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新しい取り組みに「今まで」の考え方を適用せずにアップデートする(オールジェンダートイレの取り組み)

今日は、国際基督教大学での取り組みについて考えてみたいと思います。

国際基督教大学(ICU)に2020年9月、「オールジェンダートイレ」が設置されました。

このトイレは、いわゆる「多目的トイレ」や「誰でもトイレ」のように“大きめの個室が1つある”ものではありません。一般的なトイレのように個室が連なっており、ジェンダーに関係なくすべての人が利用できるものになっています。

男女別トイレの「使いづらさ」や「居心地の悪さ」を訴えていたセクシュアルマイノリティの学生たちの声に応えて設置されました。

この取り組みの面白みは「全員が同じ環境を使う」ということじゃないかと思います。スペシャルニーズに合わせて既存のものとは別のものを分けて作るのではなくて、それぞれのニーズをある程度満たして、みんなでひとつ環境を使ってみようという試みですよね。

男女で分けられている既存のトイレに縛られず、設計や構造を工夫して、それぞれのニーズにできるだけ配慮して、新しい形を生み出したということになります。

こういう時に出てくるのは「今まではこうだから」とか「普通はああだから」「変化は面倒だ、厄介だ」という考えですよね。それはそれで尊重すべきだとも思いますが、せっかくの新しい取り組みを今までと比べて評価してしまうと、今までのニーズに縛られてしまい、新しい方向に向かう力がなくなります。

そういう意味では、これは”新しい”取り組みなのですから、取り組みが私たちに求めているリクエストを理解して取り扱うことが大切ですね。今の社会ではジェンダーに多様性があり、自分もその多様性の一部であるととらえて、マジョリティ・マイノリティという二分ではなく、人それぞれにニーズがあることに配慮する必要があると捉えていくこと方向に向かっていくということになりますね。

そして、それぞれのニーズをそれぞれにフルで満たそうとすることは難しいことですので、それぞれのニーズを把握・理解しながらも、全て満たすことをいきなり目指さずに、少しずつ少しずつ調整を重ねて進めていく必要があります。

今回の国際基督教大学の取り組みでは、男性の小便器は撤廃せず、個室で利用する形で残しているところも面白いですね。座って小便をすることを推奨しながらも、洋式便器に立ちながら小便をすることも妨げられないとなると汚れる可能性が高い。全員の利用を考えると、小便器をひとつでも用意しておくことで、選択肢が増えて、立ってしたい人は小便器を使うことになって全体最適が図られるというところですね。

こういう形で「選択肢がある」ということがとても大切ですよね。このオールジェンダートイレも大学の全てに導入されているわけではなく、一箇所のみでの設置とのこと。男女別のトイレも残されているので、オールジェンダートイレに違和感がある人は別の選択をすれば良いということですね。

この取り組みは、ひとりひとりの多様なニーズ、ひとりひとりの多様性に対して、いろいろな問題提起と提案をしてくれていると思います。

トイレだけじゃなく、少しずつ社会がひとりひとりに寄り添う構造や設計になっていくことを願っています。

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安達亮

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