マガジンのカバー画像

名津乃 綾【エッセイ・呟き】

213
本
詩や小説などが主体なのでこちらにあまり書く事はないと思いますが 気が向けば、いろいろ想う事を呟いていてみます ジャンルや分野は様々です 気ままに想うままに…
運営しているクリエイター
名津乃綾
名津乃綾

名津乃綾

夏の影

暑い日差しが 気だるい身体に差し込む 九月の午後 。まだ夏は終わらぬと 遠くから蝉が鳴く。 水色の壁に 太陽が描いた 草花の 強い影
名津乃綾

名津乃綾

移り

移り

忘れ物がカラカラと転がってる

少なくなった蝉の声
夜道に響く虫の声

空が変わる
雲が変わる
風鈴の音は もう 聞こえない

六月 七月 八月…
色々あったはずなのに
何かを 忘れてる気がする
やり忘れてた事があったような 気がする

思い出せぬままカラカラと
忘れ物を 遠くに転がす 晩夏の風

一つの季節がまた 思い出となる
ゆっくり

もっとみる
名津乃綾

名津乃綾

八月は昨日…

八月は昨日…

空から落ちてくるのは
涙
規則的な音を立てる黒い傘
服の裾が濡れ鞄も濡れ
靴下も肌にペタリと張り付く

少し色褪せた葉から落ちる
透明の雫
夏が終わる事を悲しむかのように
名も知らぬ橙色の花も
水滴を落とし
泣いてるかのように
下を向く

9月の始まりは
寝不足と軽い貧血

疲労した身体と
説明不可能な

寂しさ…

もっとみる