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神戸のアーバンファーミングが広がってきた!「食都神戸」

アーバンファーミングって何?

「アーバンファーミング」とは、都市の中心地で農業を行うことです。
都市のビルの屋上やベランダ、空き地などを利用した農業は今、世界中で注目を集めていて、神戸でもアーバンファーミングが広がってきました。

農業への関心を高めることが大きな目的ですが、市民同士のコミュニティづくりにもつながっています。生産者と料理人のコミュニケーション、日本人と外国人のコミュニケーションなどなど。

実際に神戸ではこんなところで始まっています。

なんと、六甲アイランドにあるベイシェラトンホテルの屋上。アーバンファーミングのモデル農園の第一号です。農体験を通じて六甲アイランドでのコミュニティづくりを目的としているのが特徴です。

そして、モデル農園の第二号がJリーグのヴィッセル神戸のホームグラウンドであるノエビアスタジアムのある御崎公園の空きスペース。
ここでは楽天ヴィッセル神戸株式会社と連携して、都市公園に食べられる果樹等の植栽を行う「エディブルパーク」の実証実験も行います。

そしてモデル農園第三号がこちら。兵庫区の平野展望公園に「平野コープ農園」のオープンを予定しており、エディブルパーク実証実験を行う予定です。

人口減少時代の都市の空き地の活用に

そして私が一番注目しているのは「空き地・空き家」の有効活用としてのツールです。人口が減っていくのに家は減らないという状況の中、空き家の使い方を探る一方で解体を精力的に進めています。
そして解体した後に問題になるのが空き地の活用。ここでまた家を建てるのではなく、都市の農地として使えないかという考え方です。
実際、家ばっかりのエリアより、市民農園のような場所がエリア内にあれば地域の人たちがコミュニケーションをとれる場になるだろうし、エディブルパークがあれば子どもたちが旬の季節になると果樹を取るためにやってくるでしょうね。
住宅地に農地なんて問題一杯起こるやん!と思う方もいるかもですが、起こったら、みんなで対処したらいいんですよね。それもコミュニティづくりになるんじゃないかと思っています。

アーバンファーミングの仕掛け人

神戸でアーバンファーミングを仕掛けてくれているのが、一般社団法人 KOBE FARMERS MARKET 代表理事の小泉寛明さん。僕の尊敬する市民活動家(本業は不動産業のはず…)です。彼の言葉を紹介。

神戸は都会のイメージがありますが、実は農業も盛んです。しかし、都市部の市民にはそのことがほとんど知られていなかったため、2015年から中心地にある公園で、生産者と市民が交流できる「ファーマーズマーケット」を始めました。5年間、毎週続けることで、農村と都市の“心の距離”が近くなったと感じています。
 今年はこれまでの集大成として、自治体と市民が協力してアーバンファーミングに力を入れています。官民が一体となってアーバンファーミングに取り組むのは、全国的に珍しいです。神戸の様々な場所で農作物を育て、人々の日常の中に「農」を散りばめることで、食の根本への意識が高まればと考えています。また畑から食卓までがひとや野菜によって神戸らしく繋がることで“健やかな都市”となり、それが移住者や観光客の増加にも繋がることを目指しています。

農業の盛んな人口150万の政令指定都市である神戸。生産地と消費地がこれほど近い特性はなかなかないのではと思います。
そして今までは都市部と農園部が分かれていましたが、空きスペースの利活用により、都市と農園が混ざり始めました。
しかも都市部の目の前は豊かな瀬戸内海で、実は漁業も盛んなんですよ。
神戸の須磨海苔とか実はかなり高級品。そしてめちゃおしゃれなウェブページ。

豊かな海と田園(あと六甲山の林業も何とかしたい)に囲まれた都市神戸、食都神戸として、地産地消で地域内経済が循環する持続可能な、そして特徴ある街にしていきたいです。

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