こわい妹1
見出し画像

こわい妹1

タイトルからしてもう怖い。中野京子さんの「怖い絵」シリーズが浮かびますが、怖くて本当はやさしい(はず)妹の話。

年明けから約2か月、帰省していたんですが、こんなにたっぷり実家にいるのは実に数年ぶり。理由は二つあって、一つは里帰り出産の妹と甥っ子の世話、もう一つは去年からつづいている隣人の騒音問題が解決せずメンタル的にもう住みたくないから。この二つがタイミング的にうまく重なり、実家へGoしたわけです。

が、両親も懸念するほどの問題が一つ。それは、私と妹が大犬猿の仲ということ。小さいときは毎日一緒に遊んでとても仲が良かった。一緒に寝る直前まで、ぬいぐるみで遊んだり、おままごとをしたり。大人しく、ユーモアがあって面白い妹。だったはずが、中学生になると強烈な反抗期を迎えギャルに変身。

それまで、なんでも「うん」しか言わなかった子が、「は?」「うざい」「黙れ」と言葉も態度も豹変。今までズボン一択だったけど、制服でスカートをはき、髪を伸ばし、アイプチで二重にし、「女の子」の自我が目覚めたのか、姉への対抗心がむき出しになりました。

そこからはもう、男兄弟ばりの悲惨なケンカの日々です。「やられたらやり返す」が家訓のような家なので、些細なことでも「テメェ、ごらぁ!!!」とキレては取っ組み合いのケンカ。(半沢、ではなくアウトレイジ一家かよ)「勝手にヘアアイロン使ったー使ってない」とか「お風呂先はいってーいや」みたいな、本当にしょうもないことが原因なんですけど。

でも、だんだん妹のキレ具合は加速し、ただもう面倒くさいので、事を荒げる前に距離を置くことを心がけてつい最近まで過ごしていました。実際、ちょっと冷めた目でみると、そのキレる様子が面白くも感じるもんです(めちゃめちゃ迷惑ですけどね)。

今思うと「あり得なくね?」と笑ってしまう話ばかりなので、ネタとして書いておきます。(いらねーとか言わないで)


『一口で死刑宣告を受ける姉』

和歌山旅行からルンルンで帰ってきた妹。「これ食べてや」とめずらしくお土産まで買ってきた。冷蔵庫のど真ん中に鎮座したみかんゼリーからは「私が買ってきてやったのだ」と妹の「ありがたが~れ~」念が発せられている。

3つの小瓶に入ったゼリーは、両端が同じ品種のみかん、真ん中だけ違う品種のみかんが使われていた。「あんた、好きなん食べや」と母もいってくれたし、せっかくなので真ん中の「唯一」のゼリーを食べることにした。が、これが妹の逆鱗に触れることに。

妹の性格を一言で表すと「がめつい」になるのだが、それは特に「食べ物」に対して異常に発せられる。大事なことなので、もう一回いいますね、「食べ物に対しての執着が異常」な妹なんです。なもんで、私がこの唯一のゼリーを口にしたことでその後の展開が読めるかと思いますが・・・。

画像1

ゼリーを一口すくって食べ、蓋をして冷蔵庫に入れておいたが最後。私が食べた痕跡を見つけた妹は、「は?なんでこれ食べたん?」と理解不能の様子。お土産として渡されたものを食べたら怒られる、という世界の七不思議並みの現象に理解不能な私。

怒り狂う妹を観察していると、3つあるから自分、母、お前(私)の分で、もちろん唯一のゼリーは自分が食べるべきはずだったと。そこをよりによって、忌み嫌う姉の私が食べたことに怒り心頭な訳です。ね、意味不明でしょ?笑

謝ったところで納まらないので放置していると、妹は友だちと会う約束があったようで、「なんでお前が食べたんや!」とずっとキレながら外出の準備をしている。それも滑稽だが、出ていくときに渾身の力を込めてドアをバシャンと閉めた。




同時に、






「死ね!」

と叫んで出ていった。


...



呆気にとられた母と2人顔を見合わせると、「...えぇ?」と気が抜けた笑いが起きた。

なんで、なんでゼリー一口食べただけで死なんとあかんねんと。古代か?紀元前か今は?そもそもお土産を買ってきた本人がなんで食べる前提やねん。(ここよ、ここ。根本的におかしいのは)しかも、一番おいしいであろうところを。いやいや、遠慮せぇよと。

「そうか、私、死ななあかんねんな。ゼリー一口で。」と思えば思うほど、笑いがこみあげてくる。「ゼリーの刑か」とおかしくて笑える。そして、今思い返しても支離滅裂すぎて笑えるこわい妹の話でした。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
ありがとうございます!よければフォローもお願いします!
フレグランスアドバイザー&Webライター。香水好きが高じてスクールに通い日々調香技術を磨く。オリジナル香水のブランド化が目標です。約30ヶ国を訪れた旅好き女子でもあります。現在、神社同好会のホームページ運営、旅、ライフスタイル、留学サイトにて継続的に執筆しています!