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創作びより

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俳句、短歌や小説など自己流で作っています
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記事一覧

連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』四章 レンタル彼女(三)

「なあ健一、前にキャバ嬢とジイのテーマで、お前の知り合いのおっさんから聞いた話をオレにし…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』四章 レンタル彼女(ニ)

 西本親子が食事を終えて、お母さんは婦人雑誌に夢中で、西本はスマホをみている体で、コーヒ…

連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』四章 レンタル彼女(一)

 西本が「きたでー」と順平の部屋を訪ねてきたら、  順平が「おらんでぇ」と自分の不在をこ…

連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』三章 キャバ嬢(五)

る 西本の講義も佳境に入ってきた。<結局キャバ嬢とジイってどうなのか>という論点だ。いい…

連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』三章 キャバ嬢(四)

 料金やシステムについての講義がひととおり済んでから、順平は次の疑問を講師の西本にぶつけ…

連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』三章 キャバ嬢(三)

 西本の講義が一通り済んだので、順平はいくつか掘り下てみようと思った。まずは、<料金やシ…

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はい、句

夜桜に言葉失くして阿吽形 (よざくらにことばなくしてあうんぎょう) 菜の花や湯掻いて人も犬猫も (なのはなやゆがいてひともいぬねこも) 夕まぐれ勿忘草に息を吹く (ゆうまぐれわすれなぐさにいきをふく) 木蓮のグラス列べて宴盛ん (もくれんのぐらすならべてえんさかん) 人酔わす花ならずとも命なり (ひとよわすはなならずともいのちなり)

連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』三章 キャバ嬢(ニ)

 そのとき、部屋のドアが開いて和美がふたり分のコーヒーを運んできた。「駅前のスーパー行く…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』三章 キャバ嬢(一)

 しづえママのひとことから、思いがけない自身の混乱状態を経験した順平だった。店を飛び出し…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』二章 喫茶店のママ(五)

 順平にとって、しずえママの存在はあこがれの人だ。小学、中学時代から始まる順平の片思いの…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』二章 喫茶店のママ(四)

 さすがにこの店でさっきのキャバクラの話を西本にされては、しずえママの手前まずかろうと順…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』二章 喫茶店のママ(三)

「そやっ、家におってもきゅうくつやろ。気分転換に、しずちゃんとこでも行こや」と西本にさそ…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』二章 喫茶店のママ(ニ)

「来たでー」と、西本が訪れた。 「ほな、さいならー」と、順平が軽快にいつもの調子でおどけ…

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連載小説『ヰタ・セクスアリス・セーネム』一章 グラビアアイドル(三)

 持参した受付票を出張所の受付の女性に見せて番号票を受け取った。平日の午前中なので混んでいないからすぐに番号を呼ばれた。何箇所がある窓口のうちの一つへ行って担当者の前に座る。  受付票を渡して、本人確認のために生年月日を聞かれてそれにこたえる。通過儀式が済んだ。  彼女がパソコンを操作して、勤務地や週の勤務日数などで絞り込んで、検索をかけてくれている。何件かヒットしたらしい。 「こちら、なんかはどうですか?」求人票を渡してくれて彼女が説明する。「週5日午前中勤務、土日祝日休み