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【東京のカフェ店主さんへ】外出自粛要請でどうなる?先に経験した札幌カフェの状況をお伝えします

感染が確認された人が徐々に増えてきて、ついに今週末「外出自粛要請」も出た東京。それを受け、私がInstagramでフォローしている大好きなカフェも、続々と今週末の休業を決めています。

残念ではありますが、何より安全第一。みんなで力を合わせて乗り切りましょう。

さて、一方でこちら札幌は、3月上旬に早々と知事による「緊急事態宣言」が出され、週末の外出自粛要請も2度経験しました。

初めての事態ではありましたが、そのとき札幌のカフェはどうだったのか?来客数に変化はあったのか?オンライン販売やテイクアウトは有効なのか?

このあたりについて、先んじて外出自粛要請を経験した札幌のカフェの状況をお伝えします。初めて外出自粛要請の週末を迎える、東京のカフェオーナーさんが今後の作戦を練る参考になれば幸いです。

※本記事内の情報は、私が3月に入ってから訪問した27軒の札幌のカフェで、店主の方から聞いたお話や、見た状況、またInstagramでウォッチした人々の動向を私見でまとめたものです。予めご了承の上、ご覧ください。

もくじから気になる項目をチェックしてください↓

結論:カフェは他の飲食業と比べると、影響はそれほどでもない

まず、希望が持てるお話。

「カフェ」という大きな括りで見ると、他の飲食業よりは影響が少ないように見受けられます(少なくとも札幌ではですが、ある程度の大人数で行くのが前提の飲み屋さん関連・観光客メインのお店の方が壊滅的な被害を受けています…)

私の考察ですが、カフェはいわゆる「三食」には入らない娯楽、いわば「エンターテインメント」の枠に属するものであるため、どんより暗い停滞ムードを打破する存在として期待されていたのではないかなと思います。

また、専門的なレベルの高い商品(コーヒーやスイーツなど)は自宅での代替が難しいことや、少人数・短時間でも楽しむことが出来ることも、後押しの要因になった気がします。

その立ち位置を踏まえた上で、話を進めます。

影響が出やすいお店、出にくいお店

これも、気になるところだと思います。簡潔にまとめますね。

 1.店舗の立地による影響

大前提として、「人々は思った以上に、テレビの報道や知事の自粛要請を素直に信じている」ということを把握しておいた方が良いです。

つまり、声のデカいメディアや影響力がある人が「ダメ!」と言ったところは、露骨に避けます。具体的には……

・人が多く集まる、中心街
・空気がこもる地下街

この特性を持つ場所にあるお店は、ちょっと苦労するかもしれません。人が一気にいなくなります。

特に、中心部の地下街のお店はテレワークの影響もあり、相当な売り上げ減だそうです。

ちなみに札幌の場合、中心街から離れた場所にあるお店は、影響を受けているというところが少なく、むしろ「コロナの緊急事態宣言出たあとの方が売上が伸びた」というよくわからない現象が起きているお店も、いくつかありました。笑

 2.商品構成による影響

緊急事態宣言が出る中、連日満席&完売を繰り返したお店がいくつかありました。それは、スイーツがメインのお店です。

今回の新型コロナウイルスの症例では、若い人が重症化した例はほぼ報告されていないということもあってか、カフェ業界においては若い女性がかなり買い支えをしてくれています。

逆に、比較的高めの年齢層の方が出控えているということもあり、コーヒーをメインにしているお店はちょっと苦労していた印象があります。自家焙煎をやっていれば、通販でカバーできたりもしますが。

 3.主たる客層による影響

これはもうご想像の通りですが、インバウンド需要一本勝負でやっていたお店は厳しかったです。

冬の北海道は、スキー場に外国人観光客をターゲットにしたコーヒースタンドが出来たりしますが、例年より早く店じまいしたそうです(「影響が出始めたのが、2月下旬からでまだよかった」とのこと)

札幌市内でも、外国人観光客で連日賑わっていたお店がガラガラ……という珍しい光景も目にしました。

普段、自分のお店に来てくれるお客さんがどんな人たちなのか分析して、これからの不足が見込まれそうならどこで取り返すかを考えて、リスクマネジメントすることが大事になります。

ネット通販、テイクアウトはどれくらい有効?

ネット通販、テイクアウトとも、結論から言うと「普段からの周知が鍵を握る」といったところです。やっていることを知らなければ、買い物の選択肢に入れないですからね。

特にテイクアウトは「この状況に合わせてはじめました!」みたいなところが大成功!という例は、ほぼなかったと思います。

逆に、普段からテイクアウトをしている層が一定数いるお店は、連日完売の大盛況です。

なので、テイクアウトをこの機に始めるとしたら、相当頑張って広報をした方が良さそうです。

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↑通販関連では、私が運営している「札幌のカフェとあなたをつなぐメディア」A Day in the Cafeで「札幌カフェ応援企画」と題したLPを作成し、通販を行っているお店への誘導を行いました。

自店舗のSNSだけではなくて、このような形で「通販をやっている」ということを広く周知する仕組みがあると、利用率は上がると思います。

今、このタイミングでやっておきたいこと

いつ何時でもそうだと思うのですが、目の前の状況において、「自分でなんとかできること」「自分ではどうにもならないこと」を明確に切り分けて、前者にリソースを割くことが大事です。

「新型コロナウイルスを、今すぐこの世界から消し去って!」と願っても自分ではどうにもなりませんが、騒動が落ち着いたときにお客さんが来てくれるための仕込みは、自分の努力でなんとかできます。

お店を閉めている日なら、絶対的にオススメなのがSNSです。次の来店を促す"仕込み"をしましょう。

上記の記事にも書いているのですが、SNSを通じて既存客や見込み客に直接働きかけをすることも出来ます。今の時代だからこその、広報戦略です。

時間がある今、しっかりやっておきたい事柄です。

また、この状況下では若い女性の力が強いので、写真を見ただけで「食べたい!行ってみたい!」と思ってもらえる、ちょっと特別感のあるスイーツ商品(あるいはフード)を開発するのも良いと思います。

騒動が落ち着いた瞬間のスタートダッシュ策として、こちらも一考の価値アリです。

まとめ

「カフェ」という業界で考えれば、札幌の例だとそこまで大きな影響はないと思いますが、人が多い東京なのでこればっかりは出たとこ勝負なところもあります。

基本スタンスは「自分にできることを粛々とやる」ことにして、あとはこの難局をお店のファンの人たちと一緒に乗り切りましょう、という感じです。

落ち着いたら札幌にも遊びに来てくださいね。良いお店、いっぱいありますから。

参考になりそうな記事

・外出自粛真っ只中で書いた記事です↓

・これから「飲食店支援だ!」というクラウドファンディングが立ち上がってくると思いますが、それで本当にお店の支援になっている?一番儲かっているのは誰?という疑問を投じている記事です。本質を見て、考えて、大事なお金を使いましょう↓

☆Links

・YouTube(新作公開しました!)

・Instagram:@aditc__

・Twitter:@horicafe12

「札幌のカフェとあなたをつなぐメディア」A Day ithe Cafe

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