シェア
名津乃綾
2021年2月7日 11:00
縁があって出会っても縁なんて簡単に切れる物だと知った夢見る頃を過ぎた日に…それなのに眠れぬ長い冬の夜に忘れたはずのいえ…忘れようとしていたはずの声が聞こえた気がしたから読みかけのままの本を置いて走るように外へ出た氷雨降る冷たく寒い暗闇には誰もおらずに風に揺れる木がざわざわと音を立てているだけで空からは静寂の中青い三日月が笑うように