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【植栽家の日常】20240721 人生初の陶芸チャレンジなど




【華道の家元研究会で人生初の陶芸をしてきました】

今月2024年7月上旬は所属する生け花の流派の華展があり、新人ではありますが私も初出品しました。

現在所属している春草流のお教室で習い始めたのが昨年の初夏からなのですが、昨年は植栽案件やテレビ出演案件などでとても多忙で流派展も月1回の家元研究会も出席できずにきました。

先月からやっと少し生け花の方にも注力できる時間的余裕ができて、師範に向けてスパートをかけています(多忙すぎない今のうちだけかもしれませんが、できる間にできるだけコマを進めたいと思っています)。

そして、今日開催された7月の家元研究会は、年に1度の陶芸教室。
自作の花器を作れるスペシャルな回です。いずれにせよかなり忙しい合間ではありますが「時間は作るもの」。この機を逃してはいけないと思い参加してきました。

陶芸には以前から興味津々ではあったのですが、始めてしまうと一気にハマってしまいそうな自分が怖くて、趣味の幅を広げすぎるのもいけないと思って自制してきた分野でした。とうとう禁断のエリアに脚を踏み入れてしまいました😅

とりあえず人生初の陶芸体験だったのですが、やるからには私自身が生けたいと思う花器を創りたいと思い、(往きの電車の中で😅)構想を練ってラフスケッチもして臨みました。

私の恒例、「ヘタな絵」シリーズの走り書きスケッチ。結論からいうと、かなりこのままの形で完成しました。やはり事前に完成イメージを具体的に持つことは大切ですね。

『できると思えばできる。できないと思えばできない。
これはゆるぎない絶対的な法則である』

パブロ・ピカソ


生け花の生け方には大きく分けて、平たい水盤花器に剣山を用いて生ける技法と、花瓶のような縦長形状の花器に剣山を使わないで生ける「投げ入れ」という技法があるのですが、今回 私は、ひとつの花器で剣山生けと投げ入れ、あるいはその組み合わせで生けられる花器を構想しました。

花瓶のように使える中空の3本脚にもちあげられたお皿(剣山生けできる水盤)のようなもので、イメージ的には鍾乳洞の天井を一部切り取ってきました的な不思議な造形になるとよいかな、といったざっくりイメージ。

とはいえ初体験の造形モノは、創っていく過程でいろいろイメージも変容していくものなので、あまりキッチリ頑なに概念を固定するのではなく、成り行きや思いつき・直観も多いに受け入れ、陶芸家の先生にご指導をいただきながら、創作を始めました。

上写真は、上部の水盤皿を支える3本脚状の投げ入れ生けできる部材を作り始めたところです。まったくの初心者で、構想スケッチをお見せして先生から指示されるまま作っているだけなので、この先どういう手順で作り上げていくのか、この時点では全くわかっておりません😅

途中からヤバいことに勘づいてしまったのですが、私が構想していた花器、よく考えれば分かることですが、脚の部分も花器なので、3本脚となる3つの器と上部の水盤となる大きな皿状の器の合計4つの器をまず作らなくてはいけなかったんですね。

各部材を作ってから、それらを一体に接合して整形していく工程となり、人生初陶芸の者が作るには意外と制作工程が複雑でタイヘンなものでした😅
が、初回にして4つの器を作るので、ポジティブに捉えれば、1回で4回分の経験値を得られるので、これはこれたいへん素晴らしい学びになりました!

このタイヘンな花器が今日中に仕上がるのかやや不安も湧いてきましたが、乗りかけた船で後にも引けないので、創作することだけに集中して、要所要所で先生に教えていただきながら、頑張って人生初の自作花器を創り上げていきました。

縁を盛り上げた(まだ柔らかい)3Dのお皿に脚部材を接続する工程のやり方など、私的には「先生はどうやって作るつもりなのだろう?」と途中行く末が不安にもなりましたが、さすが先生。完成までの道筋を全て完全に把握していらっしゃり、先生のお導きに従って作業を進めましたら、見事にほぼ構想したとおりの花器に仕上がりました!

新聞広告の字面が、図らずもやや個性強めでしたね😅
写真右手前の無骨な脚部材はお皿の先端部分が垂れ下がらないように
一時的に支えている仮設部材です

大きさも結構あり、人生初の陶芸作品としては結構大胆なデザインかつ力作な感じとなりました。お家元にも「初めてにしてはいいんじゃない」とご好評をいただき、嬉しかったです😊

図らずも、未乾燥で重力で垂れやすい上部の水盤部材を支えるための(雑に作った)仮設脚部材も含めた下部の造形が、アントニオ・ガウディの「グエル公園 ブガデラの回廊」的な野生みのある空間になっていて、いいなと思いました。

先生に釉薬の色をお伝えし、今日の研究会は終了。陶芸家の先生が最終的に釉薬をかけて焼成してくださり、後日作品が届きます🤗

次回作へのヒントにもなりました。
引き続き、華道師範に向けて歩みを進めていきたいと思います!




【私の連載が掲載された Garden & Garden 発売中です!】

私の連載「創造的 NEW GREEN GARDEN」第2回 が掲載された雑誌 「Garden & Garden vol.90」の発売中です😊

今号と次号の2回にわたる記事の前編です。
多くの方のご高覧いただけましたら幸いです。



【今日の読書】



今日のピアノ練習

研究会に出発する前に超早起きで2時間半頑張って練習しました。

【ウォーミングアップ】

ハノンのスケール 全調 メトロノーム=123

【坂本龍一 「andata」】

今月末のプチ本番のプログラムのラストにこの曲を入れており、そのセットでの通しと、自分の音をよく聴きながらのこだわりの音づくり練習。


【スカルラッティ ソナタ K.466、ソナタ K.87】

今日はK.466のみ。メトロノームに合わせて拍感整え練習。


【スクリャービン エチュードop.2-1】

レパートリーリマインドで1回通しました。


【ショパン ノクターン第13番 op.48-1】

今日はお休み。


【パスカル・ヒメノ 演奏会用リズムエチュード 1-1 ファンキー、1-3 ボレロ、1-2 ブレリア】

今日はラフマニノフ 楽興の時をメインに時間を割いて練習したので、ヒメノはファンキーとボレロを1回づつ間違えないように気をつけて弾き、苦手箇所を部分練習。


【ベートーヴェン 創作主題による32の変奏曲】

今日はお休み。今週は全く練習できなかったかも😅


【スクリャービン エチュードop.8-7、11、12】

7番は片手づつ分けての練習に時間をかけて、超絶ゆっくり両手合わせを1回。
11番もゆっくり最後まで通しました。

スクリャービンの楽曲は手をめいっぱい開く幅広い9、10度の和音が頻出して、指の関節痛にかなり響くので、指の負担が重くならないように加減しながら練習しています。

【ドビュッシー 版画全曲】

今日はお休み。

【ラフマニノフ 楽興の時 第3、4番】

1番直近の本番のプログラムがこの2曲と坂本隆一「andata」なので、今日はこの3曲セットをみっちり練習しました。
特に4番がまだまだ精度が低いので、片手づつ、短く区切って、暗譜と精度上げを兼ねた精密練習に時間を割きました。かなりキツかったです😅


【フランク「前奏曲、フーガと変奏曲」(バウアー編)】

今日は変奏曲を弾きました。

【ラヴェル ソナチネ】

今日も秋の大本番で弾きたいと思っているのですが、なかなか時間が割けず、ややヤキモキしております😅



最後に私 太田敦雄の著作や掲載誌をいくつかご紹介します。
2024年1月16日発売(本記事執筆時点では発売前)のガーデニング雑誌「Garden&Garden vol.88 (Spring 2024)」。
巻頭特集「風景ガーデニング」にて、私 太田敦雄 / ACID NATURE 乙庭 を8ページにわたり掲載いただいています。私の設計案件の中でもこれまで一般誌で解説紹介していない2つの住宅を実例に写真豊富に、自分が思い描く植栽風景を形にしていく思考のコツなどについて解説しています。私のページ以外も人気ガーデナー、ガーデンデザイナーさんの多様な植栽事例をお楽しみいただけます。



私と、おぎはら植物園の荻原範雄さん、フローラ黒田園芸の黒田健太郎さん・和義さんご兄弟との共著作「グリーントータルプランツブック」。前半の1/3を私が執筆担当しており、実例も交えた植栽論と植物の解説をしています。


私の最初の著作本「刺激的・ガーデンプランツブック」は、出版社のご都合で現在絶版となっていますが、この本に書いた内容も含めて、今後の出版物に盛り込んで、なんらかの形で情報としてこれからも手に入るようにはしていきたいと思っています。



noteの「乙庭植物図鑑」では、これまでの著書では解説していない植物も積極的に取り上げていく予定です。
自分だけの特別なお庭造りの参考になれば幸いです😊✨


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