出版について~「何を」伝えるのかではなく「どんな切り口で」伝えるのかが大事
「何を」はオリジナリティををそれほど必要としない
今まで、どのように商業出版を実現させてきたか、を上のようなマガジンでお伝えしてきました。
私が書いてきたテーマの多くは「就活について」または「採用支援について」です。面接対策や自己分析、エントリーシートの作成など、就活成功に必要不可欠な項目は概ねどの著者が書いてもそれほど変わらないでしょう。
そのため、「レッドオーシャン」で、競争相手がいっぱいいる、すごく勝つのに難しいジャンル、と散々厳しさを編集者の方にも言われました。
でも、他の人との違いを出すことはできますし、「この著者ならでは」の特徴を出すこともできます。
それは、「やり方」や自分なりの「メソッド」、「考え方」で伝えることです。※もちろん、小説やアート関係の本、写真集などはまた違ってくると思います。ここではビジネス書について触れています。
「こういう人がこうなれる」というゴールに達するために必要な「やり方」を目次にする
書籍の文章の書き方も人それぞれかもしれませんし、正解は1つではないかもしれません。
しかし、全体像をまず俯瞰して説明できるか、が企画書では必要となると思いますので、「どんな人のための、どのような悩みをどう解消できるようになる本なのか」をゴールに設定し、そこに行きつくためには、どんなことを理解し、どんな方法を実行すると効果的なのか、で構成するように私はしています。
そこに、その人独自のやり方や切り口、メソッド、考え方が入っていればよいのではないでしょうか。
例えば、↑こちらの本。大きな特徴として
・1日目は弱気を分析、自分の思い込みを変化させる
・2日目は印象面を変える
・3日目は声の出し方、話し方を変化させる
・4日目は伝えたい内容の準備
・5日目は自分軸と相手のニーズを把握
・6日目は面接官の気持ちを知る
・7日目は面接直前の気持ちの整え方
というように1週間に分けて「面接が苦手」な人が自信が持てるようになるために必要なやり方を紹介しています。
多くの面接対策の本は4日目~6日目の内容の「質問対策」の説明を主にしていると思いますが、1日目に心理的な準備をもってきている点などが「この本の違い」になっています。
自分の経験談を伝えることも「違い」の一つ
また、「具体性」という切り口で、同じようなテーマの本、内容の本の中に「違い」を伝えるやり方もあると思います。
「どうしてこの本を書ける人なのか」「この人が言っていることには納得性があるのか」を伝えるためにも、著者の経験してきた内容を含めるのはやっぱり効果的ですよね。
私がこの本で書いた内容にも、自分の経験談、入っています。プロローグの「以前自分はこんな面接の状態だった」の部分と、「実際にこんな相談者の学生がいました」の事例の部分です。
行っている仕事自体にはまったくオリジナリティはなく、
例えば
・百貨店の店員さん
・コールセンターのマネージャー
・警備会社の人
・学校の先生
などなど、みんなが普段から知っているような仕事の内容を行っている人だとしても、経験してきたことの中から分析して何かを学び取り、他の人に影響を与えるような内容を伝えられれば面白い本になるのではないかと思います。
商業出版を目指す人は、そんな意識をして文章を書いてみる、ためておくことも役立つと思います。
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