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痛みがあるなか、プレーをさせるべきか否か


みなさん、こんにちは。
トレーナーの阿部です。

今日は現場でなかなか判断が難しく、多くの指導者の方が頭を悩ますであろう「痛みがあるなか、プレーをさせるべきか否か」についてお話していきます。

本日もどうぞよろしくお願いします。


◯プレーを”させる”は本当に正しいか

僕個人的に、この
プレーを”させる”という言葉に違和感を感じます。

あくまで選手自身が自らの意思でプレーを”する”かどうかです。

ただ選手の安全を管理する立場である、指導者の方やトレーナーは、
選手が痛みがあるけれどプレーをするという意思決定があった上で、
このままプレーを続けさせても良いのか、止めるべきなのかを判断する
という部分を間違えてはいけないと思います。


◯自分のいる現場は、競技スポーツなのか生涯スポーツなのか

文部科学省のHPによると、以下のように説明されています。

□競技スポーツ
一般に,競技水準の向上を主たる目的として行われるスポーツであり,より速く,より高く,より強く,より美しくを目指して行われるもの
□生涯スポーツ
一般に,すべての人々が,生涯にわたって,生活の中で楽しみながら行う日常的なスポーツ活動の総称

ここが現場で混在、認識をしていないと判断が難しくなってきます。

僕個人的にこの競技スポーツは、日本代表、プロ、スポンサーがついている組織など、常に結果が求められているものと認識しています。

この組織におかれている選手は、
とにかくプレーをして、結果を残さなければ仕事がないという状況にあります。

まずどんな状況であれ、僕たちがプレーを止めなければいけないものがあります。

・命の危険があるもの
・今後重篤なもの(後遺症が残るなど)に繋がる危険性があるもの

この2つは間違いなくストップをかけます。
それ以外の怪我に関しては、
選手自身がその痛みをどれだけ許容できるかという部分につきるかと思います。
(試合中痛かったんだけど、病院にいったら結果的に折れてたといったことがあるように)

ただここは、個人によって痛みが許容できる度合いはまったく異なるので、

〇〇はできたのに、なんで〇〇は!!なんて言うことはナンセンスです。

そこはしょうがない部分です…😅


そして対照的な生涯スポーツに関して。
ここに関しては、まったく無理する必要なしです!
痛くなりそうだったら休めば良いし、痛いなか無理してやらなくて良いわけです。すべて個人の自由。
たまに痛くてもプレーし続けるママさんバレーのお母様方もたくさんいますが…😅笑。

それでもバレーができて、楽しかったら良いのです!
それもとても素敵です。


◯判断が難しい学生スポーツ

小学生、中学生、高校生は

・心身ともに発育、発達がまだ未熟であること

・この先も競技人生が長く続くこと

・あくまで学生、部活動の一貫である

を主に考慮して、個人的には身体を必要以上に酷使してまで競技をやる必要はないと思っています。

※競技に対して、頑張らなくてよい、努力しなくて良いという意味ではない

※部活動ではなくプロのクラブ所属の場合、競技をする意味合いが少し違ってくる可能性がありますが同じ年代の選手のサポートという意味では基本的に同じ考え


ただここに関しては、時期であったり、本人が真剣に競技に向き合う機会がこれで最後などといった状況であれば、痛みがあるなかプレーをするという選択肢もありだとも思っています。
もちろん常に選手の状態、状況を確認しながらになります。

※長期的に痛みがある状態でプレーをするということは絶対に避けます


一方、ここ一番で踏ん張れるかどうか
これもその選手にとって、その瞬間が今後の人生でものすごい大きな意味をもつ可能性も十分にあるとも思っています。

あのとき辛かったけど、なんとか逃げずに戦えた。

これは経験しないと絶対にわからない感覚です。


したがって個人的な意見としては、

基本的に身体を必要以上に酷使してまで競技をやる必要はない

状況に応じて、痛みがあるなか頑張るときがあっても良い



あくまでそれぞれの選手、競技をさせている人の状況が違うだけで、
あくまで本人がどうしたいのかが最も重要だなと感じます。

そのそれぞれの選択に僕たちがサポートできることがあればする。
シンプルにそれだけです。


本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは!

Kenabe


いつも読んでいただきありがとうございます! 僕が今まで、またこれから学んだ知識、経験が、誰かの悩み、不調の改善に少しでも役に立てることがあればこんな幸せなことはありません。 より多くの方に有益な情報が届くよう、活用させていただきます。