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ニューヨークの演劇専門の本屋さん

ニューヨークには演劇専門の本屋と言うものが存在する。

その名も、The Drama Book shopと言う名前である。

ちなみにNoteで「俳優の学校: The Drama School」と名をつけ、記事を書かせて頂いているのは、The Drama Book shopに対するオマージュである。

私が、今もかつての書店のオーナーとは親子関係に近いこともあり、

今日は宣伝も込めて、その本屋について書いてみようと思う。

アクターには必要な場所だから。


並べられた書籍は、脚本の書き方、アクティングテクニック、撮影技法、そして何より、その多くが世界中の脚本(英語版のみ)である。

日本にもこうした場所は、少なからずどこかにはあるのだろうが、

関西在住の私はそれがどこにあるのかわからずにいる。

こうした場所の価値というものは、

情報が1つの場所に固まっているということではなく、共通の情報求めて、共通の目的が思った芸術家が集まる場所になる


ということであろうとつくづく感じる。


どこかの大学の演劇学部の学生や、

若手の演劇家、あるいは観客として演劇に精通した人々。

こういった空間に自分を置いてみるというのも

海外ならではの経験になるのではないかと思うし、

アクターには必須の経験でもあると考えている。

因みにこのThe Drama Book Shop

アメリカの演劇会を支えてきた功労が称えられ

書店として初めてトニー賞も受賞している。


しかし、残念なことに、The Drama Book shopは、長い100年の歴史の幕を下ろしてしまった。


ニューヨークと言うのは毎年家賃が引き上げられたりと何かと経営には苦難が伴う。

1度は傾きかけた、いや実際には1度閉店してしまったわけだが、今、新たにこの店はオープンの準備を進めている。

というのもNYブロードウェイで歴史的なヒットを飛ばした

あの「ハミルトン」を手がけた

俳優、リン=マニュエル・ミランダがこの店の再生に尽力したわけである。


ことの発端は、まだ彼らが駆け出しのシアターグループだった頃、練習場所を探していた彼らに手を差し伸べたのがThe Book Shopであったわけだ。

オーナー、Allenという人物、優しさに溢れ、何とも人を惹きつけて離さない。

当時オーナーのAllenが、そのシアターグループが将来的に商業的なヒットを飛ばすと見込んでいたかどうかは別として、ここで彼らに手を差し伸べたことが、回り回って数年後のThe Book Shop再生につながるわけである。

少し話がそれてしまったが、

やはり私の思いはただ1つで

世界を目指すアクターならば、いちど覗いてもらいたいなと思う本屋である。

私もスケジュールが会えば、招待されているオープン日には顔を出したい。

共通の夢を持つ芸術家の為の場所。何ともパワーを感じる場所なのだ。

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