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日本を大好きな外国人が、たった一つだけの日本の嫌なところは、アレでした。


今回は、外国人 in ジャパンネタです。


外国人にとって、ビザさえあれば、日本は住みやすいと言われています。

ただ一つの点を除いて…

みんなが一つだけ、口を揃えて、「これだけは良くない」と言うことがあります。

日本で生まれ育つと当たり前すぎてそれが特殊であることを気づきません。

それは何でしょうか。

日本人でも大部分の人が避けては通れないものです。


答えは、
Work Environment = 労働環境 です。


日本の特殊な労働環境について


外国人にとって、日本の労働環境はかなり特殊で、かなり馴染みにくいようです。

私の周りの人たちから聞いた日本の労働環境の特殊性について、3ポイントにまとめました。


特殊な労働環境の3つのポイント


①仕事の非効率性

②日本独自の労働文化

③不明確な仕事の担当区分


以下にて説明していきます。


①仕事の非効率性について


まず、組織の仕事が非効率だと言われます。

もちろんケースによるので一概には言えませんが、組織の効率性が非常に悪いと言う外国人が多いです。(仕事ができる人であればなおさら思う)

また、組織としての決定が遅く、海外の実業家に、日本の企業と仕事するのは難しいとも言われたこともあります。

効率の悪さは、ムダな確認作業、残業、書類仕事などが原因かと思います。


私も会社員を数年していましたが、本当に何をしているのかわからないオジさんや、意味の乏しい書類など、たくさんのムダがありました。

無駄をゼロにできないのはわかっていますが、誰から見ても無駄だろう、という仕事が多かったです。

何か新しいことが出てきても、前例からやり方を引き継ぐ、前例主義のデメリットの生んだものでしょうか。


+謎のハンコ文化


また、ハンコを押して紙を郵送するという文化が、外国人には理解できないようです。

セキュリティのためだと言っても、なぜハンコを使うのかわからないと言われます。

ハンコは店で買えるものであり名前とフォントさえわかればつくることが理論上は可能です。

セキュリティの意味をなさない、サインであればまだ科学的に不正が見つけやすい、という言い分ですね。(詳しくはわかりませんが、私も手間がかかるハンコ文化は苦手です。笑)


+働き方改革について


また、働き方改革が声高に語られていますが、何か上滑りじゃないかと思うような人も多いと思います。

私の認識としては、「個人の働き方」のみにフォーカスされがちな状況です。

組織としてどういう風にすれば、生産性が上がるのか、従業員に負担がかからないのかというところから、根本的に見直しているところは少ないのかもしれません。


組織としての改革は、リスクを伴いえらい人達も大変となるため、改革を嫌います。

とりあえず現場の人に「残業しないように」と言って終わる組織が多く、もの悲しい状況です。


経済活動とは、効率性を重視するものであり、その会社という経済活動をしている場で、効率性が悪すぎる、という外国人の意見ですね。


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②日本独自の労働文化について


次は労働文化について。具体的な内容としては、

・連帯責任

・同調圧力

・軍隊並みの上下関係

ここあたりに違和感を感じる外国人が多いようです。


+連帯責任


③の担当区分の不明確さにもつながるのですが、部署で何か悪いことがあると連帯責任でペナルティを食らったり、仕事ができない人の後片付けをしないといけないところなどが理解しにくいようです。


ミスは自分だろうが他人だろうがその人の責任なので、周りも責任をとるのはよくわからない、ということですね。


+同調圧力


同調圧力についても、

「みんなが昼ご飯をこの時間に食べているからこの時間に食べる」

「部署のみんながまだ帰ってないので仕事もないのに残っている」

そういったメリットのないところ、みんな一緒じゃないと角が立つ、というのが受け入れ難いようです。

完全にマイノリティな外国人も、職場で不用意に波風を立てたくはないので、同調圧力は無視すればいいという簡単な話でもないですよね。


+軍隊並みの上下関係


最後は、軍隊並みの上下関係です。

「上司の言うことには逆らえない」

「会社の都合で、住む場所を強制的に変えられるという”転勤”」

これらの軍隊並みのことが普通の会社で行われてることに、驚いたと言われたことがあります。


もちろん、ケースにもよりますが、比較的、上司や会社の言うことは絶対に聞かないといけない、反論するには相応の覚悟(会社を去るレベル)がいる、という風潮があるのですね。

転勤に関して言うと、例えば、イギリスでは転勤は会社のリクエストと、本人の希望がマッチすれば行われるようです。

逆に、従業員がココに行きたいとリクエストすれば、会社がそれに応じて調整する、といったこともあるようです。


そのように自分で会社に希望を出して、日本に来たイギリス人と出会ったこともあります。

会社都合での転勤が当たり前の日本で育った私からは、自分で選べるということにとても驚いたのを覚えています。

人の命がかかっている軍隊ならまだしも、普通の会社でなぜそんなシビアなんだと真顔で聞かれたことがあります。

「俺らのカルチャーは、御恩と奉公のサムライスタイルだからな」とテキトーに答えました。


補足ですが、敬語というのも欧米圏には馴染みがありません。

「生まれた年が1年違うだけで敬語を使う必要がある。生意気を言っては好かれにくい」ということを伝えたら、「It sounds just like a bullying」(ただのイジメにしか聞こえない)と言われたこともありました。


③ 仕事の担当区分の不明確さ


日本の会社では担当区分が明確でないということが言われます。

日本には、チームの仕事はチーム全員で担当する、という考え方が基本的にあります。

欧米や中華圏、東南アジア圏では自分の仕事はここからここまで。

それ以上は聞いてないので、知らないということをはっきり言う人が多いです。


例えば営業として働いている人は、経理関係の仕事や仕入先との交渉などの仕事はしない、というようにしっかり切り分けて考える人が多いです。

もちろん営業の仕事はしっかりとするので、どちらが良い悪いの話ではありません。

どうも、日本の労働環境では、担当範囲が不明確で責任の所在もはっきりせず馴染みにくいようです。


まとめ


以上3点が日本の労働環境が外国人にとって馴染みにくいポイントでした。

このままの労働環境では外国人も入りにくく、余計にグローバル化に取り残されていくと思います。

日本人だけで仕事と経済が完結するのであれば、これでいいのですが、そうは行きません。

せっかく日本を好きで、日本に住むことを選んだ人たちが、「労働環境が悪いから…」と去っていくのを何人か見てきました。悲しい限りです。


もちろん、日本の労働文化が悪いから、欧米に見習うべきだと言うつもりはありません。

口で批判するのは何事も簡単です。


また、各国の文化は一長一短であり、アメリカにもフィンランドにも、周りから良く見えたとしても、必ず良くないところがあります。

適宜、労働環境の改善が進むことを祈りつつ、私は私で、自分の会社をよくすることに注力します。


もちろん、嫌な事ばかりではなく、彼らが大好きな日本の特徴もたくさんあります。それに関する記事はこちらです。


本日はこのへんで。

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