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実習が終わって元海でマグロ丼と鯛だしラーメンのセット800円を食べる。漁港のような厚切りで、筋に沿ってザクザクと歯が入る。滲んだ汁は若干の鉄の味がする。鯛だしラーメンは臭くなるギリギリまで鯛。

今度は南武線を立川方面に向かって乗っていき、多摩川を越える。そのまま彼女の家に向かう。もうしばらく登戸には来ないのだと思う。登戸から彼女の家までが意外と近かった。

彼女は在宅のバイトをしていて、初めてそれを見た。検索すると良くでてくるまとめサイトみたいなのを作るバイトで、こういうのも当たり前だけど書く人がいるんだな、しかも目の前に、と思った。今年の文學界新人賞の『ハンチバック』の主人公も「コタツ記事」を書く仕事をしている。ならおかが7月から勤める会社はステルスマーケティングのアカウントを運営？する会社らしく、彼女のバイトは光のならおかだと思った。

昼寝をしているうちに彼女が大学にテストを受けに行き、帰ってきてからスーパーに買い物に向かった。彼女の家の周りは本当にスーパーがなくて、最も近いのでも1.2kmほどある。そこまで薄明の長い日の中を歩いていく。スタジアムや給食センター、特別支援学校など、やたら巨きな建物が多い。
帰ってくると僕は1週間分の疲れが出てしまって動けなくなり、彼女に生姜焼きを作ってもらった。玉ねぎが新たまねぎから少しひねっていて、甘みが少なかったが、これはこれで美味しい。
キウイを剥いてもらったけれど、酸っぱかったので置くことにした。