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性別は無視、男性の香りの選び方~心優しき騎士の皆様へ

男性が香水、香りを装う、こなす、ための選び方の極意についてお話したいと思います。

理想のイメージ、外見だけでなく、どんな日々でありたいか、どんな自身でありたいか、つねに胸に抱いている方々に捧げるNOTEです。
そのような”心優しき”騎士の皆様の日々の傍らに香りをおくとしたら。

香りに対する不安やトラウマ

初めて挑戦した香水なのに彼女に「きつい!」と言われてしまったり、そろそろ体臭が気になったり、そしてワークショップでよく男性からいただくご質問、「男性でも参加できますか?」
好きな人の言葉に傷つき、ご自身の変化に敏感になり、その場が自分に相応か確かめたくなり、そういう気遣いや心の持ちようの男性こそ、心優しき騎士だなと思うのです。優しいからこそトラウマがあったり、慎重になったり、気になったり、しているのですね、と。

そもそも香水類の種類って?

そんな皆様に、今回は選び方(の前提)をお伝えします。
香水には種類があります。濃度による種類、香りの特徴(タイプやノート)による種類、男性向け・女性向け・ユニセックス(一部子ども向け)という対象による種類などです。
男性が香水を選ぶ時、考えていただきたいのは、上記で言えば、濃度と香りの特徴(タイプやノート)だけです。
男性向け、女性向けは無視してください。
つまり、女性用とされている香水を男性が使ってもいいですし、
むしろ使った方が素敵な場合も少なくないということです。
(逆もしかりです)
『The little book of perfumes ~the hundred classics』の著者のルカ・トゥリンは同著の中で「男性が使うべき女性用香水」をおすすめしていて、
なんとゲランのミツコ(mitsouko/guerlain)までラインアップされています。香りって自由ですね。
香水はアートと言っていいと私は思います。この音楽は男性的はあっても、男性向けはないとの同じかもしれません。

前提として濃度や香りのタイプの話などたくさんしなくてはいけないのですが、究極は、演出したいその日のご自身にあった香りであれば“香水の性別”にこだわる必要はまったくありません。香りって自由ですね。

メンズフレグランスの傾向と女性市場の選択肢の多さ

例外はあるけれど、伝統的なメンズフレグランスというのはムスクのようなアニマルノート、ウッディノートのような落ち着きのある重厚なもの、スパイシーやハーバルなものなど意外と匂い立ちが強め、重めのものが主流でした。
一方で女性用(とされる)香水は香りのタイプの幅も広く、繊細なもの、軽めのもの、柔らかい印象のもの、重厚で甘美な香りや華のある香り、など女性向けの香りのマーケットは実に多様です。

プンプンと、匂い立つようなつけ方をせず、ふと足を組み替えたりした時なんかに微かに香らせるようなつけ方をマスターすれば、仄かなフローラルの香りや、清々しいグリーンの香り、時と場合によっては「えっ?」っていう甘美な香りが漂うのは、心優しき騎士の皆様を最高に演出してくれそうです。
やたらマッチョなメンズを強調されるよりもずっといいかもしれないです。

何より女性用(とされてきた)香水の選択肢の豊かさ、これは是非、騎士の皆様に享受頂きたいと思います。

香りは嗜好性が高く、選び方装い方においても「こうすれば絶対OK」という正解はありません。王道がない代わりに果てしなく自由です。
自由であるあらこそ、他者への配慮やその場への畏怖、そういう気持ちを抱けることがとても大切になってきそうです。
パートナーの感想に傷ついたり、今のままで大丈夫か不安になったり、そんな経験が少しでもある方、、、
そうであるなら、きっとあなたには素敵な香りを傍らにおき、ご自身のビジョンの一助とすることがスマートにできるはずです。

自分がどうありたいかを知っている人でありつつ、他者への気遣いや畏怖があるなら方ならば、香りはその思いをサポートし後押しもしてくれます。
ヴィジョンを描き実現していく必需品として。

心の竹林で皆様をお待ちしております。

付記「心優しき騎士」は敬愛する作家アナイスニンのエッセイ「心優しき男性を称えて」から拝借しています。



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