリット無いんで」
ここ2~3年くらいのお酒が伴う食事の席(飲み会含む)で、僕はほぼ毎回この一文から始まる説明をしてきました。
自分の名誉のために言っておくと、過去にお酒で大きな失敗をしたとかそういう理由ではなく(笑)、ビールもワインもそんなに美味しいと思わないし、カクテル飲むくらいならジュースでも良いかなと思って、2~3年くらい前から基本的にはお酒を飲むことをやめました。
今、このように"あえて"お酒を飲まない人が増えていて、海外では「ソバーキュリアス」という呼称も定着しているそうです。
あえて“お酒を飲まない”人が急増中!? 健康にも良い「ソーバーキュリアス」とは?
「周りに同調する」より「自分が一番心地よいのは何か?」を大事にできるようになってきた時代
数年前までは「飲み会=お酒飲んで然るべし」という"世間一般"の考え方があり、そこに"反する"お酒を飲まない/飲めない人たちは「え、お酒飲まないなんて人生の半分損してる」という例のヤツを頂戴する機会が多かったわけです。
その風潮の中で、飲みたくもないお酒に挑戦しなければいけない人も、少なからずいたと思います。
しかし、今はそういうパワハラチックなことに良い意味でうるさい世の中になってきて、昨年末には「忘年会スルー」なるムーブメントも生まれ(これはこれでダサいと思ったけど)、多様性を尊ぶ時代に少し近づいてきている実感があります。素晴らしきかな。
これって要するに、上辺だけの世間体・体裁などの"名"よりも、「自分にとって一番心地よいこと」の"実"を選択しやすい時代になってきたということだと思います。
この風潮に合わせて、今まで「抑圧されてきた(と感じていた)」人たちが、自分の内にある欲求や考えに向き合って、それを発露する、という機会がどんどん増えてくるでしょう。また、新たなムーブメントが生まれるかもしれません。
「カフェイン」の持つ機能が広く知れ渡ったとき、人はそれをどう捉えるか
ここで今日の話の結論ですが、これから数年間かけて日本ではカフェインレスドリンクの需要はめちゃくちゃ伸びると思います。健康のために、そのような選択をする人が増えてくるのです。
まず自分自身の話からすると、僕はカフェインが異常なまでに効く体質で、コーヒーを1杯飲むとそこからだいたい8時間は寝られません。なので、遅くとも15時にはカフェインを含んでいるドリンクの摂取は切り上げて、そこから先はカフェインレスドリンクで貫き通します。
僕はコーヒーが好きなので、飲めるなら何杯でも飲みたい。しかし、カフェインが睡眠の妨げになると、すべての活動のベースになる健康が損なわれるリスクがあるので、自らの意思でコントロールしています。
(ココアがあるお店はとても有り難い)
この選択って、冒頭に挙げた「ソバーキュリアス」とよく似ていますよね。「飲めるけど、敢えて飲まない選択をしている」という意味で。
ではなぜ、アルコールにはこのようなムーブメントが来ているのに、カフェインではあまり騒がれていないのかというと、単純に「カフェインが持つ"機能"への認知度が低いから」だと思います。
「気持ち悪い」=「お酒飲みすぎたからだ…」
この因果関係はすぐに結びつきますが、
「今日、なんか寝られないな…」=「コーヒー飲みすぎたからかな」
「なんかめっちゃ寝られた!」=「そういえば、昨日は珍しくコーヒー飲まなかった気がする」
お酒の例と比べると、この関係を認識している人は、まだ少ないと実感しています。
◇
なんとなく周りに合わせて生きていた時代から、「自分」の心地よさを求めるようになる時代へ。
「周りに合わせて」「なんとなく習慣で」コーヒーを飲んでいる人も、自分の健康のことを自分で真剣に考え、その実現のために大事な睡眠と向き合ったときに、「カフェインレス」という選択をする人は確実に増えると思います。
そのきっかけは、影響力がある有名人のSNS上での発信になるかなと予想しています。テレビはコーヒー会社のCMもたくさん入っているので、難しいでしょう。
カフェインレス時代の到来にお店が備えるべきこと
これは単純に、カフェインレスドリンクを少ない種類でもいいので、きちんと取り揃えておくことです。コーヒーも、できればカフェインレスのものを取り扱う。
そして、「カフェインレスドリンクもありますよ」という認識を早いうちに周知しておきましょう。しばらくは少ないと思いますが、「カフェインレスメニューの有無」をお店選びの基準にする人も、これから出てくるはずです(少なくとも、夕方以降の僕は既にそうです)
そんな背景もあって、A Day in the Cafeではお店紹介のデータベースで「カフェインレスドリンクあり」という絞り込み項目を設けています。
現状はココアでもジュースでも、カフェインが入っていないドリンクがあれば該当ということにしていますが、将来的には「カフェインレスコーヒー」という独立したカテゴリも作ろうかなと思案中です。
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人がオーダーするメニューを検討するとき、そこには「味」以外の要素も入ってきます。
「お客さんが求めているものはなにか」を察知し、的確な準備をしましょう。
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