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ヒュージ5,000のススメ

知ってくれてる人はこんにちは。
そうでない方は方は初めまして、アドハイムと申します。

モダンとパイオニアを主に楽しみながら時々パイオニア、仲間内でレガシーやEDH等も楽しんでいる一般人です。

今日は仲間内で絶賛大人気流行中のヒュージ5,000について紹介をしたく筆を取りました。

国語の成績も悪ければこういった文章をまとめる事も人生で殆ど経験が無いためお目汚しとなる部分は多々あるとは思いますが、読んでくれた方にヒュージ5,000の楽しさを少しでも感じていただければ幸いです。


ヒュージ5,000って何?

元々はくりたくん(@mad_k1022)が一度引退されたお友達と大きな負担にならない様に、でもマジックで遊びたい!という思いのもと考案した遊び方です。
内容としては至ってシンプルで、デッキ構築に金額的制限(基本土地を除くすべてのカードの合計金額がwisdom  guildの最安値参照の元5,000円以下であること)を持たせたヒュージ・リーダーズ(以下ヒュージ)となります。
個人的には不自由の中でどれだけ自由を競えるかが重要なフォーマットと捉えているので、そのような行為が好きな人(例えばRPGで縛りプレイをする人)にはうってつけのフォーマットだと思います。

ヒュージ5,000の面白さ

このフォーマットの面白さはなんと言っても5,000円という上限金額が設定されていることです。
この金額が実に絶妙で、仲間内以外が参加していないマイナーフォーマットであるためにデッキ構築が1から出来る事(とっても自己顕示欲が満たされます)や、一般的な構築フォーマットでは見掛けないが低価格であるからこそ採用出来る今まで存在を認識していなかった新たなカードの発見等、近年情報過多によりデッキを1から創造する事を忘れかけていた我々に様々な思いを蘇らせてくれます。

制約はあるがエンドカード


もしヒュージ5,000に興味を持っていただけて、尚且つ実際にデッキを組もうとカードリストを覗いてみると、きっと普段は見向きもしないようなカードが大きく輝いて見えることでしょう。

デッキの組み方・考え方

この環境はそもそも仲間内で流行っているだけなのでまだtierやメタという考えがほぼありません。
各人がそれぞれ好みのデッキを持ち寄っていますが、先に紹介した金額的上限によってそこまで大きな力の差は生まれていないため、大体拮抗した良い勝負になります。

なので基本的には「好きに組んでくれ!」という形にはなりますが、それだとこの記事が終わってしまうのでここでは私がデッキを組む上で考えている事を書き記していこうと思います。

デッキの軸

まず大事なのはデッキの軸を決める事です。ここでいう軸とは統率者という訳ではなく、あなたが勝ちたい形を作るに際し1枚の強力なカード(結果として往々にして再利用可能な統率者となりがちですが。)を軸に戦うのか、それとも金太郎飴的に金額を均して戦うのかを指しています。

ヒュージ特有のコンボも金額によっては採用を見送らざるを得ないor採用するために他のカードを諦めざるを得ずデッキパワーを落とさなければならない事がままあり、ここが悩ましい所でもあり楽しい所でもあります。

有名どころでは《キマイラ》+《家路》のコンボ等がそれに当たりますね。

ヒュージにおいて決まれば強力な家路キマイラコンボですが、《家路》単体が価格の割(2023/01/01時点で最安値2,304円)には仕事をしないため、ヒュージ5,000の環境では中々見かけません。

決まれば本当に厄介


要はそのカードがどれだけデッキの金額を圧迫するのかと、その圧迫に見合う働きをするのかがポイントになります。

例えば統率者との実質1枚コンボを勝ち筋としたデッキを構築したいとして、その2枚で3,000円分を圧迫してしまうと残りの48枚から基本土地を抜いた枚数を2,000円で構築しなければなりません。
ヒュージもEDHの一種ですので当然勝ち筋は多いに越した事はありませんし、統率者(もしくは単一のカード1枚)に頼り過ぎる構成ではどうしても妨害が刺さりがちになります。

そのため、まずは勝ち筋と金額のバランス、次にそのデッキの勝ち筋を通すためにどうすれば良いかを肉付けしていくと「あれもこれも」となってデッキが纏まらなくなる事は減ると思います。

デッキの色

マジックには白青黒赤緑の5色に無色という考え方があります。
ヒュージではズルをしなければ最低マナコストが5マナなので、最低でもそこに到達出来る様に《荒地》が4枚統率者領域に存在します。

《荒地》4枚



そのため、統率者含む50枚のデッキのおおよその土地配分は17〜18枚になっていますが、この《荒地》という土地が絶妙で、マナは伸びるのですが当然ながら色マナの供給には寄与しません。
そのため、まずはヒュージに単色デッキは存在しないという考えを持った方が良いと思います。
無色は色では無いので伝え方が難しいですが、単色デッキだとしても色事故が起こり得る環境である事は理解しておいて損はありません。

また、ヒュージにはいわゆる「神器」と呼ばれるカードが存在します。
《地形形成装置》《溺墓の寺院》《無限地帯》《金粉の水蓮》がそれに当たりますが、ヒュージでは如何に対戦相手よりも早く5マナに到達するかが重要視されていますので、《金粉の水蓮》以外の上記カード達は他の人よりも早く5マナに到達する「ズル」として重要視されています。

ズルいカード達


ただし、これらも無条件で採用という訳ではありません。あなたが組むデッキと相談が必要です。
これらはマナを伸ばす上では重要なパーツなのですが、何も考えずに投入すると上手く生かしきれずにデッキが機能不全に陥ります。

神器だからといって闇雲に採用するのではなく、あなたのデッキのマナ拘束具合と相談しながら採用カードを考えましょう。

例えば《地形形成装置》を入れたのに基本土地の数が少ないと手札から基本土地を出せないため、デッキに入れる意味が薄れてしまいますし、4色5色のデッキで《無限地帯》を入れたとして、同じ色の基本土地を2枚持ってくる事が本当にそのデッキにフィットした動きなのかは考えた上で採用を決めるべきです。

ちなみに一般的なヒュージで採用される事が多い土地で加速出来る《古えの墳墓》ですが、これもまた金額によって採用が不可能です。ほんまよう出来とる。

ヒュージにおける「ズル」の採用

先述した通り、ヒュージは如何に早く5マナ以上に到達するかが一つのカギになっています。
ここではそうするための実際の「ズル」を紹介していきたいと思います。

《溺墓の寺院》のディスカード

ヒュージで最も有名なマナ加速です。
ヒュージは統率者と同じルールなので1番手からドローが行えます。初手が8枚の状態で統率者領域から《荒地》をプレイし、ターン終了を迎える事でディスカードフェイズに《溺墓の寺院》を捨てる事が可能になります。
あとは3マナ到達後に墓地から戻す事で自身の4ターン目には5マナに到達する事が可能になります。

《地形形成装置》によるマナ加速

手札から基本土地をタップ状態で出せる土地です。土地であるため妨害がされづらく、《溺墓の寺院》と比べマナと手札に基本土地があれば継続してマナ加速が行える事が強みですが、自身が無色マナしか生まない事と、意外と基本土地が手札に無い事が多いため、多色のデッキではあまり採用しない方が良いと私は考えています。

《無限地帯》による土地サーチ

このカードを生贄に捧げる事で同じ種類の基本土地を2枚サーチする事が出来ます。
タップインであるため2ターン目までに設置する事が望ましいですが、上陸等で有効活用出来るためデッキによっては後半に引いても嬉しい一枚です。
似たようなカードで《クローサの境界》というカードがありますが、こちらは《平地》と《森》をサーチ出来るので白と緑を利用する場合はこちらを採用(もしくは両方採用)するのも一つの案だと思います。

分割カードや物語でのマナ加速

分割カードはスタック以外の領域にある場合は両方のマナコストを合計するため、《路傍+瓦解》や《開拓+精神》等のマナ加速は色が合うなら是非採用したいカードです。
また、《豆の木の巨人》は後半巨大クリーチャーにもなる序盤のマナ加速になりますし、《大狸》の魂力や《シェフェトのオオトカゲ》は多くの場合打ち消されずインスタントタイミングでマナ加速が行えます。

こういったズルいカードで是非スタートダッシュをキメましょう。

価格更改

MTGのカードは何かのタイミングで価格が大きく変わることがあるため、一定のタイミングで価格更改が行われます。
我々のハウスルールとしては、1/1と7/1の年2回、自分のデッキ金額が5,000を超えていないかを確認します。
当然ながら価格更改によりデッキの合計金額が5,000円を超えた場合はデッキのチューニングが必要となります。この辺りはペニードレッドフルに近いですね。

サンプルリスト

ここからは具体的にどのようなデッキになるのか、実際に私が組んだデッキをサンプルリストとしてご紹介します。

《東の樹の木霊》+《クローサの心胆、カマール》

最初に挙げた《原初のうねり》をエンドカードに据えたランプデッキです。合計金額4,996円。

生物単体での殴りプランの他に《原初のうねり》による一撃必殺コンボや、《東の樹の木霊》+《ギルド無しの公有地》+《胞子塚》or《猛り狂うベイロス》による無限トークンを勝ち筋としています。

デッキ内の《原初のうねり》以外のカードは全てパーマネントカードにしているため、《原初のうねり》を打つ事でライブラリー全てのカードが場に出ます。
クリーチャー全体に速攻を持たせる《アクローマの記念碑》で出したターンに殴れる様にしている他、《明けの林の主》で全体に呪禁を持たせる事で単体の除去やバウンスもケアしています。

上記の通り、5,000円の上限を持たせたルール下でも無限コンボは搭載可能で、デッキも50枚なので比較的決まりやすい環境です。

そしてまだまだ環境はブルーオーシャン。この記事を見て興味を持ってくださった方、是非Wisdom Guildでマナコスト5以上で検索してみてください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。今後もヒュージに関するデッキリストやコンボの案内等を続けていくつもりなので、良ければ読んでいただけますと幸いです。

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