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ADHDの”五感”に関して


ADHD_noteです。


今回はシンプルにADHDの五感について書いてみたいと思います。

基本的にADHDは脳の特性(脳の働きの偏り)によって、さまざまな症状が出ることが分かってきています。


五感とは、

視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五つの感覚です。

※ADHDと言っても、もちろん個人差がありますので、あくまでも私個人の感覚ということを前提に、お読みいただきたいと思います。

視覚 

ADHDの視覚特性については、いろいろと言われています。
脳の特性で、”不注意特性” がありますが、原因の一つに視野の問題があるという説があります。
通常の脳であれば、見えている範囲のはずなのに、
ADHDによる脳の特性のために見えていないような状態になります。


ADHDの症状で多いと言われる、

・片づけができない
・モノを失くしてしまいやすい
・どれだけ探しても見つけられない

というような不注意特性に、視野は大きく影響しているといわれています。

当たり前の言い方にはなりますが、
ADHD特性では、”見えているモノしか見えていない”という言い方が正しいことになります。

逆に、”見えているモノが見えすぎる”という感覚もあり、視界に入ったものに注目しすぎる(たとえば点いているテレビ番組や無造作に置かれている雑誌などの本)に注意が奪われ、集中力が途切れてしまうこともあります。

定型発達の方でも、「掃除をはじめよう」とか、「勉強しよう!」などと意気込んでいた時にマンガ本などを見つけてしまい、気づけばそれを読んでしまった経験があると思いますが、まさにそれが強く続いていて、発達特性があることで、より本来やるべきことに戻れないという感覚です。

(私自身の)他の視覚特性としては、太陽光や電灯の光のまぶしさを感じやすい、とか、服や建物の内装などの”模様”、原色の色などについて、不快感を感じやすい。ということがあります。


聴覚

私自身、周りと比べても聴覚過敏だなと思うことがあります。

たとえば私の場合、コップに飲み物を注ぐ音と、犬の鳴き声が苦手です。
(すべてのADHDの方、というわけではないことを付け加えます。)


他に、以前記事に書きましたが、
私個人的な感覚としてイヤーワーム(私は脳内再生と呼んでいます。)という現象が起こることがあります。


社会生活(学業や仕事のこと)で言うと、
口頭だけで言われることが苦手という傾向もあります。
あくまでも一つの事例ですが、、


たとえば仕事中に、

「これ入力しておいてください」

「資料まとめておいてください」

「14時から研修だから、それまでに提出しておいて」

このように、一方的に言われた場合、言われたことについて”音声”としては理解できるため、「あ、はい、わかりました。」と、
半ば”生返事”のような感覚で反射的に答えることがあります。
事実、1~2秒の間は言われたことについて覚えているのですが、それを過ぎると”今”している事のために忘れてしまいます。
(ちなみに、この”言葉で言われるのが苦手ということ”については、脳の特性として、ワーキングメモリ(短期記憶=一時的に脳に保持しておく機能)が弱いために起こるとも言われています。)

一方、私に声をかけた人、作業を依頼した人はもちろん、
「しっかり返事があったし、やってくれるだろう」という感覚になると思います。

こうした特性によるズレが、家庭や学校、職場や仕事上での問題、トラブルにつながって行きます。

ADHDをはじめとする発達障害の当事者への接し方として、
・できる限り書面で渡す
・当事者が何も作業をしていない時に声をかける(同時に書面でも渡す)
ということが挙げられます。


嗅覚

私は嗅覚についても独特の感覚があると思います。
以前、香水にハマっていたことがあり、一時期は価格帯が安いものも入れて20本以上持っていたと思います。

最近でも植物の香りなどに興味があり、それなりにコレクションをしていますが、定型発達の人に比べて、匂い(臭い)には敏感な方だと思います。

私が苦手とする主なニオイには、
タバコの臭いと、ここ数年はやっている「花の香りがするという柔軟剤や洗剤」のにおいがあります。

科学的な匂いがとにかく苦手という特徴があります。

逆に好ましい香りとして柑橘系などのさわやかな香りがありますが、食事中に柑橘系の香りがすると、その後の食事ができなくなるほどの嫌悪感が出てしまうこともあります。(そばに入れる”すだち”や、揚げ物にかける”レモン”など、食材自体に使われている場合は問題はありませんが・・・。)
私の感覚としては、飲食店で食事をしているとき、近くにキツいニオイの香水をつけている人が、座っている状況に近いかもしれません。

他にも、(発達障害の当事者全てとは言えませんが)、
ADHD的な特徴として、匂いから記憶を思い出すということがあります。特に毎年秋頃に香る、キンモクセイの香りは、なぜか小さい頃の出来事(外で遊んでいたことなど)を思い出すきっかけとなります。


味覚

自分で言うのも何ですが、味覚に関しては、かなり自信があります。 笑

以前の記事でも書いた通り、生活費の中でも食に関しては普段からかなりのウエイトを占めています。(俗に言う、”エンゲル係数が高め”です。)


記事に書いた通り、私の場合は食物アレルギーや好き嫌いが特にないため、いろいろな食材を試したり、食事を楽しめるというメリットもあります。

特にここ数年は自分で料理を作ることも増えてきましたし、
作ったものの評判も良いことが多いです。


触覚

特に寝るときに使う毛布など、肌触りが良いものを好みます。
暑いときには汗のべたつきが気になったりもします。

今年も9月も終盤となりましたが、まだ暑い日が続いています。

私は外を歩くことが多いので、気温が高い日には”保冷剤”を持って出かけたり、汗を書いたらできるだけ早く着替えたいため、Tシャツの着替えとタオルを持っていて、外出時に出先で着替えられるようにしています。


今回はADHDの五感について書いてみました。
それぞれで個人的な差異はあるにしても、
発達障害当事者には何らかの尖った特性があると思っています。

今後、さまざまな商品の開発に活用するなど、発達障害特性独特の感覚を社会に活かしていけたらいいなぁ・・・と思っています。


ちなみに画像は香りのこだわりが強い的な画像。

monicoreによるPixabayからの画像

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